I LIKE SPICYという商品名なのだ
いつになく勇壮になっているときがある。
なぜそうなったかは不明だが、とにかく気持ちが大きくなって、細かいことが気にならない状態である。
シャワーを浴びれば、頭から豪快にざあざあ浴びる。トイレ一体型の浴室が水浸しになって、普段なら後悔するところだが、勇壮になっているから気にしない。
コンビニに行けば、店員に対して意味もなく朗らかであり、
「なんだこの客。いつもうつむいてるのに...」
と気味悪がられ、普段なら後悔するところだが、勇壮になっているから気にしない。
「他人は他人、俺は俺!」という状態である。
この缶詰はブログ仲間dii-chaiさんの、タイからのお土産である。中身は日本でいうところの炊き込みご飯である。
その昔、天幕生活には、鳥飯とか五目飯の缶詰を必ず持っていったものだった。
あの頃のテントは派手なオレンジ色で、床と壁が縫いつけられていなかった。寝袋は重いコットン製だし、巨大なキスリング(帆布製リュック)も現役だった。
日本のアウトドアの黎明期であったなぁ...。
むっ。今は目の前の缶詰に集中せねば。これはI LIKE SPICYという実にユニークな商品名である。
「わたしはスパイシーが好き」
ということだ。ほかにも
「わたしは健康が好き」
「わたしはエビが好き」
など、好きシリーズで展開しているようである。
そしてこの「わたしはスパイシーが好き」は、サブタイトルに「Thai Basil Fried Rice」とある。タイのバジル炒めライスといった意味か。
別の部分には“缶ごと湯に入れて暖めよ”とも書いてある。
かくのごとし。
勇壮になっているから、缶から直にすくって食べることにした。
「それ7インチのお皿に取り分けてね。スプーンじゃダメよフォークね」
なんて囁かれても(誰に?)、そこは断固お断りする。
「ふざけんじゃないっ。男は直食いだ!」
とテーブルをどんと叩く。
そうして頬張ってみれば、実に、実に美味い!
タイ米は表面に弾力があって、つやつやして、中がふわりと軽い。だから歯触りが心地良い。バジルの香りを楽しんでいると、赤唐辛子の辛みがじわっと利いてくる。
鳥肉のような食感の具があちこちに混ざっているが、これは豆を加工した具のようである。全体的に塩分が少なめなのもよし。
あまりにも美味いから、誰かに食べさせてあげようと思う。思うが、箸が止まらなぬ。はふはふ、んぐんぐ(飲み込む音)とやっているうちに完食してしまったよdii-chaiさん。
この記事は『チャイディーの世界』“今日の晩ご飯”にうまうまトラックバック。
内容量:タイ語ゆえ不明
原材料名:タイ語ゆえ不明
原産国:タイランド