缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

アーティチョーク・ハート

2004-06-14 20:36:47 | インポート
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 当初は、アクセス解析を眺めて「わははは誰も来ないではないか!」と笑っていたこのブログだが...。
 ここ最近は、笑顔も凍りつきココロ穏やかではなくなってきた。やはり誰にも読んでもらえないのは、さむしいものである。
 このままでは私は、一方的に人間不信を抱く、迷惑千万な人間になるやも知れぬ。健康な社会人としてそれは許されないであろう。
 従って今回も、やはりトラックバックをやってみるのである。日本沈没地図の『地元でしか食べられない~』というやつだ。
 我が缶詰さんたちは、どこが地元なのか見極めるのが困難なお方々である。しかしそいつを開けて食う段階ではこの家(事務所)でしか食べられない味には違いない。妙なトラックバックは本家ブログでいつもやっているコトだ。

 これはサンヨーという会社で出しているアーティチョークの水煮の缶詰である。
 “ハート”というのは、“芯の部分”という意味らしい。
 アーティチョークはあざみの一種で、その蕾を食するのである。新鮮なやつを食べると、少~し昆虫の匂いがする。と私は感ずる。無論、嫌な匂いではない。
 缶側面の記述によると、“地中海沿岸原産のものを使用”とある。
 沿岸と言われても、いったいどのあたりを思い起こせばいいのか判然としない。
 が、しかし、なんたって地中海である。ロマンチックである。
 筆者の頭の中では、若かりし頃のジュディ・オングが頭の中で歌い始めたのである。だが、缶正面にある“業務用”という文字に、うたかたの夢を破られた。
 私は、幼少の頃からこの“業務用”という文字にヨワい。何か、これを購入するというだけで
「私はプロフェッショナル」
「腕のいい職人である」
「トーシロじゃないぜ、ナメんなよ」
という意識が生まれるのである。
 いつもの大丸ピーコックで、買い物カゴに放り込んだ段階で、高らかに顔を上げ小鼻もふくらむのだ。
 私は恥ずかしい。


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かくのごとし たっぷりと水溶液に浸っている


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 今日はお料理風景を撮ってみた。
 ゴツいナイフが写っているのだが、決して猟奇的な趣味を持っているわけではないので安心されたい。
 独り暮らしである私の住まいには、調理用具が揃っていないのである。何となれば、ほとんどキャンプ道具でまかなっているのだ。
 アーティチョークは歯触りがいいものなので、大きく切ってみた。ちょいとつまむと、けっこうしょっぱくて酸味もある。
 酢を使ったドレッシングは、やめておこうか知らん。


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 ゆで卵をトントン切ってバラまいた。茹でたホワイトアスパラと同じ食べ方である。
 何でもイタリアでは、アスパラは殿方のスタミナの元だそうである。アーティチョークじゃダメだろうか。
 いや、よしんばその方面のスタミナをつけても、だ。
 独身の私はテレビを観て本を読んで、あとは寝てしまうだけである。特に必要性は認められない。かも知れぬ。
 エクストラバージン・オリーブオイルをたらりとやり、胡椒を挽くと、実に美味である。この一皿で、缶400g(固形量240g)の1/3の量である。
「1缶375円だったから、これが125円分で卵は1個が・・・」
 毎度のことだが、こうしてコストパフォーマンスを考えながら食するとまた美味さがUPする。
 UPはするのだが...。
 私は恥ずかしい。


SPAM®

2004-06-10 21:50:37 | インポート

 ひっそりと書いていこうと思っていたのだが、寂しさに耐えられずに『catpaw』“SPAM料理その1”~にトラックバックしてしまうのである。
 まだ2回目というのに、早くも先行きがあやしいブログなのである。

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 本日はスパムだ。昨今はコンピューターウィルスのほうが大活躍をされているようだが、こちらはれっきとした缶詰食品のスパムである(語源は一緒らしい)。
 何でもハワイ料理にはしばしばご登場するらしいが、私はワイハーなぞ行ったことがないから分からない。南国といえば、熱海か伊東だと信じている。そして伊東に行くなら当然ハ・ト・ヤ♪である。
 2回目からこんな豪奢な米国産の缶詰に登場してもらい、現在やや軽い眩暈を感じている。正直に申せば、倒れそうな気もする。
 というのも、ご存じの方はご存じの通り(当たり前だ)、この缶詰は値段が高いのだ。私は地元の大丸ピーコックで通常680円のところを“今月のお買い得”で628円に下がり、さらには明日まで期間限定の“お客様感謝ウィーク”で10%offの565円まで下がったところで購入したのであった。こういうときしか買えない、高級逸材だ。
 だがしかし、缶詰一つの購入によって、手軽に南国の雰囲気を感じることも出来るわけだ。これが缶詰さんの素晴らしいところだ。
 このブログでは、海外の缶詰も積極的にご紹介していこうと決意した。

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 かくのごとし。
 プルタブによる開封方式は、やはり手軽でいい。密封されていた金属を、指の力だけで開けていく行為には、不思議な魅力もあるのである。
 その昔、ガラス入りアンプルを指でパキリと折ったときの感覚とも似ている。ような気がする。
 匂いは若干のレバーペースト臭がある。蓋についた脂を舐めてみると、大変に濃厚な味。
 これこそ、ぶーちゃんの旨みだろうか。

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 スパムというのはハイカロリー&ハイファット製品。そして塩分も多いのだ。
(今回はレスソルトバージョンで、通常のものより60%カットされている)。
 そのまま頬張ってみると、かなり塩辛い。こいつをフライパンで、焦げ目がつくまで焼いてみた。黒胡椒を挽いたほうがいいと思う。
 こうして、サンドイッチをこしらえるのが一般的であるらしい。
 調理に用いるのは、焼くときの油と胡椒、それだけ。間違ってもショーユなぞぶっかけてはならない。本当にしょっぱくなって食えなくなるからだ。
 ところで、都内のカフェでは、こんな感じのスパムサンドイッチを供するところが増えた。
 しかし供すると言ったって、これ一品で600円は取る。実際に使っているハムの量は、缶全体の1/8くらいなのだ(340g缶)。
 そうすると、今の私は4800円分ものスパムサンドイッチが作れるはずである。すごい量である。ちょいとその、商売が出来るかもしれない。
 そうやって卑しく考えながら食すると、より美味に有り難くいただけるものである。ちなみにパンはパスコ製。サラダ菜は千葉東金のご出身であった。



追1:先日の第1回用に開けた「さば水煮」は、今日の夕飯時まで残っていた。つまり本日の晩飯もさば君だったわけだ。そうして記事を書くためにスパムを開けてお料理してしまった。美味かったからいいようなものの、明日以降はよくよく考えなければならないであろう。
追2:素晴らしき料理人の『にしかはのつれづれなるままに』“SPAM”
『ぽんすけ日記』“わしたポーク(今日だけ缶詰ブログ)”~にもトラックバック♪


さばの水煮

2004-06-09 15:14:17 | 魚介

 私は決してマニアックな人間ではない。ましてや“ふぇち”などという、高尚な追求心も持ち合わせていない。
 しかし、だ。
 私の住んでいる小さな部屋には、冷蔵庫がない。何となれば、食生活の中心は缶詰なのである。これは道理である。
 だからここに、缶詰に関する事柄だけのブログを、一寸立ち上げてみたのだ。そうして更新はなるべく毎日行いたい。
 しかし、連日新しい缶詰を開けて食べていくというわけにはいかないだろう。そんな無理をすれば、途中で何もかも放擲して、ロッキー・マウンテンの麓に飛んでいくかもしれない。どうしてロッキー・マウンテンなのかは問わないでいただきたいのだが、ともかくブログのために無理をしてはいけない。
 だから、缶詰に関する雑記なども記事とすることにしよう。これは自然である。どうか、この我がままを通すことを許していただきたい。

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 さて、これはニッスイの「さば水煮」である。私は通常極洋のほうを食することが多いのだが、今回はたまたまこれ。
 メーカーはともかくとして、記念すべき缶詰ブログの第一回である。やはりここは華々しく、しかも充分に押し出しのキイた「さば水煮」にご登場していただいた。
 さすがに貫禄がちがう。存在感の大きさに、デジカメのピントもボケ気味だ。

 

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 かくのごとし。
 見た目は極洋製と変わらないようだ。ちなみに言うと、ニッスイも極洋も、「さば水煮・みそ煮」シリーズは、近代の缶詰業界における画期的な仕組みであるプルタブ方式を用いていない。これは残念至極である。
 特に今回のように、ハヤり猛る気持ちのままに開缶する場合(普通はそんなことはないが)、パキリと「一気に開けたいな!」と思うのである。
 デスク上できりきりと開け始めたところ、「ぷしうぷしう」と妙な音がしてさば汁が飛び散った。歯の角度が悪かったらしい。
 PowerBookのキーボード、液晶画面、および周辺事務用品がさば臭をおびて匂っている。
 とほほである。みなさんも精密機械のそばで缶詰を開けないよう、ご留意されたい。

 味は極洋よりわずかに薄味のようだ。しかし汁を啜って味わってみると、さば節のような旨みがある。
 はて、だし汁でも使っているのかと、缶側面の原材料表記を見ると「さば・食塩」のみとある。
 しかし、別のところには『天日塩を使って煮ました』なぞと表記してあった。
 あの出汁のように思える香りと旨みは、サバと天日塩だけで作られているのだ。ヤルではないか。
 肝心のサバについては、腹の脂が乗った部分の含有率が高かった。これは嬉しいことである。背肉はどうしてもパサつきがちなのだ。それと、背骨もさくさくと食せて美味い。
 ただし、さばの缶詰の中身というのは、同じ商品でも缶詰それぞれで個体差があるものである。今回の商品はアタリということだ。
 これは今夜、熱い白飯とともに食する予定である。せっかく保存に適した缶詰なのに、記事を書きたいばかりにこんな時間(まだ午後3時ではないか)に開けてしまったのだ。さば汁ぷしうぷしうに続く大失態である。梅雨入りしたというのに、このまま放っておいて大丈夫だろうか。せめてへなへなラップを掛けておこう。