2014.2.8(土)雪
穴虫の意味-1
穴虫、穴、虫地名をリストアップし、現地を確認してみようと思っているのだが、予想以上の降雪で当分出かけられそうにない。地図上で位置が確認出来るのはごくわずかで、現地に赴く以外に確認のしようがないが、現地に行ったところでその位置の確認は難しい。その時は市役所なり役場で教えてもらうのだが、山間部などではまるでどこか解らない。
動きのとれない今は文献や地図上で場所の予想をしている。つまり穴虫地名の意味をいくつか考え、それにそった場所を予想するわけだ。後日その場所に行き、ぴったり合っていれば、最初に考えた意味が当を得ているという結果になる。
そういう意味では地図ソフトの映像は役に立つ。地形図だけでは解らないその場所の植生や細かな地形、そして建造物なども見ることが出来るからだ。
予想を立てるにしても穴虫の意味をまず考えなければならない。
穴虫という地名が各地にいくつも存在することは、穴虫という普通名詞的な意味があると考える。
現在までに見聞きした穴虫の意味は次の通りである。
(1)穴道説(大和の原像・小川光三氏)
西海には大穴があり、東から出た太陽はやがてこの大穴に沈むという古代の人々の宇宙観があり、この大穴に至る道という説。
千代川町北ノ庄穴虫は亀岡盆地の尾根が迫った一番低いところ、その東に丹波国府推定地があり、香芝町の穴虫と同様のシチュエーションが考えられる。
(2)空無所説(西丹波秘境の旅・澤潔氏)
虫は無所(墓所、葬地)が変化したもので、空無所(からむしょ)、つまり両墓制に言うところの詣り墓が変化して穴虫となったというもの。
(3)穴無所説
文献にあるわけではないが、一般的にいわれている説で、虫はやはり無所なのだが、穴は墓穴の穴でいわゆる埋め墓のことをいう。
亀岡市河原林町河原尻穴虫は丹波国分寺跡の真西にあり、国分尼寺跡も存在する。穴地形ではなく河岸段丘という感じだが、古代からの墓所ではなかったか。写真は区分寺跡に集められた五輪塔、板碑、地蔵など。
(4)わたしの現在の説
穴は穴地形、虫は無所。
大津市の穴虫池は住居地からは南西に走っている川筋上にある。典型的な穴地形だが、墓所であるかは解らない。
例えば今までに訪れた、あるいは人に見てきてもらった穴虫についていえば、亀岡市千代川北ノ庄穴虫は(1)~(4)まで当てはまりそうだし河原林町河原尻穴虫は(1)~(3)が候補になり、大津市北小路三丁目の穴虫池は(4)がぴったりの気がする。つづく
【今日のじょん】昨晩には黒い地肌が見えていた庭が一夜でまた真っ白になった。今回は南岸低気圧で東京などでの降雪が予想され大騒ぎである。本来ならば都知事選のニュースが主になるんだろうけど、ソチの開会式と相まって都知事のとの字も言わない。
今朝撮った写真は白黒写真のようで臨場感がある。ところが今までの雪と違って湿気がある。これは降雪が続いてもたいしたことないなという気がする。じょんは同じように遊んでいるが、結構濡れるので困るのよね。