2022.2.19(土)曇り
新型コロナワクチンの三回目接種が始まっているが、接種できない人はともかく、副反応が怖いとかの理由で止める人、迷っている人が多いと聞く。もちろん効果と副反応などのマイナス効果を自らが判断して決めることだが、ネット上の怪しげな情報に惑わされている人も多いようだ。個人が拡散する怪しげな情報よりもコクランライブラリーの信頼できる(だろう)情報を参考にされるとよいだろう。
さてわたしはと言うと、1月24日に三回目の接種を受け、1,2回目と同様何の副反応も起きなかった。そして先日肺炎球菌のワクチン接種を受け、昨秋のインフルエンザワクチンも併せてこの一年に5回もワクチン接種を受けることとなった。ワクチンが怖いとおっしゃっている方にはとんでもないことかもしれないが、わたし自身はそのような恐怖は感じていない。むしろ対象の病気に対しての安心感を得ている。
新型コロナワクチンの副反応について恐怖を感じためらっている方に面白い記事を紹介しよう。京都新聞2月8日の「凡語」にノセボ効果の論文が米医師会誌に発表された、と言うものである。ノセボ効果とはプラセボ効果の反対で、偽薬によって有害事象が起こるものである。ハーバード大学のチームによって、新型コロナワクチンの臨床試験で2万2千人に生理的食塩水などの偽薬を打って、発熱や頭痛、疲労感などの副反応を訴えた割合を出した。1回目接種で約35%、2回目後で約32%に上ったという。統計的に処理した結果、本物のワクチンを打った人に出た症状も約半数はノセボ効果によって引き起こされたのではないか、というものである。大変興味ある記事だったのだが、反響があったのだろうか、2月15日の暮らし欄にこのことの詳細が掲載された。無害なはずの偽薬でもこれほど多くの副反応が出るのには驚く。副反応なんか気にしなきゃ出ないよと言われても、事前のあの文書を見たら大抵の人は気にすると思うが、病は気からって本当にあるんだなあ。