晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 足の話 9/23

2019-09-23 | 雨読

2019.9.23(月・祝)

 ベアフットランニング(Barefoot Running・裸足走行)が注目を浴びている。ランニングのありかたが根本的に変わるもので、双方から様々な意見が飛び交っている。裸足歩行を推奨実践しているわたしとしては他人事ではない。ランニングもウォーキングも同じ足を持った同じ人間が行う行為だからだ。実はこのことに関してわたしは明確な見解を持っている。いずれ発表することとなるが、その前に足に関する書物を順次紹介したい。一般的にはあまり読まれない分野だと思うが、足というのは奥深いものであり、我々の関心事である健康や長寿、病気や免疫、人類の進化や未来について実に密接に関係するものである。まずは古典から始めたい。
 「足の話」近藤四郎著 岩波新書 1979年10月発行
 
足について書かれた書物では今のところ最も古いだろう本である。足の古典といって良いだろう。もう数年前に読んだもので、その時点で雨読に投稿しておけばいいものを今日になって書いているので、記憶が怪しい。
 足や歩行について研究を進めるならまずこの本を読んでいただきたい。足、脚の違いや素足、裸足の違いなど今日混同されがちな用語がはっきりと区別されている。
 また、歩行の基本である「あおり」についても初めての記述ではないかと思う。「ヒトは足を外から内へあおって歩く」ということを関取の歩みを見て発見されたそうだ。このことは足裏の荷重という意味で大変重要な原因となる。
 ロコモーションや姿勢、ヒトと足の進化、履き物の起源などについて興味有る記事が掲載されているが、裸足歩行が足のためによいと提唱されたのはわたしが読んだ本の中では最も古い。そのなかで近年よく言われるメカノレセプター(受容器)についても言及されているのはすばらしい。
【今日の”のび”】NO.4
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じょんの時はコンパネでフェンスを作ったが今はそんな馬力もなく、出来合いのフェンスを買った。
これがなかなか優れもので、この出入り口はかみさんのお気に入りである。

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進化する寿命延ウォーキング-9

2019-09-22 | 寿命延ウォーキング

2019.9.22(日)雨 進化する寿命延ウォーキング-8は2019.3.4

 寿命延ウォーキングの試行錯誤が続いている。最近はゴーロ歩きに、砂地四股30回(閉眼10回)、閉眼ゴーロ歩き50m×3本、ゴーロラン100m×3本を加えている。
 砂地四股は足裏のメカノレセプター(障害物を感知したりバランスをとるためのセンサー)を鍛えるため。閉眼ゴーロ歩きも同じ目的だが、例えば暗闇で歩くときの足の運びなども実験できる。
 足裏のメカノレセプターは他の感覚器官より早く老化するという報告がなされている。(要は足首から下・水口慶高)それはなぜかと考えると、靴、靴下、平らな舗装道路によってメカノレセプターの活躍の場がないからではないだろうか。平衡感覚は三半規管、視覚、足裏の感覚とそれに伴う筋肉骨格の活動によって保たれると考えられる。閉眼で歩くと視覚による平衡の機能は無くなり、足裏レセプターの感覚のみでバランスをとるので感覚の機能が向上すると考えてのことだ。
 ゴーロランは寿命延ウォーキングの真髄であるところの狩猟採取時代の人類の行動のうち、歩行だけでなく走行もかなりのウェイトがあると考え取り入れたものである。ゴーロランつまり裸足(今は地下足袋を利用)で河原を走ることがどういうものか試行の段階である。
 ゴーロウォーキングは踵着地で小指捄、拇指捄というふうに障害物を探りながらそろりと体重移動するのだが、ランとなるとどうなるのだろう。足裏中央部、土踏まずの部分に突起や石が当たって故障の原因になりそうだ。膝はゴーロウォーキングでも常に曲がっているのでランでも同様だろう。
 いろんな本にベアフットランの理論が出ているが、頭では理解しにくい。ところが実際にやってみると一発で理解できる。最初は平坦な砂利道で走ってみる。すぐに答えは出た。踵着地は出来ない、指のつけ根からアーチの1/3位のところで着地し、拇指捄から小指捄の辺りから指先までを使って蹴り出している。足裏のアーチと膝のバネを使って、衝撃もなく推進力も強い。続いてゴーロで走ってみる。大きな石がごろごろしているところでも同様の走りが出来る。というよりこの走り以外は出来ない。足幅は短くなり、ちょこちょこと運ぶようになり、踵は一度も着かない。

まずは平坦な地道、次は本格的なゴーロを走る。
 犬の足、踵は随分上にあり、地面につくことは無い。草鞋の一種、足半(あしなか・指と踵の出た草履)などがは戦の時やここ一番に使われたと聞くが納得がいく。
 やがては長距離を走って筋肉骨格への負担度合いを確かめてみたい。
【今日の”のび”】NO.3
連日レインコートで気の毒、サークルではちょっとリラックスできるようになった。

さてのびちゃん、
京都動物保護センターに保護されていたもので、年齢も誕生日もわからない。
2016年9月20日が誕生日と決める。野犬とはいえ、じょんは誕生日も生まれたところまでわかっていて、幸せだった。のびも幸せにしてやるぞ。ちなみにのびは女の子ですぞ。

 

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雨読 正しく歩いて不調を治す 9/21

2019-09-21 | 雨読

2019.9.21(土)雨

 「正しく歩いて、不調を治す」田中尚喜著 (株)クロスメディア・パブリッシング発行
  2019年6月初版 綾部市図書館借本

 この分野の本としては最新のものと思われる。足や歩行に関する本をたくさん読んできて、著者が実践ウオーカーであるか、机上の論者であるかすぐに解る。本書の著者田中氏は理学療法士だが、実践的に歩いておられるようだ。そういう意味で「大股で、腕を振って、速く歩く」ことが正しい歩き方に反しているという主張は魅力がある。ウォーキングに関する本のすべてが「正しい歩き方」についてあれこれ述べているのだが、その中身は食い違うもの、相反するものなど様々で、読者は戸惑ってしまう。それは「歩き」の目的が統一されていないからである。最終目標は健康なんだが、そこに至るプロセスが筋肉や骨の増強であったり、人類の歩行の目的、つまり長く遠くへ移動することであったり、精神的な安定、成長を求めるものであったり様々なわけだから、「正しい歩き」も様々なわけだ。
 わたし自身の「歩き」の目的もまた違っているので田中氏の理論に合致するところもあれば、反対のところもある。

 「大股で、腕を振って、速く歩く」はわたしも疑問を感じる。筋肉を付ける心肺能力を高めるためには良い方法かもしれないが、それが正しい歩き方とは考えられない。ただ田中氏は「腕振は意識しなくていい」と述べておられる。歩行ロボットの例を出して「腕の振り」は歩行には関係ない、とまで言っておられる。ロボットと人間の歩行のメカニズムがどれほどの差異があるのか検証せずに、ロボットが手を振らないのは歩行と関係が無いのだというのは詭弁である。もっとも「意識しなくていい」というのは「振らなくていい」とは違うのかも知れないが、、。
 他の本で得られなかった情報があったのは嬉しい。それはメカノレセプターのことである。あまり詳しくない内容で、分布図も出所の解らない図で怪しげなものだが、母趾に多く分布しているというのは正しいがだからどうするのだということが明確で無い。
 コラムのところにベアフットラン、フォア一フットランなどの紹介があり、裸足のトレーニングを奨励されている。実は裸足歩行はあらゆる本が奨励しているのだが、実践に繋げている様子はない。ランニング部門ではあるが、「BORN TO RUN」という本が紹介されていた。これは衝撃的な内容で、いずれ紹介したい。
 シューズやインソールなどの最新情報などもあって楽しく読めるが、全体的に総満艦飾的な内容でこれからウオーキングを始めようという人には、さて読んだけれどどうすればいいの?という風な感じだろう。
【今日の”のび”】NO.2
 昨日京都からじょんのびまでの道中、吐くこともなくしまいに眠っていたようで、なかなかいい度胸してるみたいだ。初めての朝も8時だというのにぐっすり寝ていた。昨日うんPしてないので、おしっこうんPに出ようとしたが、雨が降ってきた。どうせいつかは着なきゃならんので、レインコートを着せる。もちろん初めての経験で、見事に固まってしまった。じょんの時もそうやったからまっいいか。
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雨降ってじょん固まる(2008.11)

雨降ってのび固まる、写真横向きでゴメン。

 

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じょん信太山に帰るー3 9/20

2019-09-20 | Dog

2019.9.20(金)曇り

 じょんは血統書の着いた純粋種でもなく、ペットショップで高額で売買される人気種でもない。捨てられた野犬から生まれた超雑種である。でも生まれ落ちた場所も日にちも、母親もそしてわたしたちの元に来るまでの経緯もすべてわかっている。そして写真だって何千枚、動画も残っており、その生活の記録も本ブログの「今日のじょん」で逐一残っている。こんなワンコってそういないんじゃないか。信太山の野犬のこと、母親レンのことも少しは書いてきたが、永久に残るものとして童話にすることとした。場所、個人名などは一部架空のものとしているが、ストーリーは事実に基づいて書いている。特に今回Sさんにあって、じょんが生まれた頃の経緯などうかがって、より正確なお話が書けることとなった。挿絵もイワンの咲ちゃんにお願いして準備中である。童話大賞に応募するので、タイトルや内容は公表できないが、来春にでも発表できそうなので、その際は是非読んでちょうだいね。おわり

わたしの一番好きな写真、荒野にたたずむ野犬の群れ、右からサクラ、レン、りゅう、レンの子アクト、ゆき
自衛隊の演習地かと思っていたら、実は新たな住宅の造成地だった。
じょんの巣穴から50m余りのところにその住宅地が迫っている。

【今日の”のび”】NO.1
のびはじょんが落ち着いたら飼ってやろうと思っていたが、じょんだけで世話も経済的にも大変で飼えなかったのだ。じょんの忌明けがすんでじょんのびに来ることになった。

じょんが来た日(2008.6.19)、のびが来た日(2019.9.20)

じょんのび、気に入ってくれるかな?  

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じょん信太山に帰る-2 9/19

2019-09-19 | Dog

2019.9.19(木)晴れ

 最初お願いしたときには「巣穴のあったところがわかるかしら」とおっしゃっていたのだが、今回出会うなり、巣穴のあった場所に連れていってくれた。フェンスのロープが張られた以外11年前と変わっていないということだ。開発の進む地域でこんなことって奇跡的なことだと思う。それは演習場から地道を挟んで灌木の林の中の平地であった。季節柄道ばたは草茫々となっており、ロープも張られて林の中には入れなかったが、道からはっきりと確認できる場所だった。レンが三匹の子犬を抱いてお乳をやっている姿が目に浮かんで涙がこみ上げてくる。レンの姿も子犬たちの様子もSさんに頂いた数多くの写真で脳裏に焼き付いている。
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保護された左からくるみちゃん(ミント)、じょん(アポロ)、マーブル
 レンは賢い母犬である。おそらく野犬たちのリーダー的存在だったのだろう。野犬たちは、普段は演習場の森に住んでいるのだが、演習が始まると他の地域に移動し、人が近づくと巧みに姿をくらます。出産、子育ては道を挟んだ巣穴の森で行い、危険を感じるとすかさず巣穴の位置を変えたそうだ。Sさんはかれらの信頼を得るため少しずつ餌付けを始められたが、レンはなかなか人の餌に近づかなかったそうだ。
「レンは子煩悩だったんですよ」レンは賢いだけで無く優しい気持ちを持った母犬だったのだ。じょんの優しい性格はレン譲りかもしれない。
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生前のレン、右は現在の撮影場所か?

 レンが巣穴をはなれるときは、ゆきという雌犬が子供たちに付き添っていたという。ゆきもレンの子なのかと思っていたがそうでもないそうだ。その子守をしていたゆきが、じょんと同じ日に亡くなった。マーブルもくるみちゃんも先に亡くなって、最後のじょんが亡くなった日に逝ってしまうなんてこんな偶然があるだろうか。
 巣穴の前の道端に遺骨と遺影、花と犬鳴山の聖水を供えて、遺骨の一部粉になったところを散骨する。
じょん、幸せな日々をありがとう
レン、じょんを預けてくれてありがとう
Sさん、Hさん、じょんを保護してくれてありがとう
そしてじょんのことを思ってくれた多くの人たちありがとう つづく

じょんたちのいた巣穴、遠望すると左手が巣穴

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じょん信太山に帰る 9/17

2019-09-17 | Dog

2019.9.17(火)晴れ

 じょんの忌明けを待って、信太山に行く。じょんは2008年信太山の自衛隊演習場で生まれた。住宅地の中にぽっかり残った演習場の森は飼い犬を捨てようという心ない人の格好の場となっていた。安倍晴明の母とされる白狐葛の葉を祀る信太森葛葉稲荷神社がすっかり住宅に囲まれている今、自然の森が残っている演習地周辺は、捨てられたかわいそうな犬たちが群れをなして野生化するにはこれまた格好の地であった。
 じょんはその野犬のレンの生んだ三兄妹の末っ子である。レンはマーブル、ミント、アポロの三びきの子を生んだが、アポロがじょんのびに来てじょんになったわけである。

自衛隊の演習場、今は野犬たちの姿は無い。
 Sさんという女性が信太山の野犬たちを救い出そうと保健所とも連携してまず子犬たちを保護されたようだ。餌付けして、少しずつかれらの信頼を得て保護されたそうで、その苦労は計り知れない。野犬たち一頭づつ名前を付けて呼んでおられたら、彼らはすぐに憶えたそうだ。そうして2012年には演習場の森にも野犬は一頭も居なくなったそうだ。Sさんの活動が無かったら彼らはもっと悲惨な眼に逢っているだろう。

Sさんから当時のお話を伺う。
 じょんたちはSさんからHさんに預けられ大切に育ててもらい、三か月めにじょんのびに来て、11年と1ヶ月あまり暮らした。幸せな犬生であったと思うが、その影には母親レンの葛藤とSさんの活動が無くてはならないものだと思う。じょんの生まれたところへ少しの散骨をして、レンの元に行かせてあげたいという気持ちからSさんに頼んで、信太山を訪ねたのである。つづく
 

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環境トレーニングのススメ-3 9/9

2019-09-08 | 健康

2019.9.9(月)晴れ

 環境トレーニングの入門としてこの時期の温冷浴法を勧めるが、注意すべき点がいくつかある。それは体を冷やすということは体にとってリスクがあるということだ。体調が思わしくないとき、熱があるとき、風邪の引き始めなどには絶対に行ってはいけない。5月に長引く風邪に悩まされたとき、その初期に体温を温存できるかとばかりに温冷浴法をやったのだが、逆に悪寒を招き、結局こじらせた経験がある。西式健康法には微熱に効能があると書かれているがもってのほかである。体調がベストの時に行うべし。
 わたしの寒さに対するトレーニングは冬のウオーキングだ。どんなに寒くても地下足袋に素足で歩いてきた。上衣は長袖のポロシャツ一枚、下衣は下着とズボンのみである。そして肝心なことはガマンしないこと。雪の日も霜の日も途中で寒ければ引き返すことにしたが、引き返すことはなかった。さすがに積雪の登山は引き返すことも出来ないので、靴下を持参して行ったが、幸い足が冷たいことはなかった。最も積雪がきついときは登山靴で行ったが、その際も靴下は綿の薄いものを履いていた。(これは日帰りの近隣の登山であり、本格的な冬山登山には勧められない)これらのトレーニングの効果は、1.上衣はセーター不要、2.下衣はタイツ、冬用パンツ不要、3.靴下不要(座り仕事の際などには使用)、4.個人用電気ストーブ不要、5.羽毛ジャケット不要、6.毛糸の帽子不要などずいぶん冬の生活が楽になった。周囲が寒い寒いと言って居るときも寒さをさほど感じないのである。課題は手指の寒冷対策である。足は歩いていれば温かくなるが、手指はいかんともしがたい。「サバイバルボディー」の中でもこの件には難渋していたようだが、いまいち効果的なトレーニング方法が見つからない。最も今年の冬は余り寒くなかったので来冬が楽しみである。
 さて、暑さに対するトレーニングはというと、真っ昼間のウオーキングである。これは一般的にはかなり注意を要する。真夏のトライアスロンは得意だったのだが、歳を重ねると同じようにはいかない。まず日常的に水分を摂ること。カフェインを含まない麦茶やナチュラルウオーター(わたしはエビアン)をつねに用意し、出かけるときは持ち歩く。少量の水を何回も摂ることが大事。歩くときはホルダー付のウェストポーチで水を携帯する。日除けは行者用の桧笠が最適、風に弱いのが難点。UVのスプレーやクリームもあるがわたしは使っていない。その代わりに手の甲まであるアームカバーを使っており、直接日のあたる部分は無い。要は如何に汗をかくかということで、汗の質も問題になる。
 
真夏のウオーキングスタイル

手甲は農作業用、自転車用、ランニング用など様々だが、ご婦人がドライブや自転車の際使用される腕と手の甲がすっぽり収まるタイプが一番。水と塩タブレット、首を冷やす素材は必携。

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