2014.10.31(金)曇り、雨
白寿を迎える母を見舞う。長寿の祝いとされるのだが、テレビニュースに
出てくる長寿者の様なわけにはいかない。幸い認知症とか無いようだが、痛
みや心細さに耐えている姿は忍びない。百才を超える老人はますます増え続け
るようだが、そのことが本当に幸せなことか、祝うべきことかは疑問である。
マラソンや水泳をしている御仁もニュースに現れるが、そんなものは極一部
のお年寄りである。多くは病気や孤独にさいなまれているのではないだろうか。
いづれ私たちの番も回ってくるのだけど、社会的条件は悪化するばかりで、
長寿を手放しで喜べないことだけは確かである。
母に別れを告げて京都に向かう。西本願寺前の龍谷ミュージアムで大谷
探検隊の展示がある。
大谷探検隊とは明治35年から大正の初めまで仏教伝来のルートをたどるべく
組織された学術調査隊である。組織された探検隊としてはおそらく日本初のも
のだろう。学生時代からこの探検隊のことについては知っていたが、それは
明治の時代の探検隊というだけで、詳細についてはまるで知らなかった。
ただ、古本で大谷探検隊についての本を買っていたので知りたいという意欲
はあったのだろう。残念ながらその本は倉庫に眠っている。
龍谷ミュージアムは京都を離れた後にできたものでその存在さえ知らなかった。
葬法の研究を始め、真宗関係の研究所には最終的に教えを請わなければならないだろう
と考えていたし、ちょうど訪問の良い機会でもあった。
龍谷ミュージアムは2011年開設と言うことだ。
この特別展で見たいと思ったのは、明治時代の中央アジアへの探検という困難な
情況である。装備や写真である程度は垣間見られたが、展示の目的は別のところに
あったようだ。全体的に感じたことは、宗教関係の調査団ではあるが、自然科学の
調査研究に貪欲であるということだ。それは二楽荘における研究でも現れている。
そのことは当時の日本の自然科学の解明発展に大きく寄与しただろうし、真宗の
あり方そのものが、精神文化のみならず自然科学の分野で大きく貢献したのではな
いかと思うのである。
娘の史子と一緒に行ったのだが、彼女が高校に通った京都女子校が西本願寺の
系列というのは初めて聞いた。恥ずかしい話である。
【今日のじょん】田村さんから恋チュンビデオ出来たでと送信ありました。
じょんも出てるので是非見てくれワン
http://youtu.be/NZCajIrW7PM