晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

芝生物語’20-1 5/31

2020-05-31 | 違いのわからん農学士

2020.5.31(木)曇

 4月8日から営業自粛して8週目の6月3日に再開することとなった。この間有意義に過ごそうと随分欲張った計画を立てた。なにしろじょんのび始まって以来の長期休業なのだから、、、。芝張り、ベランダペンキ塗り、看板書き換え、物置小屋修理、庭木剪定、ストーブ煙突掃除、ストーブパッキン交換、「おきつね山のじょん」販売、鹿ネット張り替え、庭テーブル修理、薪割り、ピザ窯兼焼却炉の作製、入り口坂のレンが貼り、雨樋の清掃、ポストの修理、ムカデ忌避剤散布等々枚挙にいとまがない。さて結果は、薪割り、ストーブ煙突掃除、ムカデ忌避剤散布と芝張りが終了。庭木剪定が8割、ストーブパッキン交換が2割、薪割りは8割が終了、後は手つかずと言うところで、約2割の達成率というところか。これが老化というのか怠け者というのかわからないけれど、こんなものでよいんでねいかいと思っている。それが退職者の特権だろう。
 芝張りについては昨年からの持ち越し事案で、今回の結果に大変満足している。というのは今回張った部分は一昨年の冬に手をつけ始めたところで、中途で放ってあったところである。その荒れた芝生、いや芝生の体をなしていない箇所を毎日横目で眺めつつ、憂鬱になっていた。そこは芝生広場の東面に当たるところで、湾曲した広場の最も高い所である。2008年に芝生広場を作ってから、実に2回も張り替えている箇所である。とにかく苔と雑草があっという間に席巻してしまうのだ。白樫がよく育って日当たりが悪いのかと思い、随分枝を切ったが効果なく、姫高麗を野芝に変えて見たがそれもダメ、1年で苔だらけになってしまった。

2017年5月、野芝を張る。手前はかろうじて残っているが左手部分は全滅。

 

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雨読 「動物ウィルスが人間を襲う」 5/22

2020-05-22 | 雨読

2020.5.22(金)曇り

  図書館が閉鎖される前日4月17日に「当分借りられませんから、今の内に借りてください」と言われて慌てて数冊借りた内の1冊であり、まったくタイムリーな本である。
「動物ウィルスが人間を襲う!」中島捷久 澤井仁著
2006年12月 PHP研究所発行 綾部図書館借本

 2006年の発行なので新型コロナはもちろん新型インフルエンザも登場していなくて、SARS、鳥インフルエンザが最新である。しかしながらウィルスの構造もその作用も基本的には同様なので、実に新鮮な情報として読むことが出来た。それだけウィルに関して無知であったと言うことかもしれない。それはわたしだけの問題でなく、日本全体の問題ではなかろうか。ダイヤモンドプリンセス号の騒ぎの時に今日の様相を誰が予想しただろうか。「感染症には打ち勝っている」というとんだ勘違いを誰もがしていたのではないだろうか。
 ウィルスは殻の中に遺伝子があるだけで、器官を持っていない。だから自分で代謝することも、増殖することもできない。すべて寄生宿主の機能を拝借して遂には寄生した細胞を壊してしまうというなんともやっかいなものである。単純なだけに分裂速度も速く、簡単に変異してしまう。これが厄介の元なんだが、全てのウィルがそうなるわけではない。細胞の中でじっとしているウィルスもあるわけだ。今回の新型コロナウィルスだって、元の宿主のコウモリだかにいる間は何毎も起こさず、潜伏しているわけだ。
 ウィルスというのはなんとも不思議な物体で興味は尽きないが、最も興味深いのはどこから生まれたのか?ということである。わたしは生物が生まれる前の状態、つまり生命の発生した時点の状態と思っているのだが、細胞ができてから、そこから飛び出したという説と、もともと細胞の中に寄生していたものという説が主流らしい。オパーリンの「生命の起源」は大学に入って初めて読んだ本だが、海の中でタンパク質が寄り集まって波に揺れている様子を憶えている。そんな中でできあがったのが遺伝子であって、ウィルスのような形態だったのではないだろうか。細胞から飛び出した説は有望らしいが、ふる里の細胞に帰って傍若無人に振る舞うのは、受け入れがたい行為ではないか。
 もう一つ気になるのがガンウィルスである。ガンウィルス説というのが叫ばれたがウィルスそのものがガンなのではなく、細胞のがん化を促進するものと、一般のウィルス感染と同様に細胞を壊すタイプがあるという。思えばガンとウィルスはよく似ている。ガンは元々自分の細胞であり、ウィルスが寄生するのも細胞である。それ自体は毒素を出すわけではないが、猛烈に分裂を繰り返し正常細胞や宿主細胞を壊してしまうわけだ。だから体内でガン細胞やウィルスの寄生した細胞だけを攻撃するのが難しい。
 新型コロナ後の世界はウィルスとの共生と言われているが、本当の意味での相利共生は考えられない。抗体やワクチンででおとなしくしてもらうぐらいだ。人体の中で役に立っているウィルスなどきいたこともない。ただ、細菌を殺すとか害虫、害獣の駆除などの夢のような利用法もあるようだ。しかし一歩間違えればとんでもないことになりそうだ。おわり

【今日の”のびちゃん”】NO. 32

つぐらのび

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皆地笠 5/19

2020-05-19 | 文化に触れよう

2020.5.19(火)曇り

 出先で5時に起きてテレビをつけると皆地笠(みなちがさ)という伝統工芸品の話を放映している。「皆地って”かいち”とちがうん」などと思ってみていると、この笠は芝安男さんという方がひとりで作っておられ、後継者がいないという事である。上等の桧で編まれていて、軽くて丈夫、そして美しい、平安の頃から脈々と受け継がれて作られてきたそうだ。その時既に90才を越えておられて、もう手に入りそうにない。ところが番組の終わりだったろうか、予約で作って下さるという情報があって早速連絡した。数年前のことである。
 取り次ぎの道の駅に電話すると、もう既に80程の予約があり、体調も悪くされており、果たして要望に応えられるかどうかという心許ない回答だった。それでも一応予約は取っていただけたが、半ば諦めていた。
 それで吉野の修験者専門店で桧笠を購入する。価格は4,000円程度。風とうしがよく体中の日除けができ、真夏の山行やウオーキングには最高である。問題は風が吹くと着用困難、長時間使用すると頭が痛くなる、山行時背負子を使うと被れないなど。
 予約注文したとき芝さんは相当弱っておられて、階段の上り下りもままならないと聞いていた。諦めてはいたけれど、一体どうしておられるだろうと気になって道の駅に問い合わせてみる。テレビ放映で予約が殺到し、逆に元気になられたとのこと、それにしても御年99才である。わたしの順まで回ってこないかと思っていたところ、氏の頑張りで遂に届くことになった。

白いのが皆地笠、茶色いのは柿渋を塗った一般の桧笠。
皆地笠も使いこなせば飴色に変わってくるそうだ。
 注文時には膝と腰を痛めておられ、入院までされていたのだが200件を越える多くの方の注文が糧になり、奇跡的に元気を取り戻して頑張っておられるそうだ。ただ年齢も99才ということで新たな注文は断られているという。道の駅のOさんのご丁寧な手紙が添えられていた。
 200件の注文はきっと果たされると思うが、最後の創作となるかもしれない。そんな作品を譲って頂けたわたしはなんと幸運だったことだろう。一生大切に使用して、棺桶の中に入れてもらおうと思っている。
 芝さんに後継者がいないのは、素材の桧の見分け方が難しかったからだろうと言われている。樹齢60年以上の良質の桧を使われるそうだが、そういう材料も少なくなってきているそうだ。比叡山の千日回峰の行者も芝さんの作品を使っておられるという情報もあり、なんとも誇らしい笠だ。

頭に当たる部分がうまくこしらえてあり、痛くない。

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「おきつね山のじょん」発刊 5/14

2020-05-14 | イベント情報

「おきつね山のじょん」発売!
 「じょんは血統書の付いた純粋種でもなく、ペットショップで高額で売買される人気種でもない。捨てられた野犬から生まれた超雑種である。でも生まれ落ちた場所も日にちも、母親も、そしてわたしたちの元に来るまでの経緯もすべてわかっている。じょんの死後、それらを調べていくと、野犬たちと人のドラマがあっ。た」あとがきから、、、

 「じょん」が亡くなってまだ10ヶ月なのにもう何年もたった様な気がする。49日が済んで、おきつね山(仮称、大阪府)に行き、ソウダさん(仮称、じょん達を救い出した女性)に逢いいろんな話を聞き、散骨を済ませた。その前後から「じょん」の話を童話に書き始め、絵を描いていただいた咲ちゃんや製本まで手助けいただいた下田さんの助けを借り、発刊することができた。自費出版で経費はかかったが、売上金を動物愛護団体に寄付することにして、じょんの供養にしたいと思う。
 じょんは幸せに犬生を全うしたことと思うが、捨て犬や野犬の中では少数派であり、多くの犬たちが殺処分されている現実がある。この本がひとりでも多くの人に読まれて、動物愛護の啓発となれば幸いである。
 下記の口座に振り込んでいただければ、入金確認次第郵送いたします。
ゆうちょ振替口座 00940-7-322220 小原英明
頒価 1,000円 送料 1冊180円 3冊まで310円
住所、氏名、連絡先がわかるようにして下さい。




 

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雨読 絶滅の人類史-3 5/4

2020-05-04 | 雨読

2020.5.4(月)快晴

 ホモサピエンスがネアンデルタール人より多産であったから生き残ったというのはよくわかるが、人類そのものも競合する他の動物よりも多産であったために今日まで生き残ったということでもあるだろう。それは直立二足歩行についての考察のところでも書かれている。直立二足歩行は生物界では非常に不利な立場である。最大の欠陥は走るのが遅いことである。安全な樹上から平地に下りてきて、見つかりやすく逃げるのが遅い人類は肉食動物には恰好の餌食である。
 人類は肉食動物に襲われ喰われてても喰われてもそれ以上に子どもを産んで生き残ったということだが、どうもしっくりこない。人類が多産だと言われても本当かなあと思うのが普通ではないか。その上人類は子どもが成長するまで随分時間が掛かる。これは生存競争にとっては大変不利な状況である。本来ならば肉食獣に襲われても逃げられる状態になるまで胎内に居るべきなんだろうが、そこまで居ると出産が不可能となる。早産にしなければならなくなった理由は直立二足歩行である。人類が多産であるとすれば、発情期が無いのはそのひとつの現象では無いかと思っている。妊娠期間が10ヶ月あっても、出産後すぐに妊娠することができる。そして出産時期が年中どの時期にも散らばっているというのは生存に有利であることは間違いない。発情期が無いのは人類だけかと思っていたら、ネズミなんかも無いそうだ。なるほど弱い動物ほど多産といえるようだ。
 進化(自然淘汰)を学ぶことは面白い。人間の身体の仕組みや健康、病気を考えるときに実に理解がしやすくなる。例えば現在の最大の課題である新型コロナウィルスだって、進化と言うことをベースに考えるとわかりやすい。単純な構造で猛烈に分裂を繰り返すウィルスだから、人類が何万年も掛けて行う進化を数ヶ月でやってのけてしまうわけだ。次はジョン・コーエンの「チンパンジーはなぜヒトにならなかったのか」だ、楽しみである。おわり

  【今日の”のびちゃん”】NO. 31
良い季節になり、散歩もロングコースを楽しんでいるのだが、このコースから昨年の逃走事件のルートがよく見えるのである。

見えている稜線は一山向こうになっており、真ん中のピークが⑤尾根の頭でその麓にのびが居た。その左の稜線が悲壮な思いで探し回った山々である。ここを通るたびに思い出すのだが、のびがあの稜線を歩いたかは謎である。(2020.1.26参照)  



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