2012.1.31(火)晴
朝の7時頃だろうか、もの凄い轟音と振動が起きた。すわっ地震かと目を覚ますのだが、どうやら屋根の雪がなだれ落ちたらしい。定休なので再度寝直して、次に目が覚めたのは妙に明るい朝日のせいだ。こんなに美しい陽の光は何日ぶりだろう。
人間にとっては陽の光、特に朝日は精神的にも生理的にも必要なのだ。イライラもやもやした気分が一気に吹き飛んでしまう。いつも雪に文句ばかり言ってるかみさんも「きれいやなあ」などと言っている。
窓を開けると、昨晩降った雪が木の枝からパラパラと落ちている。思わずカメラを持ち出すのだが、映像では感動は表せない。
二階の窓から
表に出ると西側の屋根の雪が2/3ほど落下している。何トンあるのか知らないがなんともおそろしい話だ。屋根の雪の落下で毎年何人かが命を落としていると聞く。東側玄関には雪の落下に備えて前室を作る予定なんだが、果たしてこの衝撃に堪えられる屋根を作ることが出来るだろうか。
もう一つの問題はこの音と振動にじょんが脅えきっていることだ。地震、雷にはどうってこと無いようだが、どうも落雪と風が弱点なようだ。脅えてストレスを溜めてるみたいで、食欲がアンバランスだし、雪が落ちた朝は部屋から出てこない。よるもあまり寝てないようだがその分昼間寝ている。
北陸、東北では18豪雪以来という記録が出ているが、映像を見ていると将に北越雪譜の世界であり、雪による死者も51人と言われている。痛ましいことだ。
天気が良いので11日振りに上林を出て綾部、福知山に買い物に行った。広域農道を過ぎて桜ヶ丘の峠を越えると別世界である。道の脇などには降雪の跡が小さな雪の塊になってあるが、これじゃあ雪だるまも作れない。福知山に行くと更に少なく、もう山にしか雪は見えない。こちとらの冬装束では暑くて汗が出てくる。
帰路につくと峠を越える毎に積雪が増え、家にたどり着くとまたもとの白い世界だ。
綾部駅前はこんなもの、うそみたい。
これこそ上林雪譜なんだが、実はもっと奥の奥上林では新聞にもテレビにも出ない雪にまつわる事件事故が起きている。口伝えに聞く話なので詳細は解らないのだが、大雪の夜に府道の倒木のためトラックが何台か立ち往生し、夜を明かしたそうだ。村では炊き出しをしようとしたんだが、折からの停電でポンプが動かず水が出ない。山水水道の家で水を確保し、握り飯、お茶などの炊き出しをしたそうである。今ではその山水も出なくなって、雪を溶かして確保していると言う話も聞いた。
様々な苦労があるのだろうが、皆が困るのは停電である。生活の中に占める電気の割合が高いだけに、停電は死活問題だ。一昨年の雪では何日間も停電した地域があった。石油ストーブだって電気がないと使えないのだ。寒さと暗闇で如何ばかりだったかと思う。
腹立たしいのはそれらの地域が原発10Km、20Km圏内なのだ。原発の危険性がある地域がまともに電気を使えないって矛盾だろう。停電は毎年毎年繰り返されている。地下に埋設するとか、木を切り払うとか、しょうもない箱物作るより、やるべきことがあるだろうと思うのだが、、、。
今日のじょん:本文に登場なのでおやすみ。