2021.3.13(土)雨
本書は2006年の初版であり、大阪国際がんセンターの実証実験についても記載があった様に思うので2018年の新聞記事以前にもこのような実験は行われていたのだろう。多くのドクターによる実証実験も紹介されており、笑いのメカニズムについても書かれている。今後はあらゆる病気の治療に笑いが使われてくることだろう。そして嬉しいことに、笑いは作り笑いでも同じ効果があると言うことだ。嬉しいことがあると笑いは出てくるが日常生活ではそういつもいつも嬉しいことはない。落語や漫才を聞く機会もそうあるものではない。やはり常は作り笑いが主流となる。そういう意味では歩いていても誰にも会わない田舎は都合がいい。何もないのに笑っているのを他人が見たらちょっと気持ちが悪いだろう。家庭や職場では笑顔でよい、これはむしろ喜ばれることになり好結果となる。
笑いの効果は免疫力を上げることだけでなく、鎮痛効果、ストレス軽減効果など健康に対する効果があり、今後病気の治療や健康維持に活かされ、研究も進むことだろう。
わたしはウオーキング中だけでなく、朝起きたら鏡の前で声を出さずに思い切り笑うことにしている。そして舌の体操、顔のマッサージをしている。そしてウオーキング中、一人で運転中は大声で笑っている。はっはっはと笑うことが、一番酸素を取り込めるそうだ。そしてイライラしたとき、怒りがこみ上げてきたとき笑うとこれが見事におさまるから不思議だ。周囲に人が居るときは口と頬で笑顔を作るだけで充分である。アンガーマネージメントは様々な方法があり、本なども沢山でているが、ちょっと笑顔を作るだけで怒りもイライラもおさまるのでお勧めである。
数年前高校野球の京都予選で無名の高校がベストエイトかベストフォーまで勝ち進んだことがある。ナインがみんなニコニコ笑っているのである。特にピッチャーはどんな苦境に立ってもニコニコ笑っているのである。観ている側も気味悪い感じがするのだから、相手の選手たちにとっては不気味だろうなあと思っていた。最後には負けてしまったがその時監督は「私ども弱小チームではメンタルトレーナーを雇う資金もなく、代わりに選手たちに笑顔でプレーするよう指導しました」とおっしゃっていた。笑顔でメンタル的に強くなってそこまで勝ち進んだのである。今笑顔をスポーツに取り入れている例は数多くある。ゴルフの渋野選手など典型である。
笑い、笑顔は誰でも出来る、お金のかからない恰好の健康法である。
コロナ禍でストレスが多い今日、笑いと笑顔で乗り切ろうという記事を見つけた。日本笑い学会の鳶野さんと健康笑い塾の中井さんの新聞記事である。(2020.6.14 京都新聞)わたしのやってる笑顔体操も載っている。アップにして参考にして。
【今日の”のびちゃん”】NO. 55
2月26日のおおい町に行ったきり出かけていない、のびもストレス溜まっているかな?
2021.3.6(土)雨
「笑いの免疫学」船瀬俊介著 花伝社2006年初版 借本
慢性腰痛をなんとかして治したいと思って、病院、鍼灸院を巡り、あらゆる本やテレビ番組をあさっていたとき、タイムリーに「脳で治す」「こころで治す」といった治療法が世に出てきた。認知行動療法というものなんだが、30年来の腰痛が実に見事に完治しもう5年になろうとしている。東大の松平先生や福島県立医科大の紺野先生、信州大の谷川先生などがこの分野で活躍されているのだが、誰だったろうかテレビ番組で「慢性腰痛にはため息と作り笑いが効果的」とおっしゃっていた。意外な発言で驚いたが、ため息は酸素をしっかり取り込むため、作り笑いは鎮痛効果のあるセロトニンを分泌するためと納得し実践してみる。ため息は自分のためにはよくても周囲には悪い影響を及ぼす、深呼吸や腹式呼吸なら効果は同様と考え、丹田呼吸法を実践することにする。
痛みというのは腰痛に限らず身体の異常を知らせる重要なシグナルである。ところがどんな微細な痛みも情報として脳に送られるものだから、脳で整理されるのだがこの機能がうまく作動しないとなんでも痛みとして感じてしまうというものだ。作り笑いがこの機能に効果があると聴いてウオーキングと作り笑いをドッキングさせる。じょんのびウォーキングのモットーを「笑外(生涯)歩く」としたのもそのためである。歩きながら自分の身体に集中するといろんな痛みがあることに気づく。そこで作り笑いをして歩くとやがて痛みは消えてしまう。ところがいつまでたっても消えない痛みもある、これは対処しなければいけない痛みである。歯の痛み、肩の痛みで実際に体験した。笑いは不要な痛みを解消してくれるのだ。笑いは脳やこころが原因の腰痛を完治させる事が出来るのだ。
そのほかに、怒りを静める、緊張を解く、人間関係をよくする、肉体的な苦痛を取り除くなどの効果を実体験した。トレーニングをしていて苦しくなったら誰もがしかめっ面になる、ところがそこで笑顔にすると随分と楽になるのだ。これはいつでも誰でもすぐに体験できる。
2018.5.31讀賣新聞に「お笑いがんに効果あり?」という小さな記事が掲載された。大阪国際がんセンターががん患者に落語や漫才を鑑賞させて免疫のNK細胞がどう変化するかという実証実験である。そしてその検証結果の一部が6.29讀賣新聞に掲載された。落語などを鑑賞した患者のNK細胞を活性化させるたんぱく質を造る能力が、鑑賞しなかった患者の1.3倍上がったということである。笑いに免疫力を高める効果があるということが実証されたわけだが、こういった笑いの効果を書いているのが本書である。
つづく