2017.5.21(日)晴れ
神子峠取り付きから尾根道を登る。関電の送電線保守道でもあるのできれいに整備されている。15分で339mのピークの鉄塔の肩に出る。植林もあるが、主に闊葉樹の気持ちのよいところである。特にこの時期は新緑で周りの空気までグリーンに染まっているような感じを受ける。
鉄塔の肩から先は道も景色も最高。
気持ちよく歩いているとやがて孟宗竹の竹林となる。孟宗竹というと人の居住という感じがして不思議な気持ちになる。このあたりに人が住んでいたとは思えない。小高いピーク状の所に出て、竹のピークと名付けた。まだ主稜線には出ていないとみてどんどん進んでいくが、整備されたこの道は妙に高度を下げていく。左手に送電線が見え、右手の尾根がだんだん高くなる。どうやら間違っていそうだ。整備された道は魅力的だが、要注意だ。間違ったと気づいたら元のところに戻ること、これが鉄則だ。竹のピークに戻ると、ピークの右手に踏み跡がある、踏み跡と言っても獣の踏み跡で人の通った気配はない。竹のピークを回り込んだところが神子峠であった。と言っても道標があるわけでなし、お地蔵さんや祠があるわけでなし、なんとなく気味悪い道が白滝方面に下っているだけだ。かつて多くの村人が行き来した峠とは信じられないほど荒れている。
これが神子峠か。
そしてここからの道も実に人間の気配のない、おそらく獣によってかろうじて残された道である。三国岳、胡麻峠を巡る稜線とはまるで雰囲気が違う。踏み跡も定かでないし、目印となるテープも少ない。稜線がなだらかなだけに余計迷いやすい。常に地図とコンパスを見ながら進むこととなる。それでも白地に赤のテープと青のテープは登山者の残したものらしく信頼できる。ところがどうでもいいような所にはよく目立つが、ここ一番迷いそうな所には見当たらない。これは気のせいだろうか。
ルートファインディングならず、テープファインディングしながらすすむと、やがて460mのピークの下に沼地があり、池のピークと名付けたところに出た。地学の小滝先生が、水梨の東の山に湿原があるという記事をブログに書いておられる。ここは水梨の西になるが、これも珍しい地形ではないのだろうか。今度会ったら写真をご覧いただこう。
湿原というより沼である。