晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

70歳が老化の分かれ道 10/27

2021-10-27 | 雨読

2021.10.27(水) 曇り

 70歳が老化の分かれ道 和田秀樹著 詩想社新書2021年6月発行
 
 新聞書評で見つけたこの本を綾部市図書館が用意して下さった。借りてみると何と予約希望者が2名おられる。わたくし同様70歳になったひとには気になるタイトルなのだろう。老後や健康について考えたことの無い人には大変ためになる内容だが、学習されている方にはありきたりの内容で物足りないと思う。ただ老人を専門とした精神科医の論だけにドクターとは違った見方のものがある。
 「脳の老化を防ぐのは生活の中の変化」「インプットからアウトプットに行動を変える効果」「70代になったら人づき合いを見直そう」「定年後の喪失感をどう克服するか」「介護を生きがいにしない」など魅力的なタイトルが並んでいる。また老人性のうつについてもその対処法が詳しく述べられており、参考になる。
 和田先生は近藤誠先生の信奉者らしく、わたしの場合と断っているが70歳になったらがんの手術はしないと言っておられるが、これは賛同しかねる。がんの種類や部位によっては手術や治療を施せば放っておくよりも長生きできることもあろうかと考えるからだ。健康診断についても近藤先生と同様に無意味だと切り捨てておられるが、検査の数値に一喜一憂し投薬、治療されている御仁ならいざ知らず、自分の身体の数値を知り健康に活かすのであれば、健康診断も有効な手段だと考える。早期のがんが見つかり、手術して治癒した例もある。もし先生の言うように、健康診断も受けず、見つかったがんも手術しなかったら、今頃亡くなっておられるかもしれない。  
 「いま飲んでいる薬を見直してみよう」という項で安易な薬の投与に警鐘を鳴らしておられるが、自らの現場ではうつの治療に抗うつ剤や男性ホルモンを使用されている様子が窺われ(安易ではなさそうだ、、)少し矛盾を感じる。最終章で「歳をとってやさしくなることが、幸せへの近道」として、他者のためにやさしくするということを述べておられる。きれい事と言ってしまえばそれまでだが、老人の幸せとはそんなところにあるのかも知れない。おわり

 【今日の”のびちゃん”】NO. 58 鍋犬のび
 かみさんが「入ってくれるかな~」と心配していたが、即刻鍋犬になって朝まで寝ていた。


 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする