西舞鶴~松尾寺 2023.9.15(晴れ)
わたしが使ってる5万図、PCで2万5千図に書き込んだ方がわかりやすいだろうが時間がなく失礼
東舞鶴駅からは少し上がって朝日通(白糸浜中学と新舞鶴小の間)を東進する。小浜線の線路を越え市場通りを進む。この辺りだったろうか、「まつのおさん参りですか」と声をかけられる。巡礼スタイルにしてから良く声をかけられるのだが、大抵年配の人だ。若い人にはただの奇妙なおっさんにしか映らないのだろうか。挨拶されたり声をかけられると嬉しいもので、なにか大変いいことをしているように思ってしまう。やがて国道の高架をくぐり、遊歩道を歩く。街道は国道を東に進み、コメリのある辺りで北の小道に入るようだが国道は歩く気がしない。巡礼では昔の街道を丹念に歩こうと決めていたのだが、車の多い歩きにくい道は避けて、歩きやすい気持ちの良い道を選んで照会することが後人のためかなと思い始めた。津田さんも賛同して下さったのでそういう歩きをしたい。
そんなわけで、田んぼの中の小道を泉源寺のお寺目指して歩く。適当に東に向かい、東舞鶴高校のそばを通って田中町に入る。12時を過ぎお腹も空いてきたので、心地よさそうなところを探していたら、鈴鹿神社という社があり昼食とする。食事も行の一部と心得ているので、弁当は梅干しのおむすびとして自作することとしている。梅干しも例年漬けている。今回ご飯が余ったので津田さんに一個あげたが、お返しに梨をいただいた。暑いときにみずみずしい梨は実に美味しかった。水は1リットルの水筒に麦茶と梅干し一個を入れたものだが、昼食時にほとんど無くなった。20分ほどで出発、長く休むと足が動かなくなる。
田中、安岡、吉坂と車の少ない気持ちのよい道を行く。周囲は新しい住宅から古いお屋敷そして樹林帯と変わっていく。やがて本道は左に線路を越えるが、松尾寺駅(まつのおてらえき)につづく右の道を行く。線路脇を歩くようになると松尾寺駅が近い。かつては日本板硝子の引き込み線が来ていて、随分賑わったそうだ。 レトロ感たっぷり
抹茶の氷、超美味
駅舎は大正年間の建物を改修して残したもので、木造でレトロ感が素晴らしい。中にはお茶を扱う流々亭(るるてい)というお店があり、日本茶の他にアイスクリームやスイーツなども提供されている。我が家では毎年末にお正月の大福茶を予約して、いただいている。今日はもちろん抹茶の氷をいただいた。本物の抹茶でこしらえた氷の美味いこと、これは暑さだけのものではなさそうだ。すっかり空になった水筒に、冷たい水をたっぷり入れてもらって出発。
駅からは志楽川に沿ってしばらく行き、左に小浜線のガードをくぐる。くぐったところに三本の立派な赤い鳥居が立っており、岩室稲荷と書いてある。東に歩を進めるとやがて道は三つ股となり、真ん中のダート道を行く。道は草道だが歩きやすくサンダルのまま進む。しばらくで、国道から松尾寺に向かう車道に出る。志楽川を渡る橋が滅罪橋(めっさいばし)で何かいわれがあるのだろうが、字の通り懺悔をして罪を無くするところなのだろう。 滅罪橋
真っ直ぐ行った先が旧道入り口
道が大きく左に曲がり上っていくところが、旧道の入り口だ。津田さんは雪の時に一度歩いたことがあると言うことだが、心空さんは「久しぶりに通る旧道もひどい荒れようで、古道巡礼を礼賛する我が身の「脚下照顧」こそ肝要と自戒の念を深くする。」と書いておられる。この他に古道があるがこれも随分荒れているようだ。わたしたちの手で改修できるものか、草の勢いが終わった時期に一度歩いてみたい。さて新道に戻って、これからが今日一番の登りだ。黙々と歩むが全身汗だらけになり、あごの下から汗がしたたり落ちる。右手崖の下に人工の段が見える。「あれが旧道ですよ、この先で新道に出合うのですが、危険なので人が入らないように草が残してあり解らないようになってます。」「なるほどきれいにしたら入りますもんね。」
駐車場が出てきたりしてお寺が近いことを匂わせる。右手に芭蕉が数本植えられている、よくみんながバナナと言ってるあの大きな植物だ。上林や山家のお寺にも植わっており、いったい何のために植えられているのだろう。琵琶のように薬効があるのか、銀杏のように防火に役立つのか、繊維がとれることは確かだが、、、。つづく