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iPhoneユーザーに朗報? 「テザリング」可能に

2012年07月21日 07時57分38秒 | お役立ち情報
 無料の公衆無線LANサービスが利用者情報を無断で取得していたとして今年4月に総務省から行政指導を受けた通信関連ベンチャーのコネクトフリー(東京・品川)が、また物議を醸しそうな新手のサービスを投入した。今回はiPhoneを経由してパソコンをネット接続できるという、特定ユーザーにとって垂涎(すいぜん)のサービスだ。




新サービス「t.free」を使えば、手持ちのiPhoneを通じてパソコンなどからネット接続ができる

 手持ちのスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)などを通じて、パソコンなど外部機器からインターネット接続する「テザリング」。これを、iPhoneでも可能にする「t.free(テザーフリー)」というサービスを20日、コネクトフリーが開始した。iPhoneのセキュリティーを回避するいわゆる「脱獄(Jailbreak)」も、専用のアプリをiPhoneにインストールする必要もない。利用料金もフリーだ。


 そもそもiPhoneはテザリング機能を備えているが、日本で販売されているiPhoneは同機能が使えないよう、“ガラパゴス(日本独自)”仕様となっている。通信量の増大を懸念する通信事業者の要請などを受け、米アップルがOS(基本ソフト)レベルで対応した。


 しかし、t.freeは、その防御線を乗り越えた。ただでさえスマホの普及で通信データ量の増大に悩むソフトバンクとKDDIにとっては、新たな悩みの種となりそうだ。


■まずは「Mac」向け、「Windows」向けも検討


 テザリングは通信料を低く抑えたいユーザーにとって有り難い機能。海外ではiPhoneでもテザリング機能が使え、国内でも同機能を搭載したアンドロイド端末が普及している。例えばNTTドコモのスマホ向け「Xiパケット定額サービス」では、月額5985円の定額料金内でテザリングも利用できる(月内データ量が7GBを超えた場合は通信速度が落ちる)。


 しかし、iPhoneユーザーが外出先などでパソコンのネット接続をしたい場合は、別途「Wi-Fiルーター」などの通信機器を購入したり、公衆無線LANなどのサービスに加入したりする必要があった。だがt.freeを使えば、そうした出費は必要なくなる。


 コネクトフリーによると、まずは1カ月を試行期間とし、当初は「Mac OS X 10.6」以上のOSを搭載したMacからのテザリング利用に限るとしているが、「利用者が増えてサービス継続が必要と判断すれば、Windows向けも含めて正式サービスの検討をする」としている。


 利用希望者は、コネクトフリーのホームページからソフトをダウンロードしてMacにインストール。iPhone内蔵のウェブブラウザ「サファリ」で簡単な設定をすれば、すぐにテザリングが利用可能となる。利用料はかからない。テザリング中に「広告」が出ることもない。


 いったいコネクトフリーはなぜ、こんなサービスを始めたのか。それは、あの“炎上”事件と無縁ではない。
 昨年11月、コネクトフリーは「MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店」など約40の店舗と提携し、無料の公衆無線LANサービスを始めた。しかし翌12月、コネクトフリーが接続したユーザーのフェイスブックやツイッターのアカウント、閲覧したURLといった情報を無断で取得していたことが発覚、ネット上で非難が集まった。コネクトフリーは謝罪し、サービスを停止した。


 利用者情報の無断取得について今年4月、総務省は「通信の秘密」を侵害したとし、コネクトフリーに行政指導を行っている。コネクトフリーは昨年12月の時点で取得した情報をすべて消去しており、行政指導を受け、再発防止を約束する報告書を提出した。そのうえで、「安心してお使いいただけるサービスを速やかに提供することが、コネクトフリーから利用者の皆様に対する恩返しと考えております」とし、サービス再開を準備している。


 その最中に突然、投入したiPhoneのテザリングサービスは、ある種の「アピール」なのだと、関係者は明かす。


■技術力をアピールする「デモンストレーション」




「t.free」を利用するにはコネクトフリーのホームページからパソコン用ソフトをダウンロードする必要がある

 「公衆無線LANサービスでは、店舗と客をつなぐ、双方にうれしいサービスを提供できないかと考えた。店舗から月額数千円をもらい、無線LAN環境を設置。つないだ利用者に店舗の広告を出す代わりに、無線LANの利用料は無料。世の中の役に立ちたいという気持ちで作った」


 「利用者の情報を取得していたのは、セキュリティーのため。犯罪などがあった場合、フェイスブックやツイッターのアカウントがあればたどることができる。第三者に渡すようなことはしていない。しかし、未熟だった。サービスを急ぐあまり、利用規約などの整備が後手に回った」


 コネクトフリーの創業者で開発責任者も務めるクリストファー・テイト最高経営責任者(CEO)は過去の過ちに関し、こう話す。その上で、今回のテザリングサービスについてこう続ける。


 「我々がサービスを停止しているあいだも、技術開発は続けているというメッセージを出したかった。ユーザーが喜ぶ画期的な通信サービスを提供することが使命だと思っている。プライバシー問題で多くの企業が撤退や廃業していったけれど、我々はあきらめていない、というメッセージ」


 「前回は後手に回ってしまったが、今回は利用規約などの整備や、弁護士などの専門家とのレビューといった業務プロセスをしっかりした。また今回は、一般のユーザーが不安に感じないように、t.freeのサーバーが取得する情報について明記した」
 あくまで本業は公衆無線LANサービスであり、サービス再開に向けた準備は着々と進んでいるという。その中で投入したテザリングサービスは、一種のデモンストレーションというわけだ。ただ、デモンストレーションの割には、波紋が広がりそうだ。


 もっとも、テザリングの「裏技」は存在した。日本向けiPhoneでも、OSに備わるテザリング機能が削除されているわけではない。日本のユーザーに見えないようにしているだけだ。これを逆手に取り、日本でもテザリング機能をオンにできるアプリが次々と登場した。


 しかし、こうしたアプリは「脱獄」と呼ばれる複雑で高度な作業などが必要。加えて、アップルがアプリの審査をうっかり通してしまっても、見つけ次第、規約違反により「App Store」から削除していたため、アプリの寿命は短かった。しかし「アプリ不要」のコネクトフリーのテザリングサービスは、アプリを削除するという対策でブロックすることはできない。


■国内通信業界の風雲児か、暴れん坊か


 iPhoneは国内で最も売れているスマホだけに、テザリングの利用が進めば通信事業者への影響は大きい。米アップルも簡単には対策を講じることはできず、対応に苦慮しそうだ。


 ソフトバンク広報は「コネクトフリーについては初めて知り、詳細が分からないため、今後の対応も未定」としている。


 つまずいたが、ただでは転ばないコネクトフリー。国内通信業界の風雲児か、業界に何石も投じる暴れん坊か。またもや議論を呼びそうだ。


(電子報道部 井上理)
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NY円、続伸 1ドル=78円40~50銭、対ユーロで11年半ぶり高値

2012年07月21日 07時40分50秒 | 為替
20日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅ながら3日続伸し、前日比10銭円高・ドル安の1ドル=78円40~50銭で終えた。欧州の債務問題への警戒感が再燃し、ユーロが対ドルや対円で大幅に下落した。ユーロに対する買い圧力が相対的に強かった円が対ドルでも上昇した。

 スペインのバレンシア地方政府が中央政府に財政支援を求めるとの欧米メディアの報道をきっかけに、スペインの10年物国債利回りが急上昇(価格は急落)した。安定して資金調達ができない水準とされる7%を上回り、単一通貨ユーロ導入後の最高を更新した。

 欧州中央銀行(ECB)がギリシャ国債などを当面は資金供給の担保として受け入れないと発表したこともユーロ売りに拍車をかけ、円の対ドル相場を押し上げた。

 円とドルを直接取引する材料が乏しかったため、円の対ドルでの値動きは小幅だった。この日の円の高値は78円46銭、安値は78円62銭だった。

 円は対ユーロで大幅に3日続伸した。前日比1円5銭円高・ユーロ安の1ユーロ=95円40~50銭で終えた。一時、95円35銭と、2000年11月以来、約11年半ぶりの円高・ユーロ安水準を付けた。世界的に株安が進み、運用リスクを回避する姿勢を強めた投資家が相対的に値動きが安定している円を買う動きを強めた。

 ユーロは対ドルで大幅に3日続落した。前日終値の1ユーロ=1.22ドル台後半から1.21ドル台半ばに水準を切り下げた。欧州情勢への警戒感からユーロ売りが膨らみ、一時は1.2144と10年6月14日以来、約2年1カ月ぶりの安値を付けた。高値は1.2204ドルだった。
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