■30代年収3000万円実現者は元々、成功の確信があったのか?
30代で年収3000万円を実現した人を111人直接取材して、統計データとして300人以上の調査をしたという話を聞くと、いくつか質問をいただきます。そのひとつに「30代で年収3000万円を実現するような人は、成功の確信があってやって成功したんですか? 失敗したら、どうするつもりだったんですか?」という質問があります。
「30代年収3000万円実現者は成功の確信があったか?」
「失敗するリスクをどう考えていたのか?」
という二つの質問です。
■30代年収3000万円実現者は成功の確信があったか?
確定申告 美女
まず、「30代年収3000万円実現者は成功の確信があったか?」という質問です。その答えに近い調査をしています。「10年前に今の状態をイメージできていましたか?」という質問では「はい」という回答が58%。「いいえ」が42%となりました。
これは、約4割以上の成功者が現状、つまり成功した今の状態をイメージできていなかったというわけです。
実際、私が直接取材した先の急成長企業の経営者は取材の終わりがけにこう打ち明けてくれました。
「今は、こうして立派に見えるかもしれない。けれど、20代、30代のときには、自分が何をやりたいのか、さっぱりわからなくて、模索していた時期もあったんだよ」
調査していった際に感じたニュアンスとしては、約4割以上の人は成功をイメージできていたわけではないですが、仕事が軌道に乗り、順調に推移していくにつれて、成功の確信を持ち始めていくという感じでした。
■失敗するリスクをどう考えていたのか?
次に30代年収3000万円実現者は失敗するリスクをどう考えていたのでしょうか? まず、前提としてお話しておくと、いかに世間的にスゴい人と思われがちな30代年収3000万円実現者ですが、必ずしも精神的にものすごくタフであったり、失敗するリスクについて無頓着なわけではありません。
彼らの約9割はサラリーマン経験があります。つまり、サラリーマンを辞めて、専門家や経営者として独立していく流れなわけです。ですから、独立して失敗するリスクは高いのです。
とある商品の販売会社社長にこう質問しました。「サラリーマンを辞めて、独立したということですが、サラリーマンを辞めるとき、不安じゃなかったんですか?」
彼は答えました。「そりゃ、不安だったよ。だって、会社を辞めたら、お金もない、信用もない、人脈もないって状態だったからね。でも、あのままじゃ、いつまで経ってもきちんと評価されることはなかっただろうから、仕方ないよね」
これまでの話をまとめると、30代年収3000万円実現者だからといって、成功の確信が必ずしも全員にあったわけではなく、また、不安や失敗のリスクを感じていないわけでもないのです。
■30代年収3000万円実現者は失敗するリスクに対して、どう対処していたか?
では、彼らは失敗するリスクに対して、具体的にどう考えていたのかというと、大きく2つに分けられます。
1.再度、何らかのネタで起業する
2.再度、サラリーマンで働いて再起をはかる
■体感値で2~3割の成功者は複数回の起業経験がある
失敗と一口に言っても、大きい失敗から小さな失敗まであります。起業についても同じです。大きな失敗は数億円から数千万円の借金をして会社を倒産させてしまうレベルだとすると、小さな失敗は数百万円から数十万円と時間、労力を失ってしまうレベルです。その違いは、再起を容易にはかれるかどうかです。
大きな借金をして倒産させてしまうと、なかなか簡単には再起できません。しかし、数百万円から数十万円程度だと、再起するのにそんなに何年も必要とはしません。
なぜ、このような失敗の大小をお話するのかというと、実際に取材した30代年収3000万円実現者の少なくない数(体感値では2-3割)の人が複数回の起業を経験しているのです。そして、そのなかで成功したものも多いですが、小さな失敗レベルの経験を持っている人が、想像以上に多かったからです。
たとえば、現在40代で従業員100名を超える人材派遣会社を立ち上げた社長はその会社を立ち上げる前に、自動車販売を含む3つほどの異なるビジネスを起業した経験がありました。ちなみに、その3つの起業はどれも大きく成功することはなく、そこそこ、または小さな失敗のような状態でした。
他にも、友人と一緒に起業したという人、今の仕事の前にネットショップを起業した経験があるという人という感じで、複数回の起業経験者は多いです。
このように、30代年収3000万円実現者は失敗するリスクに対してのアプローチのひとつとして、「再度、何らかのネタで起業する」ということがあるのがわかります。
初期投資がそこまで高額でなければ、失敗したとしても大きな痛手を負うことはないので、再度、何らかのネタで起業を企むことになります。小さな失敗をしたとしても、また別のネタで起業して再起、大きな成功へとつなげるわけです。
■「また、サラリーマンに戻って働けばいいよ」
失敗するリスクに対するアプローチのもうひとつが、再度、サラリーマンで働いて再起をはかるというものです。
前述のように、彼らの約9割はサラリーマン経験があります。ですから、とある経営者に失敗するリスクについての話になったとき、こう言われました。「もし、独立に失敗してしまったとしたら・・・また、サラリーマンに戻って働けばいいよ」
これまで独立をして頑張るほど、努力しているのですから、実績、ノウハウ、経験、人脈がそれなりに蓄積しているわけです。ですから、たとえ独立に失敗したとしても、ツテをたどってサラリーマンに戻るか、知り合いの経営者に声をかけられることになる率は高いです。
このように、30代年収3000万円実現者は必ずしも、成功の確信を全員が持っているわけではないにしろ、失敗するリスクを意識して対処しながら、成功へと至っているようです。
今、きらびやかに成功しているように見える人も、昔は何度も起業しては小さな失敗を繰り返していたということも多いです。<竹内正浩>
30代で年収3000万円を実現した人を111人直接取材して、統計データとして300人以上の調査をしたという話を聞くと、いくつか質問をいただきます。そのひとつに「30代で年収3000万円を実現するような人は、成功の確信があってやって成功したんですか? 失敗したら、どうするつもりだったんですか?」という質問があります。
「30代年収3000万円実現者は成功の確信があったか?」
「失敗するリスクをどう考えていたのか?」
という二つの質問です。
■30代年収3000万円実現者は成功の確信があったか?
確定申告 美女
まず、「30代年収3000万円実現者は成功の確信があったか?」という質問です。その答えに近い調査をしています。「10年前に今の状態をイメージできていましたか?」という質問では「はい」という回答が58%。「いいえ」が42%となりました。
これは、約4割以上の成功者が現状、つまり成功した今の状態をイメージできていなかったというわけです。
実際、私が直接取材した先の急成長企業の経営者は取材の終わりがけにこう打ち明けてくれました。
「今は、こうして立派に見えるかもしれない。けれど、20代、30代のときには、自分が何をやりたいのか、さっぱりわからなくて、模索していた時期もあったんだよ」
調査していった際に感じたニュアンスとしては、約4割以上の人は成功をイメージできていたわけではないですが、仕事が軌道に乗り、順調に推移していくにつれて、成功の確信を持ち始めていくという感じでした。
■失敗するリスクをどう考えていたのか?
次に30代年収3000万円実現者は失敗するリスクをどう考えていたのでしょうか? まず、前提としてお話しておくと、いかに世間的にスゴい人と思われがちな30代年収3000万円実現者ですが、必ずしも精神的にものすごくタフであったり、失敗するリスクについて無頓着なわけではありません。
彼らの約9割はサラリーマン経験があります。つまり、サラリーマンを辞めて、専門家や経営者として独立していく流れなわけです。ですから、独立して失敗するリスクは高いのです。
とある商品の販売会社社長にこう質問しました。「サラリーマンを辞めて、独立したということですが、サラリーマンを辞めるとき、不安じゃなかったんですか?」
彼は答えました。「そりゃ、不安だったよ。だって、会社を辞めたら、お金もない、信用もない、人脈もないって状態だったからね。でも、あのままじゃ、いつまで経ってもきちんと評価されることはなかっただろうから、仕方ないよね」
これまでの話をまとめると、30代年収3000万円実現者だからといって、成功の確信が必ずしも全員にあったわけではなく、また、不安や失敗のリスクを感じていないわけでもないのです。
■30代年収3000万円実現者は失敗するリスクに対して、どう対処していたか?
では、彼らは失敗するリスクに対して、具体的にどう考えていたのかというと、大きく2つに分けられます。
1.再度、何らかのネタで起業する
2.再度、サラリーマンで働いて再起をはかる
■体感値で2~3割の成功者は複数回の起業経験がある
失敗と一口に言っても、大きい失敗から小さな失敗まであります。起業についても同じです。大きな失敗は数億円から数千万円の借金をして会社を倒産させてしまうレベルだとすると、小さな失敗は数百万円から数十万円と時間、労力を失ってしまうレベルです。その違いは、再起を容易にはかれるかどうかです。
大きな借金をして倒産させてしまうと、なかなか簡単には再起できません。しかし、数百万円から数十万円程度だと、再起するのにそんなに何年も必要とはしません。
なぜ、このような失敗の大小をお話するのかというと、実際に取材した30代年収3000万円実現者の少なくない数(体感値では2-3割)の人が複数回の起業を経験しているのです。そして、そのなかで成功したものも多いですが、小さな失敗レベルの経験を持っている人が、想像以上に多かったからです。
たとえば、現在40代で従業員100名を超える人材派遣会社を立ち上げた社長はその会社を立ち上げる前に、自動車販売を含む3つほどの異なるビジネスを起業した経験がありました。ちなみに、その3つの起業はどれも大きく成功することはなく、そこそこ、または小さな失敗のような状態でした。
他にも、友人と一緒に起業したという人、今の仕事の前にネットショップを起業した経験があるという人という感じで、複数回の起業経験者は多いです。
このように、30代年収3000万円実現者は失敗するリスクに対してのアプローチのひとつとして、「再度、何らかのネタで起業する」ということがあるのがわかります。
初期投資がそこまで高額でなければ、失敗したとしても大きな痛手を負うことはないので、再度、何らかのネタで起業を企むことになります。小さな失敗をしたとしても、また別のネタで起業して再起、大きな成功へとつなげるわけです。
■「また、サラリーマンに戻って働けばいいよ」
失敗するリスクに対するアプローチのもうひとつが、再度、サラリーマンで働いて再起をはかるというものです。
前述のように、彼らの約9割はサラリーマン経験があります。ですから、とある経営者に失敗するリスクについての話になったとき、こう言われました。「もし、独立に失敗してしまったとしたら・・・また、サラリーマンに戻って働けばいいよ」
これまで独立をして頑張るほど、努力しているのですから、実績、ノウハウ、経験、人脈がそれなりに蓄積しているわけです。ですから、たとえ独立に失敗したとしても、ツテをたどってサラリーマンに戻るか、知り合いの経営者に声をかけられることになる率は高いです。
このように、30代年収3000万円実現者は必ずしも、成功の確信を全員が持っているわけではないにしろ、失敗するリスクを意識して対処しながら、成功へと至っているようです。
今、きらびやかに成功しているように見える人も、昔は何度も起業しては小さな失敗を繰り返していたということも多いです。<竹内正浩>