寝る前には何か本を読むのが長年の習慣です。
最近のお相手は1964年10月の交通公社時刻表です。もちろん読みやすい復刻版。
この前たまたま大学の同級生のブログを観たら、やつは私の読んでる時刻表のひと月前の9月号を読んで楽しんでる、という記事をアップしてました。
同じようなことを、あまりにも同じタイミングでしていたので、すぐにLINEしちゃいました。
やつとは学生の頃、北海道フリー切符を使って2週間以上ふたり旅した仲ですが、40年近く経っても同じようなことしてるんですな。
テキトーにエイヤッと開いて、そのページを隅から隅まで読み込みます。
そうすると何これ?っていう列車が見つかることがしばしば。
例えば、この大阪18:11発の団体専用準急は日光行のくせに東海道を東京に向かわず、名古屋で東海道を別れ、中央西線を下り長野を目指します。
木曾谷を真夜中、この頃だとD51型SLに牽かれてひた走り、早朝4:28に長野着。
長野駅で進行方向が変わるので、機関車を外された客車は放置され、出発は8:00。
この3時間半で駅を出て、朝食と善光寺参りを済ましてから席に戻ってね、っていう観光バスみたいな設定だったのではないかと想像します。
駅から善光寺まで約2Km、徒歩30分なので、散策を十分楽しめるでしょう。
コンビニは当然ないですが、開いているめし屋があったのでしょうか。
最低でも駅弁屋と立ち食いソバ屋はやってるんじゃないかと思いますけど。
長野を出ると碓氷峠、高崎を経て両毛線経由で東北本線に抜けて日光着15:18です。
駅から東照宮までは約3km。路線バスがあるのでそれを使えば容易に行くことはできますが、日の短くなった10月の夕暮れ間際に、バタバタと見学するかなあ。
実はこの列車には復路がありまして、日光発が20:05です。5時間弱の折り返し。
日光に泊まらずにこれに乗って帰ると、同じ経路を戻って大阪には翌日の21:03に着きます。
帰りもまた長野に早朝3:40着で11:20発と8時間も滞在します。
往復するなら車中2泊、三連休で善光寺と東照宮をハシゴできるという列車ですが、どんな人が利用していたのか。
自家用車が今ほど普及する前で、新幹線がやっと開業した月。60年近く前の日本、時間設定からターゲットは関西圏の庶民でしょう。
今の感覚だと往路と復路のどちらのみを使うのが良い気がしますね。鉄オタ限定の気もするけど。
学生でもしないような強行軍の割には、寺社というシブい目的地がチグハグな気がします。
貧しい大衆の余暇の目覚めなんでしょうか。
妄想が広がります。
こんなことをしていたら、旅したくなったので来月一人旅に出ることにしました。
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