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漢字のど忘れ

2007-04-20 | 心の体験的日記
雑誌「しにか」(2003年9月号)でおこなったアンケートの自由記述から2つ。一つは、若い方のもの。漢字のど忘れが、ワープロの普及で、高齢者だけに発生する事象ではない事情がよくわかる。
「漢字は日本の文化なので、ある程度は覚えておかなければいけないと思います。最近は、PCを使うので、直接ペンや筆で字を書かなくなってしまい、いざ書くときになるとど忘れしてしまうことがあるので、定期的に文章を書くことを意識しないとこれからの時代は駄目だなと感じました。」(25歳以下)
「ワープロを打っているときは、ソフトがカバーしてくれます。しかし、常に文書をワープロで作成することはできず、恥ずかしい思いをしなくても良いように、書き取りの練習が必要と感じています。この前、孫の期末試験準備に付き合いましたが、子どものほうが、漢字を良く知っており、また書けることに愕然としました。」(66歳以上)

概念形成 洋g解説

2007-04-20 | わかりやすい表現
受講学生による解説です

概念形成(concept formation)

まず「概念」という言葉についてであるが,ここでは「三角形」を例に挙げてみる。例えば,大きさや色が異なる「三角形」があるとき,私たちはそれらがどれも同じように「三角形」だと分かる。これは私たちが「三角形」の共通の特徴をまとめているからである。そして,この共通の特徴を集めたものを「概念」という。また別の例を挙げれば,目の前に柴犬,チワワ,ブルドックがいたとき,それらを「犬」としてひとまとめに捉えられるのも,私たちの中に「犬」という概念があるからである。すなわち,「概念」とは様々な特徴から,共通なものを取り出してまとめたものである。

 さらにこの「概念」とは,例えば「三角形」を「三つの角に囲まれたもの」というように,その共通のものを取り出して捉えるのを内包と言い,「四角でも丸でもないもの」といったように他のものと比較することで捉えるのを外延と言う。

 そして,こうした「概念」をそれぞれの事物・事象から作り上げることを「概念形成」という。例えば子どもが様々な犬種と出会い,またその他の動物を見る中で,「これは犬で,あれは犬ではない」と判断できるようになるのは,この「概念形成」によるものである。(HH)

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概念が成立する心理学的過程を『概念形成』と言います。この概念形成は、知覚・認知・思考・発達・言語など心理学の各分野に関係します。概念は一般的に、経験を通じて習得されると考えられていて、この概念の習得過程は『概念学習』と呼ばれることもあります。Bruner(1956)は、概念の学習過程において、すでに学習された認知的枠組みを手がかりにして、新しい経験を分類して、概念を構成していく過程を『概念達成』と呼びました。例えば、例えば山にきのこ狩りに行ったとします。このとき、すでに持っているきのこについての手がかり(色・形)をもとに、毒キノコか?食べれるきのこか?を分類していき、毒キノコの概念を形成していきます。この過程が概念達成です。また、概念達成過程の状態を調べる典型的な手続きを『概念識別』と言います。(HM)

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 例えばAさんもBさんもCさんもみんな「人間」であるというように、私たちは個別のものを1つのまとまりとして考えることができ、「犬」や「カバ」のような他のまとまりとは分けて考えることができます。このまとまりのことを概念と言い、私たちが日常生活する上でこれがなければ大変不便なものになってしまうでしょう。

しかし、「質量」などの物理的概念や「契約」などの法的概念、「台形」などの数学的概念に比べて私たちが日常的に使用している概念は定義や境界が曖昧なものが多いです。例えば「イス」や「ゲーム」などの概念のように長年分析されたにもかかわらず、定義的特徴(ある概念を定義するのに必要にして十分な特徴)が見つけられない概念も存在します。

概念の定義や、どのように記憶に貯蔵されどのようにカテゴリー化されるのかを説明する理論として「プロトタイプ・モデル」「範例モデル」「理論ベース・モデル」などが提案されていますが、どの理論も概念を部分的には説明していても統一的に説明してはいません。したがってどのように概念が形成されるかについても明確な説明はできません。概念とは心理学だけでなく、言語学や哲学などの他の分野においても重要な研究対象です。(SJ)

  


注意管理不全とヒューマンエラー

2007-04-20 | わかりやすい表現
00/3/2 海保  心理学ワールド原稿 2000年7月号
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注意管理不全とヒューマンエラー
 海保博之 (筑波大学心理学系)
---注意というのは両刃の剣みたいなものである。一方では、同時に進行する多くの事象の中から、関心のある一群の事象を追跡することができる----しかし、他方、注意は現に起こっている事象のすべてを見逃さずに覚えておく能力を制限している---(リンゼイ/ノーマンより)
●はじめに
 注意には、自分でコントロールできる部分と、自分ではコントロールできない部分とがある。その隙をねらうかのようにして、注意不全は、人にエラーをさせ、時には事故を起こさせる。
 本稿では、エラー低減のための、注意の内的(自己)管理力および外的管理力を高める方策について考えてみる。
●注意特性から人を分類してみる

だれもが心理学者

2007-04-20 | Weblog

放送大学「心理学研究法」

今の日本の心をめぐる特徴的な状況の一つとして、斉藤環氏は心理学化を挙げています。心理学を持ち出して、社会現象を説明する傾向です。たとえば、
犯罪者の心理や動機を心理学の概念を使って解説する
あるいは、いじめの心理を分析する際に心理学を持ち出す
といった類の傾向です。
私は、心理学化のもう一つのあらわれとして、誰もが心理学者のごとく、心について興味関心を持ち、心を説明する用語を使うようになってきたことも挙げてよいのではないかと思っています。
たとえば、中学生のいじめによる自殺が続いた時期があります。心理学者も含めて、あれこれかまびすしい議論がマスコミを通して飛び交いました。その中で、不安、攻撃性、性格、対人関係などなど、心にまつわる心理学用語がごく普通に使われました。
こうした心理学化が広まってきたのは、心理学が一般に普及してきた事情もあるとは思います。今、心理学部を設置した大学が、日本では、数校にのぼりますし、心理学科あるいはそれに類した学科は、数え切れないほどです。
われわれ心理学の研究者にとっては大変、うれしい状況ではありますが、時には、「えーそんなこと言ってはまずいです」と叫びたくなるようなこともあります。

心理尺度

2007-04-20 | Weblog
放送大学

第5回は、
 「心の特性を探る」 と題して、心理尺度の作り方についてお話します
心理尺度という言葉は、なじみがないかもしれませんが、心理検査を受けたことがある方は結構たくさんいるのではないかと思います。そのときに、たくさんの質問に「はい」「いいえ」とか、「非常によくあてはまる」「やや当てはまる」とか答えさせられた経験があるのではないでしょうか。たぶん、そのいくつかが、心理尺度のはずです。

目に見えない心を探るための有力な方法の一つとして近年、心理学で非常によく使われています。
 そんな方法で、どうして心が探れるのか、不思議に思われるかもしれません。今回は、その心理尺度の作成の論理や具体的な作成技法、さらにその限界などについて研究例をまじえて紹介することにします。


過剰安全

2007-04-20 | Weblog
「安全・安心の心理学」新曜社刊


2-12
過剰安全


**4行あく

           ムムム安全にコストをかけ過ぎると
●危険から隔離する
最近のプラットホームは、新幹線のように、線路とホームの間に仕切りドアが設置されるようになってきた。道路でも歩行者と車の分離がなされるようになってきた。危険から人を隔離する設備である。安全のためには好ましい環境である。
しかし、お金がかかっているであろうことは、容易に推測できる。安全をお金で買う象徴的な設備である。多分、その効果は、年に1人か2人のホーム転落者、事故被害者を救うくらいであろう。だからこその必要なコストと考えるか、それくらいの危険率ならもっと安上がりでと考えるか。これがここでの話である。
ちなみに、06年6月16日付けの日経新聞朝刊よると、今年度のJR各社の安全投資が、全投資額のほぼ半分を占めるとのことである。

●安全にかけるコスト

我が家の値段

2007-04-20 | Weblog
我が家が売りにだされているかと
間違うほど、ぴったりの売り家の広告が郵便箱に放り込まれていた。
昭和62年築、2階立て、車庫あり
その値段を見てびっくり仰天
購入時の半値をはるかに下回っている。
家土地は資産との考えは完全に我が家に関してはだめということ
を知らされた。
家を売ってケア付きマンションの夢もこれでは夢のまた夢か

写真
 その我が家の遠景