●本日の講演のねらい
頭の中にはもう一人の自分(ホムンクルス)がいて、それが自分の頭の働きや行動を監視したり、調節したりしているという感覚は、誰しもがそれなりにお持ちのはずです。
今日の話は、このホムンクルスのパワーをアップして、自分のヒューマンエラーを減らそうというものです。
具体的には、2つの方策があります。
一つは、エラーの心理学についての知識を豊富にすることでホムンクルスのパワーをアップするというものです。これが主たる話になります。
もうひとつは、内省・反省をすることです。(reflection)ことによって、ホムンクルスのパワーをアップさせようというものです。話の随所で、自己チェックリストをやってもらうことになります。
頭の中にはもう一人の自分(ホムンクルス)がいて、それが自分の頭の働きや行動を監視したり、調節したりしているという感覚は、誰しもがそれなりにお持ちのはずです。
今日の話は、このホムンクルスのパワーをアップして、自分のヒューマンエラーを減らそうというものです。
具体的には、2つの方策があります。
一つは、エラーの心理学についての知識を豊富にすることでホムンクルスのパワーをアップするというものです。これが主たる話になります。
もうひとつは、内省・反省をすることです。(reflection)ことによって、ホムンクルスのパワーをアップさせようというものです。話の随所で、自己チェックリストをやってもらうことになります。
●ユーザとコンピュータとの交流
ユーザとコンピュータの関係は、図1-1に示したように、それぞれの情報処理の結果をやりとり(インタフェース)しながら仕事を進めていくところに特徴がある。
たとえば、用紙の上部にタイトルを入れたいとするユーザの意図が発生したとする。まず「書式」メニューを開けて、「ヘッダー設定」というメニューが意図を実現するのに使えることを理解する(情報処理する)。それをクリックすると、コンピュータのほうからさらに仕様指定のフォームが返ってくるので、それに必要事項を入力して実行キーをクリックすると、ユーザの仕事の意図が実現される。
こうした一連の情報交流を何度も繰り返しながら、一つの仕事を完成させていく。この情報交流を最適化する、換言すれば、情報交流の中にわかりやすさを作り込むにはどうするかが、認知的インタフェースの課題になる。
ユーザとコンピュータとの自然な交流を妨げているのは、新奇な機械に直面して既有知識が使えないユーザ側にもあるが、ここでは、もっぱらコンピュータ側の問題を2つだけ指摘しておく。
一つは、情報交流の直接性の欠如がある。ユーザが何かをしたら、何かが起こるのではなく、何かをしても、時間的に任意の遅れの後に事が起こっても、また、目の前にない遠方で事が起こることもある。これは、自分の行為がどんな結果を引き起こすかの因果認識を妨げることになり、結果として、ユーザに何が何やらわけがわからない不安さえ抱かせることになる。
2つは、情報交流の同型性の欠如である。ユーザがおこなう操作とその結果として起こることとの間になんらの自然の対応(マッピング)がない。すべてが約束事、それもかなり恣意的な約束事によって対応づけられている。そこには、ユーザに対して、過剰なまでの規則の記憶圧力が働く。
インタフェースにわかりやすさを作り込みには、したがって、直接性と同型性の欠如を補うことが中心的な課題となる。
●マッキントッシュのインタフェース設計の原則
1984年にアップル社から発売されたマッキントッシュ
(Macintosh)には、それ以後のコンピュータのインタフェース設計の原則が作り込まれている。したがって、ここでは、それを4つのカテゴリーに分けて、解説することにする。
●マッキントッシュのインタフェース設計の原則
1984年にアップル社から発売されたマッキントッシュ
(Macintosh)には、それ以後のコンピュータのインタフェース設計の原則が作り込まれている。したがって、ここでは、それを4つのカテゴリーに分けて、解説することにする。
例 マッキントッシュの画面例 未決
「理解支援デザイン上の指針」
1)現実世界からのメタファー(たとえ)の利用
たとえは、既有知識を引き出すのに有効な説明技法の一つである。それをインタフェースに応用したのが、デスクトップ・メタファーである。現実世界で誰にでも馴染みのある机上で作業をするかのように、コンピュータ画面上での作業をさせるようにしたインタフェースである。これ以外にも、各種のアイコンの設計でも、現実世界からのメタファーが使われているのは周知の通りである。
図 たとえの理解の構造
2)仕事を直接しているような感じにする(直接操作性)
前述した直接性と同型性の欠如を補うための設計原理として採用されたものである。画面上でのドラッグによるファイルの棄却は、操作とそれによって起こることとが対応しかつ同型である。しかも、一連の過程が目に見えるし、元に戻ることもできる。いずれも、あたかも現実世界で直接、仕事をしているかのような操作を、画面ですることになる。
3)再認選択方式の採用
したいことの候補がメニューとして一覧表示されるので、意図との対応がつけやすい。かつては、意図をコマンドとして入力することが求められていたが、人の記憶情報処理の運用特性として、再認選択方式のほうが処理コストがかからない。直接操作性と再認選択方式と、後述するWYSIWYGは、必然的に、画面を「見てわかる」ように設計することを要求することになる。これはグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI;グイ)と呼ばれている。
「操作支援デザイン上の指針」
4)一貫性の維持
アプリケーションが変わっても、基本的な操作はすべて同じようにすればよいようにしておく。フロント・エンド・プロセッサーはそれを実現した1例であるが、それ以外にも、画面表示などについても、レイアウトや用語などの一貫性も保つ必要がある。
5)WYSIWYG(ウイジイウイグ;what you see is what you get)
画面で見えるものが、自分が意図した結果であるようにする。印刷で言うなら、レイアウト、フォントなど、プレビューで見える通りに印刷される。
「対話デザイン上の指針」
6)ユーザによるコントロール感の保証
ヒューマンエラーを防ぐために、コンピュータをブラックボックス化して、パラメーターだけを入力すればよい自動化システムを作ることもある。そこでは、ユーザによるシステムのコントロール感は殺がれてしまう。ユーザみずからがシステムをコントロールしているという感覚を持たせるためには、直性操作性の原理を導入してみずからの操作とそれによって起こることとが直結していることを感じさせる仕組が必要である。
7)フィードバックと対話性の保証
コンピュータは対話マシーンとも呼ばれることがある。一つ入力すると、それに対して、また次の入力指示が返されたり、あるいは、エラーメッセージが返ってくるからである。これを、ユーザにあたかも他の人と対話をしているかのごとく設計する。
8)寛大さの作り込み
ユーザが操作を誤っても破壊的な影響がでないような頑健なシステムにしておく。反応しない、誤りを指摘する、正解の候補を示す、確認を求めるなどの仕掛けを作り込むことになる。
「美的デザイン上の指針」
9)知覚的安定性の作り込み
画面には多彩な情報が表示されている。それらを、類似したものはまとめ(チャンキング)、さらにバランスよく配置することで、情報の検索コストを下げ、疲労もしないようにする。
10)審美的統合感の提供
画面に向かっての作業が楽しくなるような画面の美しさにも配慮する。とりわけ、アイコンの形態や色、背景色に芸術的な設計センスが求められる。
ユーザとコンピュータの関係は、図1-1に示したように、それぞれの情報処理の結果をやりとり(インタフェース)しながら仕事を進めていくところに特徴がある。
たとえば、用紙の上部にタイトルを入れたいとするユーザの意図が発生したとする。まず「書式」メニューを開けて、「ヘッダー設定」というメニューが意図を実現するのに使えることを理解する(情報処理する)。それをクリックすると、コンピュータのほうからさらに仕様指定のフォームが返ってくるので、それに必要事項を入力して実行キーをクリックすると、ユーザの仕事の意図が実現される。
こうした一連の情報交流を何度も繰り返しながら、一つの仕事を完成させていく。この情報交流を最適化する、換言すれば、情報交流の中にわかりやすさを作り込むにはどうするかが、認知的インタフェースの課題になる。
ユーザとコンピュータとの自然な交流を妨げているのは、新奇な機械に直面して既有知識が使えないユーザ側にもあるが、ここでは、もっぱらコンピュータ側の問題を2つだけ指摘しておく。
一つは、情報交流の直接性の欠如がある。ユーザが何かをしたら、何かが起こるのではなく、何かをしても、時間的に任意の遅れの後に事が起こっても、また、目の前にない遠方で事が起こることもある。これは、自分の行為がどんな結果を引き起こすかの因果認識を妨げることになり、結果として、ユーザに何が何やらわけがわからない不安さえ抱かせることになる。
2つは、情報交流の同型性の欠如である。ユーザがおこなう操作とその結果として起こることとの間になんらの自然の対応(マッピング)がない。すべてが約束事、それもかなり恣意的な約束事によって対応づけられている。そこには、ユーザに対して、過剰なまでの規則の記憶圧力が働く。
インタフェースにわかりやすさを作り込みには、したがって、直接性と同型性の欠如を補うことが中心的な課題となる。
●マッキントッシュのインタフェース設計の原則
1984年にアップル社から発売されたマッキントッシュ
(Macintosh)には、それ以後のコンピュータのインタフェース設計の原則が作り込まれている。したがって、ここでは、それを4つのカテゴリーに分けて、解説することにする。
●マッキントッシュのインタフェース設計の原則
1984年にアップル社から発売されたマッキントッシュ
(Macintosh)には、それ以後のコンピュータのインタフェース設計の原則が作り込まれている。したがって、ここでは、それを4つのカテゴリーに分けて、解説することにする。
例 マッキントッシュの画面例 未決
「理解支援デザイン上の指針」
1)現実世界からのメタファー(たとえ)の利用
たとえは、既有知識を引き出すのに有効な説明技法の一つである。それをインタフェースに応用したのが、デスクトップ・メタファーである。現実世界で誰にでも馴染みのある机上で作業をするかのように、コンピュータ画面上での作業をさせるようにしたインタフェースである。これ以外にも、各種のアイコンの設計でも、現実世界からのメタファーが使われているのは周知の通りである。
図 たとえの理解の構造
2)仕事を直接しているような感じにする(直接操作性)
前述した直接性と同型性の欠如を補うための設計原理として採用されたものである。画面上でのドラッグによるファイルの棄却は、操作とそれによって起こることとが対応しかつ同型である。しかも、一連の過程が目に見えるし、元に戻ることもできる。いずれも、あたかも現実世界で直接、仕事をしているかのような操作を、画面ですることになる。
3)再認選択方式の採用
したいことの候補がメニューとして一覧表示されるので、意図との対応がつけやすい。かつては、意図をコマンドとして入力することが求められていたが、人の記憶情報処理の運用特性として、再認選択方式のほうが処理コストがかからない。直接操作性と再認選択方式と、後述するWYSIWYGは、必然的に、画面を「見てわかる」ように設計することを要求することになる。これはグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI;グイ)と呼ばれている。
「操作支援デザイン上の指針」
4)一貫性の維持
アプリケーションが変わっても、基本的な操作はすべて同じようにすればよいようにしておく。フロント・エンド・プロセッサーはそれを実現した1例であるが、それ以外にも、画面表示などについても、レイアウトや用語などの一貫性も保つ必要がある。
5)WYSIWYG(ウイジイウイグ;what you see is what you get)
画面で見えるものが、自分が意図した結果であるようにする。印刷で言うなら、レイアウト、フォントなど、プレビューで見える通りに印刷される。
「対話デザイン上の指針」
6)ユーザによるコントロール感の保証
ヒューマンエラーを防ぐために、コンピュータをブラックボックス化して、パラメーターだけを入力すればよい自動化システムを作ることもある。そこでは、ユーザによるシステムのコントロール感は殺がれてしまう。ユーザみずからがシステムをコントロールしているという感覚を持たせるためには、直性操作性の原理を導入してみずからの操作とそれによって起こることとが直結していることを感じさせる仕組が必要である。
7)フィードバックと対話性の保証
コンピュータは対話マシーンとも呼ばれることがある。一つ入力すると、それに対して、また次の入力指示が返されたり、あるいは、エラーメッセージが返ってくるからである。これを、ユーザにあたかも他の人と対話をしているかのごとく設計する。
8)寛大さの作り込み
ユーザが操作を誤っても破壊的な影響がでないような頑健なシステムにしておく。反応しない、誤りを指摘する、正解の候補を示す、確認を求めるなどの仕掛けを作り込むことになる。
「美的デザイン上の指針」
9)知覚的安定性の作り込み
画面には多彩な情報が表示されている。それらを、類似したものはまとめ(チャンキング)、さらにバランスよく配置することで、情報の検索コストを下げ、疲労もしないようにする。
10)審美的統合感の提供
画面に向かっての作業が楽しくなるような画面の美しさにも配慮する。とりわけ、アイコンの形態や色、背景色に芸術的な設計センスが求められる。
第1、第2関節が痛い
最近は、手のひら全体が朝起きると痛い
キーボードを使ってみたが、あまり改善されない。
キーパンチャーの人なんかは、一日中、キーを叩いている
はずなのに、こういう障害は出てこないのかナー
風呂でマッサージなどをしているが、ほとんど効果ない。
最近は、手のひら全体が朝起きると痛い
キーボードを使ってみたが、あまり改善されない。
キーパンチャーの人なんかは、一日中、キーを叩いている
はずなのに、こういう障害は出てこないのかナー
風呂でマッサージなどをしているが、ほとんど効果ない。