学習力トレーニング「あなたの失敗についての信念をチェックする」
次の項目について、「そう思う時は、○」を、「そうは思わないと時は、X」をつけてください。
( )失敗したのは自分が悪い
( )失敗は絶対にするべきではない
( )注意すれば失敗は防げるはずだ
( )自分は失敗はしない
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この項目は、失敗についての世間一般が抱いているイメージです。ですから、この
すべての項目に○を付けた人がいても不思議ではありません。失敗自分原因説を信念として持っている人です。
こんな信念を持った人がひとたび失敗すると、激しく落ち込みます。立ち直りも遅くなります。その間に事態がどんどん悪いほうへと進展してしまいます。
そこで、こうした失敗についての考え、信念を変えてみることを提案したいのです。
「人は誰でも失敗する」
「失敗すること即悪いことではない」
という方向へ考え、信念を変えてみるのです。
これは、かなり難しいことですが、次節で述べる「失敗から学ぶ」「失敗を恐れず挑戦する」といったこともあることを知ると、失敗自分原因説から脱却できるかもしれません。
失敗から立ち直る方策その2は、自分以外のありとあらゆる原因を考えて失敗に対して言い訳してみることです。
・試験問題が悪かったのではないか
・時間が短かったからではないか
・運が悪かったのではないか などなど。
ありとあらゆる原因を考えて自分を慰めてみるのです。ただし、これはあくまで落ち込みから回復するための方便ですので、いつもいつもこれをしていては、自己洞察力もつきません。
方策その3は、失敗の時に限りませんが、4章でも述べた感情のモニタリングとコントロールをすることです。
失敗で気持ちが落ち込んだ時には、気持ちを客観化することが効果があります。具体的には、日記に書いたり、親しい人に自分の今の気持ちを話してみるのです。気持ちを言葉によって知性化するのです。
絶対にあたふたと何かをしないことです。気持ちが落ち込んでいるときの判断や行為は、あまり良い結果を生ないからです。