◆身体性認知(embodied cognition)
認知活動を、知識と身体と状況とのダイナミックなやりとりとしてとらえていこうとする認知研究の立場。身体が動けば状況は変わる。それに応じて、使われる知識の量も質も変わる。結果として、認識もダイナミックに変化する。
認知活動を頭の中に自閉されたシンボル情報処理としてとらえる立場と対立する。
◆アフォーダンス(affordance)
自分で身体を動かせば、それによって見えてくる世界は変わってくる。そして、動くことによってはじめて利用できる環境的変数(不変項)がある。その不変項の直接知覚が、世界認識の基本となっているとして、J・J・ギブソンは、その子細な分析を行い、アフォーダンス(行為を引き出すもの)なる概念を提唱した。
アフォーダンスの考えは、適切な行為を自然に(考えるまでもなく)誘うような人工物を設計するにはどうすればよいかについて、貴重なヒントを提供してくれる。