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大学教員の勤務時間と裁量労働制

2019-06-12 | 教育
大学によりますと、裁量労働制で働く教授や准教授などの教員が深夜や休日に行った研究活動について割増賃金を支払っていなかったのは労働基準法に違反するとして、去年8月、労働基準監督署から是正勧告を受けました。

裁量労働制は、実際に働いた時間ではなく、一定の時間働いたものとみなし、それに応じて賃金が支払われるしくみで、国が定めた専門的な業務などに限って認められています。

是正勧告を受けて島根大学が詳しく調べた結果、深夜や休日に論文作成や実験などを行った際に、教員側が、自主的な研さんにあたるとして勤務時間として記録をしない実態が広がっていたということです。
(NHKニュース、09.6.12)

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うーん、法律に厳密に従うと、こういうことになるのかなー
これって、こうなるように大学人側から要求したのかなー

大学人、困惑の記事ではないかなー


具体と抽象  2つの異質な世界を往復する

2019-06-12 | 教育
具体と抽象  2つの異質な世界を往復する

■頭を柔らかくするポイント
1)具体例で思考をシャープにする
2)抽象化によって鳥瞰図的な見方をする
3)具体と抽象の登り降りをする

●常套句「何か具体例がありますか」  
雑誌やTVの取材やインタビューを受けることがある。その中で必ず質問されるのは、「何か具体的な例がありませんか」である。  話をわかりやすくしたり、説得的にするためには、抽象的な話ばかりではまずいということであろう。  具体例は、適切に使われれば、話をわかりやすくするし、語りの内容をシャープにする。  具体例は、こうした語りの場面だけでなく、思考を豊潤にするためにも役立つ。

●具体ー抽象のはしごを登り降りする  
人の思考は、具体と抽象の間を絶えず往復している状態がよい。  我々のような研究者の場合で言うなら、モデルとデータの間の登り降りである。商品開発の場合なら、コンセプトと試作品の間の登り降りである。  具体ばかりでは思考が硬くなる。抽象ばかりでは思考が甘くなるからである。

●抽象化すると  
抽象化は2つのステップを経て行なわれる。 まず、個別の具体の中に共通するものを抽出するステップである。  次のステップは、その共通したものに、言葉(概念)を割り付けることである。このステップでは、当然、他の概念との関係のネットワークが構築されることになるので、関連する知識をどの程度持っているかが大事になる。豊潤な知識が豊潤な抽象化を生む。  こうしたステップによる抽象化によって、より広い普遍的な観点から物事が鳥瞰(ちょうかん)できるし表現することもできるようになる。  ただし、抽象化もどんどんその階段の上へ上へと誘惑するものを内在させているので、要注意である。だからこその、具体ー抽象の登り降りである。  

●具体化すると  
具体化とは、概念を目に見えるように(イメージできるように)することである。  「家具」のイメージは漠然としていても、「椅子」「座椅子」なら、簡単かつ鮮明にイメージできる。これが具体化である。  具体化すると情報が増える。そこには、夾雑物も入っている。それにとらわれてしまうと、本質が見えなくなってしまう。具体の桎梏(しっこく)である。だからこその、具体ー抽象の登り降りである。

●適度の抽象度で  
人は横着である。登ったり降りたりはしんどいので、はしごの適当なところで腰をおろしていて、必要に応じて登ったり降りたりするのはどうかと考えるらしい。  これが、適度の抽象度(具体度)という考えである。  普段は適度の抽象度のところで思いをめぐらし、いったん事があるときだけ、上や下へ 思いを向けるわけである。

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「具体表現と抽象表現」
■具体表現の例---小説より 「中学は、緩やかな丘陵の途中にあった。生徒以外に人気はなく、サッカーのゴールポスト辺りにいつも鳥が群がっていた。」(桐野夏生著「柔らかな頬」講談社より)
■抽象表現の例---心理学の専門書より 「目標は行為をガイドする。とはいっても、内部目標は慣れた作業になるほど、目標をあらためて意識することがなくなる。目標の暗黙知化が起こる。これも、認知資源を有効活用するための怠けである。(拙著「失敗を「まあいいか」にする心の訓練」小学館文庫より)

「解説」 小説では、具体の細部に至る表現が勝負となる。臨場感を出すためである。これに対して、学問の世界は、抽象が勝負となる。論理性を構築できるからである。  
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クイズ1「具体ー抽象のはしごを登り降りしてみる」
■次の概念の具体例を挙げよ。
○バブル崩壊
○構造改革
■次のそれぞれの具体例から抽象化すると、どのような概念を割り付けるのが適当か。
○「12歳少年、母親を刺す」「中学生3人組コンビニ強盗」
○「12歳少年、母親を刺す」「中学生の不登校急増」
「解説」
■「具体例」が即座に3つくらい思いつくようなら、概念の意味がよくわかっていることになるし、立派な語り手にもなれる。
○バブル崩壊の具体例
・4千万円で買った家が今3千万円になってしまった。
・周辺の空き地がいつまでも荒れ地のまま。
○構造改革
・公共事業の配分区分を変更する。
・意思決定の方法を変える
■「抽象化」は、最初のケースなら、「少年犯罪」、2番目になると、もう少し抽象度を上げて「少年の心の闇」とか「少年の異常心理」になる。  

衣類はたたまないでもいいのでは?

2019-06-12 | 心の体験的日記
洗濯は、自動乾燥機なのでらくちん。
終わると、洗濯物をかごに放り込んでおいて、
着替えるときは、そこから選んで着る。
たたむ手間暇を省ける。
下着は、これで何も問題ない、
ということにいつ頃からか、ほくそえみながら?
気が付いて実行している。

予測データを読み取るリテラシー

2019-06-12 | 教育

金融庁・金融審議会の市場ワーキング・グループによる「高齢社会における資産形成・管理」(6月3日公表)。

報告書では、日本が「人生100年時代」という高齢社会を迎えるとした上で、「夫65歳以上、妻60歳以上の無職の世帯」をモデルケースに老後に必要なお金を計算している。

このケースでは、毎月の収支は収入が年金の約20万円、支出は約26万円で、差し引き約5万円の赤字と試算。

つまり20年で約1300万円、30年で約2000万円の金融資産の取崩しが必要になるとしている。

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老後資金2000万円不足が一人歩きして、大騒ぎ。
おいおい、大丈夫?

どんな予測も、一定の制約条件が前提とされている。
それを無視して、結果だけを過大に取り上げるのは、絶対にだめ。
それが、予測データを読み取る際の基本的なリテラシー。

政治家が声高に結果だけを取り上げて喧伝するのは、まーしかたがない。
しかし、メディアはどうだろう。
さらに、国民はどうだろう。


集中力は環境・課題・心身状態で変わる]10年前の今日の記事

2019-06-12 | 健康・スポーツ心理学

集中力は環境・課題・心身状態で変わる

 集中力コントロールは、どのような環境のもので何をするか、そしてその時のあなたの心とからだの状態はどうなっているかによって異なってくる。集中に最適な環境と思っていても、からだが極端に疲れていては集中力は発揮できない。心身が充実しているときに簡単な仕事では、気抜けがして集中できない。環境と課題と心身状態が微妙に影響しあっているのである。
 もう一度、ここでこれからの3つの要因を整理してみよう。
 環境には、証明、音、机の配置、部屋の空調などの物理的環境と、親や兄弟、友達や同僚、上司などの人的環境とがある。このいずれも集中力コントロールにとって大事である。
 課題は、それこそ千差万別である。集中力との関係で言えば、「むつかしいかやさしいか」「おもしろいかつまらないか」「単調か変化があるか」「まとまっているかばらばらか」が問題になる。やさしいもの、変化のあるもの、まとまっているものには、それほど苦労な区集中力が発揮できる。問題は、そうではないときにどうするかである。
集中力コントロールを考えるときには、一番のくせものが心身状態である。集中力はそもそも心のある種の状態である。その心の状態をもうひとつの心の状態でコントロールすることが問題になるのだから話しはややこしくなる。
 からだの状態についても、心とからだとは、にわとりが先か卵が先か、つまり集中力がなくなったから疲れたのか、疲れたから集中力がなくなったのかは、はっきりとどちらとも言えないところがある。
 この3つを組み合わせると話はとてつもなく複雑になるので、そのすべてにわたって述べることはできない。あなたの創意によってあなたなりの方法を考えていただきたいところである。