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隠蔽「安全・安心の心理学

2012-03-24 | 安全、安心、

ワードマップ「安全・安心の心理学」新曜社刊より

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隠蔽

 

 

**4行あく

 

           ———隠せるものなら隠したい

●ひき逃げが増加

 佐賀県唐津市で起こった、小学5年生が車に轢かれて、さらに森に運ばれて放置され犯人が逃走(後日、逮捕)してしまった事件はまだ我々の記憶に新しい。これほどひどいケースではないが、最近、ひき逃げが増加していることが事件の統計からわかる。***注1

事故、それも人身事故を起こしてしまった時の当事者の気持ちの動転ぶりは想像できる。しかし、だからといって、「被害者を放置したまま現場から逃げてしまうなんて、なんと人倫にもとることをするのか」というのがおおかたの部外者の気持ちであろう。

これほどのミスの隠蔽工作の背景には、どんな心理が働いているのであろうか。なお、隠蔽には、組織がおこなうさまざまな隠蔽工作があるが、それについては、本書のいくつの項目で触れているので、ここでは取り上げない。

 

  • 隠蔽のさまざま

 ミスの程度によって、隠蔽のありさまも変わってくる。

 自分でミスをしてしまってその結果が自分にだけ及ぶとき、最初に考えるのは、誰か見ていないかであろう。たとえば、つまずいて転んだとき、足の痛さよりも先に周囲を見回して誰か見ていないかどうかを確かめるはずである。ミスを自分の弱さの現われと考えて、それが知られるのを恐れる。これが、たわいないミス隠蔽のひとつのありさまである。

ミスが周囲の人々や物に損害を与えてしまうことがある。このときには、まず、事の限定化による隠蔽が起こる。事を大げさにせずに、とりわけ、警察沙汰にせずに、その時その場で事の解決を図ろうとする心理である。事がマイナーなとき、かつ相手が納得してくれたときは、これが最適な解決であるが、マイナーかどうかの状況認識を誤ると、「もみ消し」としてさらに批判にさらされることもある。

3つ目は、限定化処理が難しいときである。被害が大きく、相手が人であれば、救急措置が必要といった事態である。こんな事態での隠蔽は犯罪になってしまう。気持ちが動転しているだけに、最初に挙げたひき逃げ事件のように、とんでもない方策を考え出してしまうこともある。ここで、道理に従った判断、処理ができるようにすることがまともな社会人なのだが、それを難しくするものが、こうしたミスの現場にはある。

 

●気持ち動転時に人はどうする

気持ちが動転しているときには、我々はどのような思考と行動をするのであろうか。

表1は、スミスら***注3の情動の評価機能と各種情動との対応を示したものである。

 

表1 第1次評価、第2次評価の内容と情動

 

第1次評価とは、気持ちが動転したその瞬間に頭の中で自動的に発生する最小かつ高速の情報処理(評価)である。ここで注目されるのは、その情報処理が、自分の利害関心に関係しているかどうかを主な目的にしているところである。そして、この評価は、おおむね妥当なものである。

第2次評価とは、気持ちがやや落ち着いてきた後におこなわれる情報処理である。ここで、状況改善の可能性、責任の所在、将来どうなるかが慎重に判断される。相手に大怪我をさせてしまった交通事故を例にとれば、状況改善の見通しがなく、責任が脇見運転による自分にあることは明白で、もしかすると職を失う可能性もある、というような評価を下し、それに対応するネガティブな情動を強く体験する。ただし、この段階での評価は、熟慮的ではあるが、情動主導なので、しばしば、状況評価が限定的で論理性に欠ける。注4***

 

●第3次評価がありそう

第1次評価の段階では、情報処理が自動的に発生するので、隠蔽といった複雑な処理は起こらない。第2次評価の段階でも、評価の誤りはしばしば発生するが、隠蔽にまでは頭が回らない。

隠蔽は、この2段階の処理のあと、いわば、第3次評価の段階で発生するようだ。

ひき逃げを例にとれば、この事態は自分の利害関心に沿わないことが発生してしまった(第1次評価)、かなりの重傷らしい、飲酒運転がまずかった、解雇されるかも(第2次評価)。だとするなら、とりあえず、飲酒運転だけを隠蔽するために、一時的に現場から逃げて時間稼ぎをしよう(第3次評価)となるのではないか。

問題は、この第3次評価である。自分に責任ありと評価したすべての人々が、隠蔽工作に走ってしまうわけではない。ここで、しっかりと人の道にかなった判断、行動をする人が大部分である。緊急措置をし、警察などしかるべきところに連絡をし、事故、災害の連鎖を防ぐ措置をする、あるいはできる人々が大部分である。

そうさせるものは、ややあいまいであるが道徳心、そして事態対処にかかわる知識、さらにはその時の状況である。道徳心と知識は、教育によって身に付けることになるが、その際、あまりに厳罰を強調すると、隠蔽につながる恐れがあるので要注意である。(K)

 

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注1 警視庁の統計(HPによる)によると、ひき逃げ件数は、平成12年には755件だったのが、14年には2326件と激増し、以後、2000軒台で推移している。

 

注2 「A  mistake  has been  made.」と「I made a mistake.」との違いはおわかりであろうか。アメリカ人は、後者の言い方はほとんどしないそうである。(湯澤淳「ワシントンレポート」HPより)

 

注3 Smith,C,A,,ら(1993) In serach of the hot cognitions:Attributions,appraisals,and their relation to emotion.  Journal of Personality and Social Psychology,65,916-929

注4 認知現象には、計算や論理判断などの「冷たい認知現象」、穏やかな感情が絡んだ「温かい認知現象」、そして、本稿で取り上げているような、強い情動が関与している「暑い認知」の3領域がある。


検索トップ10

2012-03-24 | Weblog
1春の選抜高校野球選手宣誓 14 PV2春の選抜選手宣誓 10 PV3春の選抜 選手宣誓 10 PV4春の高校野球 選手宣誓 8 PV5春の選抜高校野球宣誓 7 PV6連想活用術 海保博之 6 PV7春の選抜高校野球 選手宣誓 6 PV8春の高校野球 選手宣誓 6 PV9チームワーク 名言 4 PV10春の高校野球選手宣誓 3 PV時事ねた記事のおかげで検索数一時的にアップの実証データなるほどねー 

新しい知「名言の心理学

2012-03-23 | 名言の心理学

じつは本書には、著者が独自に発見した「新事実」というもの
はありません。すでに発表されている知見ばかりです。ただ、
その組み合わせが新しいんです。一見無関係な知のパーツが、
別の姿を見せて立ち上がってくる。そのプロセスにわれわれは
知的好奇心を刺激されるんではないでしょうか。

(草思社社長;藤田博) 土井ブログより

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いかなる創造も無から生み出されるものはない。

存在するものの新しい組み合わせが創造なのだ。

創造されてしまうと、それまで存在したものが消えてしまうように

見えるだけなのだ。

過去の存在がそのままみえるような創造は、陳腐なのだ。

いや、それは創造ではなく、改善、改良なのだ。

 

 


superWIN;パソコンイライラ」解消ソフト

2012-03-23 | 心の体験的日記

まだ完全ではないが

かなり速くなった実感はある

とりわけ、文字入力は速い

本当は、立ち上げの短縮が望みなのだが

そちらは、まだまだという感じ

でも、なんだか使い込んでいくうちに速くなるような感触はある

兄に感謝

昔は、こうした情報は大学院生からいとも簡単に入手できた

それがまったくない知的環境にいる

いや、そういう人が実いたのだ

気がつかなかったのだ

昨日、パソコン引越しを手伝ってくれたかわはらさん

あっという間に、引っ越せた

助かった

かわはらさんに感謝


やる気「心を元気に

2012-03-23 | ポジティブ心理学

やる気「やる気さえあれば恐いものなし」3-23

 

●やる気が起こらない

 「やる気」の原稿を書こうとして3日。どうしても、やる気が起こらない(笑)。これではいけない、というわけで、ともかく書き始めてみました。

 どうして「やる気」が起こらなかったかを内省してみます。

 まず、頭のほうから。

 ①何を書くべきかがはっきりしない、決まらない

 ②すぐに心理学の知識に頼ってしまう(話がつまらなくなる)

 次は、気持ちのほう。

 ③ぐずぐず状態から抜け出られない

 ④キーワード1個書くとエネルギーが枯渇してしまう

 最後は、周り(状況)のほう・

⑤締め切りがない

⑥これを書く理由がはっきりしない

  使命感がない

  誰にために書くか不明

⑦書くことを期待されていない

 

●やる気を出すコツ

 やる気を出すためには、上にあげた「やる気にならない」理由を一つ一つつぶしていけばよいことになります。やってみます。

「頭」

①     何を書くべきかがはっきりしない、決まらない

 連想を働かせて、「やる気」から連想することを書き出してみるのです。やってみました。

「動機づけ 欲求駆動 目標駆動 目標への逐次的形成 やる気むんむん 使命感」

 こんな言葉がすいすい出てきました。でも、次の②で述べるように、こんな用語をちりばめた原稿では、心理学の知識を持ち合わせていない読者からすると、ちっともおもしろくないですね。

 なお、最近は、こうした自由連想のほかに、インターネットもよく使います。玉石混交ですが、書くべきことを触発する素材がたくさんでてきます。

ここで、「やる気」で検索(Google)してみます。なんと件数だけで、1280万件もヒットしました。ほんの数件みるだけでも頭が元気になり、やろうかなーという気持ちになります。

②     すぐに心理学の知識に頼ってしまう(話がつまらなくなる)

この原稿をどのような読者に向けて何を訴えたいのかによるのですが、今回は、心には興味があっても、がちがちの心理学の話はごめん、という方々を想定しています。だからこそ、いつも心理学に頼った仕事しかしてこなかった自分には、素材選びから語り方まで慣れないことをすることになります。

余談になりますが、メルマガで2件、幸せ物語を受信しています。実に心温まる話がほぼ毎日送られてきます。まったく、心理学の用語は使われていないのですが、内容はきわめて心理学的なのです。そのいくつかは、教材にして授業で使わせてもらっています。

「気持ち」

③     ぐずぐず状態から抜け出られない

 やる気を出すには、エネルギーが必要です。そのためには、燃料が必要です。燃料が枯渇していれば、やる気はおこりませんね。

 疲れきっていないか

 補給(休養)が十分でないか

がポイントになります。

実は、今の自分はいずれも、あてはまりません。睡眠も休養も十分ですから。

では、なぜ、やる気が起こらないのでしょうか。

車を考えてみてください。ガソリン満タンだけでは車は走りません。エンジンをスタートする必要があります。自分はこれができていないようです。

ふつうは、周りからの圧力――この中には、締切圧力もありますがーーが、スターターとなります。この原稿には、締め切りがないのです。これが、やる気を起こさせないのです。

④     キーワード1個書くとエネルギーが枯渇してしまう

 この一連の原稿書きは、心を元気にするキーワードを思いつくたびに、書くことにしています。一個のキーワードを書いてしまうと、それで、一区切りです。次のキーワードを思いつくまでお休み。

かりにキーワードを思いついても、スターターが自分ですから、なかなか号砲を打たないまま、ということになります。

号砲を自分でならすためには、自分の場合は、まずは徹底的に怠けるようにしています(笑)。そして、自然にエネルギーの溜まるのを待ちます。

 「周り(状況)」

⑤     締め切りがない

締め切り効果にはすごいものがありますね。

これがあるから、仕事が完成するような感じさえすることがあります。

自分は、締め切りにめっぽう弱いのです。「弱い」の意味は、締め切りが近づいてくると、パニックってしまうのです。ですから、締め切り1週間前、1月前には、とりあえず終えているようにします。「とりあえず」とは、最悪、これでいいかなー、という程度までは仕上げておくという意味です。

 この原稿も、こうしてなんとか書く気になれるのは、仮想的に勝手に設定してある締め切り効果のおかげなのです。

 なお、余談。これまでかなりの数の本の編集をしてきました。編集本では、他の人に原稿を依頼することになります。そして、締め切りまでに原稿を書いてもらうことになります。ところがです。締め切りを守ってくれない人のほうが多いのです。実に驚くべきことですが、事実です。いうまでもなく、こういう人には、締め切り効果はまったく効き目がありません。

⑥     これを書く理由がはっきりしない

 やる気には短期的なものと長期的なものとがあります。ここまで述べてきたことは、どちらかというと、短期的なやる気でした。こうした短期的なやる気は、ちょっとした工夫ときっかけで作り出すことができますが、1年、2年、さらには10年といった長期期間にわたるやる気となると、そうはいきません。

 使命感が必要です。誰に何を伝えたいために書くかがはっきり意識できなければなりません。これがないと、書くというつらく孤独な作業を持続することができません。

これは、究極のやる気です。これさえあれば、実は、短期のやる気の有無なんて問題ではありません。

「心の元気づくり」の原稿書き。ここ2年くらい、世の中と自分を元気にせねばの思いでやっていますので、時折はくじけそうにはなりますが、なんとかここまでやる気が保てています。

⑦書くことが期待されていない

書く作業そのものは孤独ですが、書かれたものは社会性を帯びます。誰かが読んでくれます。というより、誰に読んでもらうかを想定して書きます。それが、書こうという気持ちを奮い立たせます。

自分の場合は、ブログを使ってそのあたりの環境を作っています。つまり、今こんな原稿を書いています、というアナウンスをしてしまうのです。ブログを読んでくれている人を巻き込んで、自分のやる気を出す状況作りをしてしまうのです。

 

 


めずらしく500台へ「アクセス数解析

2012-03-23 | Weblog
2012.03.22(木) 4544 PV 512 IP 1041 位  /

1697425ブgurogu

ブログのアクセスをアップするコツの一つが、

時事ねたを取り上げることらしい

今回、選抜高校野球の選手宣誓を取り上げた

検索トップになっている

なるほどねー

ここでアイディア

心や教育に関する時事ねたを心理学的に分析すること

でも、難しいかなー

でも、やってみるかなー

 


おおらかさ「名言の心理学

2012-03-23 | 名言の心理学

おおらかさは、自分も回りも元気にする

(KH)@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 文学的な表現は得意ではありませんので、うまく言えないのですが、「おおらかさ」のイメージは、

 広がる感じ

こだわらない感じ

なんでも包み込む感じ

自信たっぷりという感じ

といったところでしょうか。

 これが極端になると、天然ボケ。でも、それを恐れる必要はありません。

 日本の社会、今、至る所でぎすぎすしてます。ミスを恐れてびくびくしてます。気持ちも萎縮してます。

 こんなときだからこそ、おおらかさをもっと大事にしたいものです。

 


パソコン快適化ソフト

2012-03-22 | 心の体験的日記

兄が見るに見かねてか

アマゾンで購入しておくってくれた

早速、インストール

うまくいった>>CDの取り出しが苦戦

動かしてみた

まだ快適さを実感できないが、

これからが愉しみ

スーパーウイン というソフトです


研究室の引っ越し

2012-03-22 | 心の体験的日記

一番の問題は教材用のファイル

40年の教職歴、その蓄積の膨大なこと

我ながらお見事

しかし、まったくといってよいくらい使わない

思いきって、ファイル3台分を捨てた

次ははやり本

こちらはかなり思い切ってやっているが、

なかなか減らない

こちらもまったく最近読むこともないのが大半

それでも、捨てられない

でも捨てる


笑い「名言の心理学

2012-03-22 | 名言の心理学

笑い  

病気や悲しみも人にうつるが、笑いと上機嫌ほどうつりやすいものもこの世にないのだから、物事は美しく正しくりっぱに調整されているものである。ディケンズ[チャールズ・ディケンズ]
(19世紀イギリスの小説家、1812~1870)

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 感情はすぐれて「個人的」である。愛も悲しみもすぐれて自分自身のものである。

 ところが、とても不思議なことなのだが、その個人的なものが、周りに多大の影響を与えるのである。

 感情は感染するのである。

 たぶん、これは人間が社会的な動物だからであろう。仲間と感情を共有することによってお互いがいき延びてきたなごりではないかと思う。

 

 あなたの怒りは、あなたも周りの怒りを代表しているのだ。

 あなたの恐怖は、あなたの周りに恐怖を知らせているのだ。

 そして、笑いは、周りへの親しみと好意の表現なのだ。

笑顔の特徴的な表現は、世界中どこにいっても、親しみと好意の表れであることのメッセージとなっている。

 


今日のくやしいドジ

2012-03-22 | 心の体験的日記

家をでるときに、ガス、電気の消し忘れがないかを

指差し確認した

帰ってきてデスクにすわったら、足袋が温かい

確認してもだめ

くやしい

確認する事項を紙に書いて

一つ一つチェックする方策もあるが

面倒


春の選抜高校野球、選手宣誓

2012-03-22 | 教育

選手宣誓

紋きり宣誓かと思いきや

石巻工業高校主将・阿部君

すばらしい宣誓だった

思わず、涙

前段省略

「苦難を乗り越えることができれば、

大きな幸せが待っていると信じています。

だからこそ日本中に届けます。

感動、勇気、そして笑顔を」

 全文がネットにありましたので引用させていただきます

 
<石巻工・阿部主将の選手宣誓全文>
 宣誓。東日本大震災から1年。日本は復興の真っ最中です。被災された方々の中には、苦しくて心の整理がつかず、今も当時のことや亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは、苦しくてつらいことです。しかし、日本が1つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。だからこそ、日本中に届けます。感動、勇気、そして笑顔。見せましょう、日本の底力、絆を。我々、高校球児ができること。それは、全力で戦い抜き、最後まで諦めないことです。今、野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。石巻工主将・阿部翔人