天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画2024】「レッド・ワン」@58作目

2024年11月13日 | 映画感想
「レッド・ワン」
ドウェイン・ジョンソン(自分的にはいつまでもザ・ロック様ですが!)×クリス・エヴァンスが繰り広げる「サンタクロース救出バディムービー」
シーズンムービーなんだからもーちょっと後、せめて12月公開にすりゃーいいのに何故このハロウィンが終わった直後でまだまだクリスマス気分にはならない微妙~な時期に公開なのか?年末年始の大物映画公開が多過ぎてB級ムービー扱いされた本作は年末公開から弾き出されてしまった、という事なんですかね?切ないわぁ~💦


あらすじ
コードネーム「レッド・ワン」ことサンタクロースが何者かに誘拐される。サンタクロース護衛隊長のカラム(ドウェイン・ジョンソン)は、誘拐に手を貸した賞金稼ぎのジャック(クリス・エヴァンス)に協力を依頼する。ジャックはサンタクロースを信じていなかったがカラムの頼みを受け入れ、二人はサンタクロース救出に乗り出すが、誘拐犯は恐ろしい計画を実行しようとしていた。(Yahoo!検索情報から丸パク)

ま、この手の映画に文句垂れる御仁は少ないだろうと思われ。だって予告編観ただけでとりあえずオチまで見通せるレベルのヤツやん?
要するにオチは分かってるけどそのオチにどういうアプローチで突き進んでいくのか?という肉付け楽しむという手合いですよね。
そんな訳で本作はサンタクロースの警護責任者と、金の為なら何でもやるというクズ男が知らずにサンタクロース誘拐事件の片棒を担いでしまっていた事から、真犯人に辿り着くヒントを持っている可能性の高いこのクズ男を引き入れてサンタクロース救出に向かう!というバディムービーになっていました。

そんなこんなでMCUではガチ英雄のクリス・エヴァンスが本作ではギャンブル好きで金の為なら何でもやるというKing of クズ野郎を演じています。クリス・エヴァンスファンならこのギャップを楽しむのだけを目的に本作を劇場に観に行くのもアリだと思いますねw

とりあえず映画冒頭から色々と民度が低いな!(苦笑)
他人の注文した飲み物を通りすがりにパクッて、通りすがりの人が持ってた新聞もサクッとパクって、後にカラムとバディ組んでおとぎの世界に向かった先でもカラムから「絶対に触るな」と散々注意されていたにも関わらず、通りすがりに置いてあった宝箱が開いていて金貨がザクザク入っているのを見るや自動的にパクッているという体たらく。
そりゃーこんなメンタルが当たり前の国だったらスマホも財布も自分の手を離れたら秒で誰かに持って行かれるに決まってるわなぁ~と妙に納得してしまったw

それで一応ね、本作では↑こーゆー民度の低い輩は漏れなくお仕置きを受けるべき!と悪玉がおっしゃっている訳です。
そーなのです。本作の悪玉はちーっとも悪玉ではないのです。むしろサンタクロースよりもよっぽど正義の味方寄りじゃないかと思ってしまったんですが?(滝汗
こういう部分があからさまなファミリー向け娯楽アクションファンタジーなのだなぁ~と思わせられますよね。悪玉のビジュアルとかちょっぴり怖い風味はあるものの、悪玉がサンタクロースを誘拐する理由と目的というのか誰が聞いても眉をひそめるような極悪非道なモノではなく、何て言うか…お子様達に「サンタさんはちゃーんとアナタの行動を見ているんですよ!だから悪い事はしてはいけませんよ」という啓蒙系になっているという。まあ何ともヌルいよなと…(ヲイコラ

冒頭からのサンタクロース誘拐を追跡するシーンやスノーマン他悪漢とのバトルアクションシーン等は流石のハリウッドMADEで絵ヅラも華やかだし、本作オリジナルアイディアの「オモチャ屋さんのバックヤードの扉がどこでもドア」と「オモチャがリアルサイズに巨大化する」というのが最大のお子様(大人も?)ワクドキポイントだったと思います。
大人の事情でムリなのは分かっていてもやっぱり「ワンダーウーマンリアルサイズ化希望✨」はクリエヴァでなくとも世のオトーサン達は皆思うトコロw

世界中のかつての子供達全ての疑問「サンタクロースは実在するのか」「サンタクロースが世界中の子供にイブの夜の間にプレゼントを配るのは実際問題不可能だろう」という問題に対して本作は明確な回答を示しています。コレが個人的には面白かったな!ナルホド時差もあるしねぇ~…って、ガチの力業かいっ!w
でも本当にこんな事になっていたらきっと楽しいしそりゃーサンタクロースがムキムキマッチョに筋トレするのも頷けるわと(苦笑)

ま、なんやかんやで観ていい気分にさせて貰える娯楽映画ですよ。家族揃って観ても、友達と、恋人と、ボッチで観ても「いいもん観れたなー」って思えます♪😊
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「ロボット・ドリームズ」@57作目

2024年11月12日 | 映画感想
「ロボット・ドリームズ」

今年のアカデミー賞長編アニメーション賞ノミネート作品。全然知らんかったが某映画系YouTuberさんが絶賛されていたので興味が沸いて鑑賞。
制作はスペイン×フランス、アメリカの作家サラ・バロンによる同名グラフィックノベルを原作にスペイン人監督パブロ・ベルヘルが+脚本も担当。動物たちがメインで暮らす(人間も登場するけどあくまで動物が主軸)架空の1980年代の米NYマンハッタンを舞台に繰り広げられる「動物×ロボットの友愛」を描いた作品


あらすじ
1980年代のニューヨーク。マンハッタンで暮らすドッグは孤独を感じ、友人となるロボットを自ら作り上げる。自作のロボットとドッグが友情を深めていく中で季節は移ろい、やがて夏がやって来る。ドッグとロボットは海水浴に出かけるが、ロボットがさびついて動けなくなってしまう。(Yahoo!検索情報から丸パク)

動物たちを擬人化させる事+性別のないロボットをパートナーにさせる事でポリコレ+LGBTQ+DEI問題を一挙に解決させて話を「人間の喜怒哀楽+孤独と友愛、それに伴う様々な心の動き」にフィーチャーしたシンプルなヒューマンドラマに昇華させているのが素晴らしいと思った。

色々書きたいんだけど(て言うか今まで結構な時間掛けて色々本作のあらすじに沿って講釈書きまくったんだけど思うトコロあって全消去したわ)、コレは予告編だけの最小限の情報だけで充分だからとりあえず本作を観て欲しい。
絵ヅラがほのぼのしたヘタウマ系のシンプルな手合いだから「お子様向け(ファミリー向け)だな」と思われがちですが、内容は完全に青臭い思春期は終了した成熟した大人向けになっています。何なら酸いも甘いも噛み分けた、一通り辛い恋愛(と別離)も乗り越えた輩の方が刺さりまくる内容だと思われ。

本作ナレーションもセリフもなくキャラクターの動きと表情だけで見せているんだけど、何も説明がないからこそダイレクトに人の心に訴えかけて来るものがある。
寂しい、苦しい、楽しい、嬉しい、出会い、そして別れ、更にその先にあるそれぞれの選択、そして…愛する人の幸せを心から願う気持ち。そういう感情の流れが静かに優しく、切なく胸に迫ってくる。こんなのハナタレのクソガキが汲み取れる訳がなかろうて!(ヲイ…

劇中色んな楽曲が流れていますがその中でも特にEarth, Wind & Fireの「September」がメインで流れていて、この曲がさー!いかにも80年代のNYにマッチしているし、本作を最大限切なく甘くさせているんですよーもう今後この曲が流れてきたら自動的に本作の事を思い出して泣いてしまうかもしれない!
そう…本作舞台設定が80年代というのがまた絶妙だったと思う。まだ携帯電話もネットも普及していない時代で連絡手段は自宅電話か手紙しかなかった。連絡を取りたい時に24時間いつでも相手を捕まえられる(なんなら今や相手のスマホをGPS捕捉して位置情報まで入手可能だし!)現代と違って、相手を思って電話を掛けるも出ない、または相手から掛かって来た電話にタッチの差で出られずにすれ違ってしまう…自宅に直接出向いてみるもたまたま相手は外出していて捕まらない。そんな焦れったい恋愛が80年代の頃は当たり前だった。
あの頃の甘酸っぱい恋愛を経験した「昭和のオッサン&おばはん」には本作たまんないと思いますよ。

と、そんな感じで昭和のノスタルジックを思いっきり引きずり出してくれる本作ですが…スマホ時代の若者だってきっと刺さる感情は同じだと思います。
些細な出来事がきっかけでほころんでしまう関係、仕事や学業等で物理的に距離が開いてしまい…物理的距離が心理的距離もいつしか生んでしまう。心の隙間に入り込む新たな出会いが自分の心を満たしてくれると更に物理的距離がハンデになっていって…そんな事、今の時代だっていくらでもありますよね。

そういう切ない気持ち、本作がガンガンに引きずり出してくれて…でも甘く優しくアナタを包み込んでくれますよ。大人は必見です!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「ヴェノム ザ・ラストダンス」@56作目

2024年11月01日 | 映画感想
「ヴェノム ザ・ラストダンス」

SSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)のドル箱キャラ(←だと自分は思ってるけど!)「ヴェノム」シリーズ第三弾にして完結編、だそうだ。
ビジュアルがなかなか女子ウケし難いキャラなのですが、自分は一作目からかなりどハマったクチ。ヴェノムのキャラはお茶目で可愛いしトム・ハーディとのバディ感も凄く息が合っていていつまでも見ていられる2人(トゥンク…)って感じ!なのに何故終わってしまうのか(号泣)


あらすじ
ジャーナリストのエディ・ブロックに地球外生命体シンビオートが寄生したことで生まれたヴェノムは、強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙を武器に、長くのびる舌で人を喰らう恐るべき存在でありながらも、エディと一心同体となって強敵カーネイジを倒し、世界の危機を救った。エディとヴェノムは深い信頼関係で結ばれたバディとなり、見事なチームワークで敵を倒していく。そんな彼らは、シンビオートを極秘に研究する施設に侵入したことで特殊部隊に追われる羽目になってしまい、さらには新たな脅威が地球外から飛来する。(映画.comの解説から抜粋)

先ずさ、本当に本作でこのシリーズを終わらせる気はあるんだろうか?
正直言って本作を観終わって一番の感想は「物凄いモヤる」なんですけど!皆コレで「はぁーやれやれ流石の完結編だったねーあースッキリしたー♪」って本気で思ってんの?ウソやろ目茶苦茶モヤりまくったんすけど???
えーと、基本このレビューはネタバレバレ上等!で書いてますが本気の本気でネタバレバレで以降お送り致しますので本作未見の方は以降スルーでオナシャス!!

そもそもさ、今回の最大の敵✨ってのがシンビオートの生みの親である創造主「ヌル」というヤツなんですが、そのヌルは自分が創造したシンビオートに蹴散らされて監禁されているという設定らしい。もうこの段階で「はぁ?」なんだけど、今回そのヌルがいよいよ脱獄して全宇宙を破壊し尽くしてやるのじゃーガハハハハ!みたいな宣言をして→とりあえずココ出たいから手下の皆さん脱獄出来るよーに牢屋の鍵持って来て下さーい!鍵はヴェノムが持ってまーす♪…まーザックリ言うとこんな話なんですわ。
この設定の段階で色々ツッコミたい訳ですがそこは百歩譲ったとして、それで「もしもヌルが復活したらもう誰にも止められない!誰も勝てないからっ!」って周囲がアタフタしてなんとしてもヌルの脱獄だけは阻止せねばならない!というのが本作の最大ミッションになっている訳です。いやじゃあ今ヌル監禁されてるのはどーゆー事?誰がやったん?(滝汗
で、その鍵を手に入れる為に地球に送られて来たヌルの手下共が異常に強い。こんだけ強いならもっと早い段階でどーにか出来てたんちゃうか?

ま、置いといて。←置いとけるんかいっ
序盤から中盤までのヌル~いロードムービーっぽい展開、好き嫌いは分かれそうだけど個人的には嫌いじゃない。一応本シリーズを1作目からずっと楽しんできた人達にも寄り添ってやろうという気概は充分に感じますし…ベガスでミセス・チェンとブイブイ踊ってるシーンなんてもしかしたら本作一番の見せ場だったんぢゃねーかとすら思うw
そして、本作冒頭から意味深に登場のマリガン刑事。前作観てる人なら「おおぉぉ!」だけど本作だけ観に来た人には全くピンとも来ないだろう。当然本作続編なので前作からのキャラであるマリガンが、しかも前作で死んだものだと思ってたのに実は密かにエリア51の秘密研究所に隔離され、更にはシンビオートと共生に成功までしていると!…もうコレはマリガンが本作の重要なキーマンになるんですネッ(ワクドキ)→からのー、をいぃぃぃぃ!💢

はぁ、はぁ、はぁ、落ち着こう自分💦
クライマックスの「皆んなしてシンビオートとコラボっちゃえ✨大作戦(←勝手に命名)」のアクションはなかなか良きでした♪だがしかしやっぱあの手下強過ぎるし!

だからなのかな…あのさ、ヌルは?←あ、言っちゃったw
いやだってこの流れって当然だけどヌルと対決してナンボなんちゃうん?最強の敵と相対するからこそのヴェノムとエディのラブラブバディなんぢゃねーの!?
時間の尺の問題なのか、それとも手下がこの強さだったとしたらヌルってどんくらい強くないといかんの?そんなの映画で描き切れるの?ムリちゃう?だったらもういっそ対決させなければいいんちゃう?みたいな事?到底納得出来ないんですけどっ?💢💢💢
ラストのスタッフロールの途中でお約束みたいに意味ありげに「次はちゃんと出るねー♪」みたいなシーン差し込んでたけどさ、でもヴェノムとしてのシリーズは本作で完全に終わりなんだよね?だからもうヴェノムとは絡まないという事よね?で?じゃあヌルっていつ何処で出て来るんだよクソが💢

もうねー、全然シリーズ完結編っていう作りじゃないんですよね。だったら完結編って謳わないで欲しいんですよ。せめて「今後ヴェノムのタイトルでは制作しませんがSSUとして本作の続きはアベンジャーズみたいな感じでマルチバース展開で(←でもマルチバース嫌いなんだけど)他タイトルでヴェノムと共に登場しますのでお楽しみに~😊」位のアナウンスしておけや!ヴェノムファンの自分マジのガチおこだぞ💢

…という訳で、久し振りに口汚く吠え散らかしてしまいました。すいません。全ては「ヴェノム愛」故の暴走だったとお許し頂ければ…うぅぅぅ(涙
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「トラップ」@55作目

2024年10月30日 | 映画感想
「トラップ」

皆んな大好き!(←とは限らんだろw)Mナイト・シャマラン監督最新作だよぉー😊
…という訳でしてね、ワタクシ半ばシャマランの追っかけ状態なので当然ですが本作も予告編観たときから楽しみで楽しみで仕方なかったんですね。ところが…先週まんまとインフルエンザ(A型)に罹患致しましてクソ高熱でぶっ倒れてしばらく自宅軟禁状態だったので公開初日に劇場に出張る事が出来ず(号泣)
ま、自分の事はどーでもいいですね。そんなこんなで復帰したので早速観に行って来ましたーシャマラン待たせたなぁーーー✨


あらすじ
クーパー(ジョシュ・ハートネット)は娘のライリーのために、アーティストのレディ・レイヴンが出演するアリーナライブのプラチナチケットを手に入れる。ライブ当日、3万人の観客を収容する会場には無数の監視カメラが設置され、300人の警察官たちが動員される。それは切り裂き魔というもう一つの別の顔を持つクーパーを捕まえるために仕掛けられたわなだった。(Yahoo!検索情報から丸パク)

コレさ、予告編の段階ではジョシュ演じる主人公(だよね?)のクーパーが連続殺人犯ご本人である、という情報は出してなかったと思うんだけど映画封切りに伴って映画情報サイトのあらすじ等を見るとフツーに種明かしされてて「え?あれ?」って思ったんすよね…自分インフルだったから頭バーン☆ってなって訳分かってなかったんかな?💦

ま、いいや。そんな訳で主人公が殺人犯というちょっとヒネった設定です。それで娘が大ファンだというアーティストのライブに連れて行くとなんかやけに警備員が多いな…いやコレ警備員ちゃうで警察官やでどういう事やねん!ってクーパーちょっと焦る(←大いに焦ってるんだけど顔には一切出さない)、ちょっとリサーチしてみると、どーやらこの会場に連続殺人犯(=クーパー)が紛れ込んでいるというタレコミが警察にあったらしくてこの会場内が警察とFBIによる盛大な「犯人ホイホイ」になっているのだと判明。え、マジ?やべーじゃん娘誤魔化してどーやって逃げるべ?(←ガチかなり焦ってますが顔には一切出さないw)、という話。

映画中盤まではライブの様子だったり娘のワチャワチャだったり(娘はどうやら学校でイジメに遭ってるらしく、会場内にイジメ首謀者とその母親もたまたま来ていてこの母親が嫌なタイミングでクーパーにウザ絡みして来やがるw)すったもんだしながらナントカしてこの会場から逃げ出す方法はないかと探りまくるクーパーの「逃亡奮闘記」がメイン。
て言うか本作ずぅーっとクーパーの逃亡奮闘記なんだけど、ライブ会場での逃亡劇とライブ会場を出てからで展開がまたガラッと変わるんですよね。

という訳でジョシュ・ハーネットが上手い!この人確かに人が良さそう~にも見えるし正義感強そう~にも見えるし…冷酷非道のサイコパスにも見えるよウン。
ライブ会場内で売店の店員に気安く声を掛けたり警察官とフツーに会話したりしてるんだけど、ごくごく親切そうで柔和な笑顔を向けているように見えて全てのシーンで一度も目が笑ってなかったもんね。マジ怖いって!😨

で、次から次へと逃げ道塞がれてはギリギリすり抜けるパターンを繰り返して行くんだけど、余りにご都合主義が過ぎて逆に楽しくなってくるわなw
それにしても…シャマランもチラリのカメオ出演じゃなくて段々登場時間もセリフも増えて来ているのが笑えるよな。つーかいつか自分主人公で撮ればいいのに~少なくとも本作はアーティストのレディ・レイヴン役を実の娘サレカ・ナイト・シャマランが演じていますよね。と言うか自分サレカ嬢は初見ですが美しくてカリスマ性抜群なアーティスト感バリバリですね!元々アーティスト活動をされていらっしゃるのかしら?ちなサレカ嬢はシャマラン家の長女だそーで、先日映画監督デビューされたイシャナ嬢は次女だそうな。

ご都合主義バリバリの中にも一応小さな伏線?の回収もされていて…映画序盤にチラッと出て来た老婆だったり、それからそもそも論の「このライブ会場に犯人が来ると警察がどうやって知ったのか」だったりの答え合わせシーンもあるし、いつもいつもギリギリタイミングで逃げたり話が動いたりする絶妙のテンポと間合いは個人的にかなり好きな感じでした。
決してスッキリする終わり方ではない…ラストのサイコパス感モリモリなあの不気味な笑顔(だがしかしやっぱり目は笑ってない)シーンまで、ずっと気が抜けない感じも、何と言うのか…「コレ今度はどーやって切り抜けるん?」って段々クーパー寄りになって(いや決してクーパー推しなのではなく、クーパーの逃げ方・逃げ技が気になっちゃって!)個人的な満足度は案外高かったですw
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「ボルテスV レガシー」@54作目

2024年10月18日 | 映画感想
「ボルテスV レガシー」

子供の頃夕方のアニメ再放送の時間に見てた記憶があるんだよなー。そんなクッソ懐かしいタイトルなんですが、なんと本作実写版!しかも製作したのがフィリピン!!
…という情報は事前に映画系YouTuberさんが話題にしていたので「は?なんでフィリピン???」と思ってはいたんだけど、なんでもフィリピンでは放送開始された1978年からずっと大人気の伝説的番組扱いされているそーで、ボルテスV愛が高まり過ぎて遂に2023年に実写版TVドラマを作っちゃったんだそーですわ。で、そのTVドラマ版を再編集して映画化されたモノが本作なんだそうで。
因みに日本公開に際してフィリピンで公開したものから更にブラッシュアップして新たにシーンを加えたり再編集を施して「超電磁編集版」となっているそうだ!
超電磁編集版って…なに!?意味分かんないけどもう笑うしかねーわなw


あらすじ
ボアザン星のプリンス・ザルドス率いる軍隊が地球を襲撃。通常の兵器ではまったく歯が立たないなか、スティーブ、ビッグ・バート、リトル・ジョンのアームストロング3兄弟とマーク・ゴードン、ジェイミー・ロビンソンの5人は、秘密裏に製造されていた5機のマシンに乗り込んで出撃する。敵は勝利を確実にするため、より強大な獣型ロボット「ビースト・ファイター」を繰り出す。5人はそれに対抗するべく「レッツ・ボルトイン!」のかけ声とともにマシンを合体させ、巨大な人型ロボット「ボルテスV」となって立ち向かう。(映画.comから抜粋)

驚くなかれ…ぶっちゃけ出来がかなりいい!
そりゃーさ、VFX技術だの何だの言い出したらハリウッドさんに勝てる訳ないんですが、それでも割とちゃんと作ってるんですよ。なんなら見応えあるんですよw
正直言うと本作の映画化の話聞いた時に「ネタかwこりゃートンデモ映画好きの自分が見逃す訳にはいかないなぁ~(ウキウキ」くらいの感じだったんですよ。ぶっちゃけ言って本作の魅力は「どんだけ笑わせて(苦笑込みで)くれるのか」が勝負だろう位に思ってた。要は完全にナメてんですね。
これがねー、低予算ながら一生懸命リアリティ出そうと頑張っているのが凄く伝わって来るんです。大真面目にボルテスVの素晴らしさを世界に知らしめたい!という愛がビシビシと伝わって来るんですよ。もうね、茶化してる場合じゃーないですフィリピン人の皆さんネタ扱いしてすんませんでした!

そして…フィリピン人俳優さんってほぼ全く知らなかったんですが…イケメンが多い!!←ココ重要✨
映画始まっていきなり敵役のボアザン星のプリンス・ザルドスが登場するんだけど「え、なにこの超絶イケメン(トゥンク…」ですわ!て言うか明らかにヒーロー達よりもこのプリンスがぶっちぎりで一番イケメンだろーがっ!💦
そしてダレノガレ明美さん似のアームストロングファミリーのおかん。チーム・ボルテス(←って勝手に命名してるしw)の紅一点のヒロイン・ジェイミー(いかにも今後スティーブとマークがジェイミーを巡ってバトる展開になる予感が満載!)と美女揃いなのも眼福。

更に…日本人に刺さるニクい演出…劇中で初めてチーム・ボルテスが「レッツ・ボルトイン!」して合体するシーンでボルテスVの主題歌が…ちゃんと日本語歌詞のまま流れるんですよ!コレ劇場で見てる時は「え!堀江美都子さんやん!」って感動してぷち泣いちゃったけど、後で調べたらフィリピン人の歌手の方が歌っていらっしゃるそうだ…いやー全然分からんかった目茶苦茶日本語の発音ネイティブ+声も堀江美都子さんに似てる。て言うか自分吹替版じゃなくてタガログ語(日本語字幕版)で鑑賞したんだけど、この楽曲って日本語歌詞でもフィリピンの方には分かって頂けている、という事なんですかね?だとしたらちょっと…いやかなり嬉しい✨

後さ…かつて「ぷちロボットアニメヲタ」だった自分的に言うと、敵のロボット(ビースト・ファイター)のデザインがかなりしっかりしてて…正直カッコ良かったよ。何なら主人公のボルテスVよりもカッコイイやんか!位は思った(苦笑)
でもね、コレも日本人に刺さる要素だと思うけど、魅力的な宿敵が登場するのもロボットアニメの重要な要素だと思うんだ。だからプリンス・ザルドスが主人公達よりもカッコイイのも高得点だしメカデザインが秀逸なのも、そして敵ながら何やら浪花節っぽい?裏事情がありそうな雰囲気を醸し出しているのもなにもかも刺さりまくった。

それからボルテスVが最後にトドメを刺す伝家の宝刀「天空剣」の演出…天から稲妻が降り注ぐように天空剣に集まり、それでビースト・ファイターをV字に切り込み、最後にビーストの爆発と共に現われる輝くVの印…あのシーンを見ればかつての子供達の誰もがカタルシスを感じる事間違いなし。
そして…本作クライマックスの昭和感よ…こんなん号泣するやん!絶対泣かせに入ってるクサいヤツやん~って分かっててもそれでも泣くわ。子供の泣き顔はマジ卑怯やぞ!💦

…と、そんなこんなでね、きっと本作を子供時代にリアタイまたは再放送で見まくってた世代のかつての子供達(現:オジ&オバ)はかなりの満足度だと思います!が、元ネタ知らない世代の人達には本作は「やっすい予算で作った子供騙しのC級特撮モノ(昭和感がウリのカルト系)」程度にしか感じないのかもしれません(苦笑)
でもね、もし本作観て「昭和のロボットアニメ」に興味が出た若人達よ…今からハマったって遅くないんだぜ!何なら一周してこれからまたブーム来るかもヨw


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」@53作目

2024年10月11日 | 映画感想
「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」

2019年に公開されその年の米アカデミー賞でホアキン・フェニックスがアメコミキャラ初の主演男優賞を受賞した超話題作「ジョーカー」の続編。監督・主演共に前作から続投しており、更に本作ではガガ様ことレディー・ガガが「ハーレイ・クイン(後の、本作中での役名はリー)」役で出演しているのも大変話題になっています。


あらすじ
理不尽な世の中で社会への反逆者、民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカー。そんな彼の前にリーという謎めいた女性が現れる。ジョーカーの狂気はリーへ、そして群衆へと伝播し、拡散していく。孤独で心優しかった男が悪のカリスマとなって暴走し、世界を巻き込む新たな事件が起こる。(映画.comの解説から抜粋)

Yahoo!検索情報の映画解説部分にあらすじの表記がなかったのでやむなく映画.comさんの解説からあらすじらしき部分だけ抜粋して載せましたが、コレもあらすじを表記しているとは言い難い、というか内容にほぼ触れてませんね。まあコレは敢えてなんだろうなぁ~劇場公開前に映画の詳細を知られたくなかったのだろうという意図を感じました。
と言うわけで、いつもサラッと突然のネタバレ&オチバレを書いてしまう当BLOG、以降は本作を未鑑賞で楽しみにしている方はスルー推奨 or 自己責任でドゾー

ま、とはいうもののね、本国アメリカさんの方が若干早く劇場公開が始まっているのでなんとなーく情報は入ってくる訳でして…その中でも一番の問題部分が「どうやら本作はミュージカル仕立て(ガガ様がご出演されている訳ですし)らしい」という事でしょう。
そして「前作のファンには到底受け入れられない内容」だの「ロッテントマト(米映画批評サイト)で爆死している」だの…こりゃーどーなんだろーな、と💦

…相変わらず前振り長くなりましたが、で、結局のトコロ自分的にどーだったのかと言うと、「正直、思ってたんとかなり違った」という感じですかね。
因みに自分、前作の「ジョーカー」も勿論劇場で鑑賞していますが、そもそも前作自体にそこまでの思い入れがないんですよね。それよりもその更に前のバットマンシリーズ作品の「ダークナイト」のジョーカー…ヒース・レジャーが演じたジョーカーに圧倒的心酔派なんですわ。だからどっちかと言えばアンチ・ホアキン?そこまでの拒絶感もないけど(苦笑)
もうここから先は完全に自分が勝手に予想してた(期待していた)展開なんだけど…てっきり続編の本作では運命の恋人ハーレイ・クインと出会って、彼女の手引きで脱獄して益々邪悪な「ゴッサムシティのダークアイコン」となりド貧民達のカリスマとして更に悪ノリパフォーマーとして君臨し…みたいな事になるんだろう(うひょひょ♪)とか想像してたんよね。
それがさ…蓋を開けたら元のクソショボおじさんの悪あがきみたいになっててめちゃくちゃ肩透かし食らった感💦

いや、自分が期待してた展開になってなかったからって文句を言う筋合いなんぞないのでそこはもう仕方の無い事なんですよ。
それで問題の「ミュージカルシーン」なんですが、これがまた微妙で…本来ミュージカルってその時の場面の登場人物の心情だったりセリフを語る代わりに歌と踊りで表現している、という形だと思うんですが、そういう意味では本作はミュージカルとはちょっと違っていて、あくまでもミュージカルシーンというのはアーサー(←あ、ジョーカーの中の人の本名ね)の脳内妄想シーン部分をミュージカルで表現している、という体で、実際にミュージカルシーンの出来事が起こっている訳ではないのです。だから観ていて最初の頃はかーなーりー混乱するんですが、余りにもストーリーと全く関係ないミュージカルシーンが突拍子も無く始まるのでそのうち「あ、コレって要するに脳内妄想って事か」と誰もが察しが付くようにはなっていました。

それで本作の内容としては端的に言えば「前作でとっ捕まった後、医療刑務所(だろう)に収監されたジョーカーことアーサーが起訴されて裁判に掛けられる」という単なる法廷ドラマなのです。それで収監されていた医療刑務所の軽症者病棟で知り合ったリー(ガガ様)と恋仲になり…と言うよりもリーは最初から「ジョーカー」というキャラに心酔していてあの憧れだったジョーカーと知り合えてウフフキャハハ✨なのでアーサーにしてみれば降って湧いたようなモテキ到来状態な訳です。
コレは後にジョーカーはリーの憧れたジョーカーではなくただの冴えないオジサンだったのだ、と分かってしまった彼女からけんもほろろの扱いを受けてぷちお気の毒でした💦

と、そんな訳で、紐解けばとても単純でつまらないお話なのですが(ヲイコラ)、アーサーがやっぱり前作の最初のアーサーのまんまだったのだ、と開き直るまでにあーでもないこーでもないと「妄想シーン」という名のミュージカルをぶっ叩き込んで来るのでその度に話がぶち切れて段々イライラして来ましたわね💢
まあコレに関してはガガ様ファンなら多少は楽しめるだろうと思います。ガガ様のパフォーマンスを楽しむ映画なのだ、と割り切ればなかなかイケるんちゃうか?

それにしてもこの結末…本作はあくまでもDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)には属していない独立した作品だと言われているそうですので本作に関してはもう続編を制作する意図はないという事でOKなんだろうけど…観てるコッチはさ、言うても歴代のバットマンシリーズとかと並べて考えちゃうし並べて観ちゃう訳で。
いつまでもしつこいって言われるの承知で書いちゃうけどさ…やっぱヒース・レジャーのジョーカーが史上最高だったよ、うん。本当に無念だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「エストニアの聖なるカンフーマスター」@52作目

2024年10月10日 | 映画感想
「エストニアの聖なるカンフーマスター」

先ず以てタイトルオチってヤツよな。数年前に観た「アフリカン カンフー・ナチス」を思い出したわ。
本タイトルは勿論邦題で原題は「Nahtamatu voitlus」意味分からんからGoogle翻訳掛けたら「アンタッチャブル・コンバット」って出たわ。はぁ???

ちな…アフリカン カンフー・ナチスにご興味のお方は↓

あらすじ
国境警備の任務にあたっていた青年ラファエルの前に、3人のカンフーの達人が現れる。革ジャンに身を包んでラジカセでメタルを鳴らしながら宙を舞う彼らによって、警備隊は壊滅状態に陥ってしまう。奇跡的に生き延びたラファエルは、それ以来、国内で禁じられているブラック・サバスの音楽やカンフーに夢中になる。ある日、ラファエルは偶然通りかかった山奥の修道院で、見たことのないカンフーを扱う僧侶たちに出会い、弟子入りを志願するが……。(映画.comの解説から丸パク)

Yahoo!検索からも相手されてねーし(苦笑)
という訳で、映画冒頭からへんちくりんなアジア顔の3人組がブラック・サバスをBGMに意味不明なカンフーもどきアクションをぶちかましてました。因みにあくまでもカンフーではなくてカンフーもどき…とも呼べないシロモノでして、つーか本作カンフーに憧れた主人公が何故かカンフー修行が出来る男だらけの修道院に強引に割り込んで居座って修行とも呼べない修行をする、というだけの話でしてw

そもそもさ、本作はカンフーが何たるかを分かってないんだよね。だから映画冒頭からなんか雅楽のような尺八Musicが流れてたりするし完全に中国と日本がゴッチャになっているといういつもの「西洋人が思い込んでる日本(or 中国)」という絵ヅラなんですわな。だからカンフー好きの自分にはほぼ刺さらなかった残念ながら💦
まあ強いて言えば修道院の長老の棒術ななかなかサマになっていたし動きも良かった。それ以外のアクションはほぼゴミ(ヲイ

ところどころでタイトル文字が出て来るのでチャプター分けされてるんだろうと思われますが、そもそも話の内容はほぼカラッポだし話のネタもぶっ飛びまくっていて全く展開もクソもあったもんじゃないのでチャプターの意味もなしw
一応ね、ロシア東方教会なのかな?の修道院が舞台になっていてキリスト教の教義的なモノもふんわり触っているのですが、それが何故カンフーと結びつくのかは全く意味不明。

ただ、旧ソ連時代に抑圧されていたエストニアの若者達の行き場のない鬱憤を「ブラック・サバス×カンフー」というイミフな組み合わせで昇華させたという気概だけは感じられましたわね。まーぶっちゃけ、主人公のラファエル(←この名前も宗教的よな)はカワイコちゃんにモテたかっただけなんやろ?というオチなんですが(ヲイいきなりオチ言うかw)

んー、ほぼ誰にもオススメ出来ない手合いなんですが(コラコラ)、エストニアにこんなくっだらない事をやってる人達がいるんだーというのが知れたのは楽しかったw
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「花嫁はどこへ?」@51作目

2024年10月05日 | 映画感想
「花嫁はどこへ?」

インド発のヒューマンコメディです。プロデューサーは「きっと、うまくいく」等のカーミル・ハーンが務め、本作の監督をなんとカーミルの元嫁キラン・ラオが担当しているそうで。え?これって離婚後にタッグ組んだって事?それとも離婚前に制作決定しててその後離婚したって事?何にしろカオスw

あらすじ
同じ電車に乗った花嫁のプール(ニターンシー・ゴーエル)とジャヤ(プラティバー・ランター)は、インドの村にある花婿の家へ向かっていた。しかし、同じ赤いベールをかぶっていたため、プールの夫・ディーパク(スパルシュ・シュリーワースタウ)がジャヤを家に連れ帰ってしまう。しかもプールは夫の連絡先を知らなかった。一方のジャヤは、なぜかディーパクの家から帰ろうとしなかった。(Yahoo!検索情報から丸パク)

映画冒頭で「本作は特定の誰かを批難する意図はない」みたいな注釈が入って「ん?」となって…更に本作の時代設定が2001年の出来事だと表記されたのでてっきり実際に起こった事件のインスパイア系なんだなーと思って観ていたんだけど、特に事実の映画化ではなく本作は完全創作だったようで。
なんでわざわざ2001年設定?と思いながら観ていたんだけど、コレに関しては本作の重大なトリック(←と呼んでいいだろう)を成立させるには現代劇では流石のインドでもムリがある…けど2001年当時の田舎のインドだったらまあこんなもんだっただろうからこのトリックは充分成立するだろう、という事からだろうと推察。てかそれしか理由ねーだろw

「花嫁の取り違え事件」から見えるインドの様々な風習や悪習、インドなのに何となく昭和感漂う人情劇、それから女性の地位向上への小さな第一歩を見守るという壮大なテーマまでを時にコミカルに時にハラハラドキドキさせながら観客を飽きさせずに楽しませてくれる、正に全方向型フルコンボインド映画。あ、ダンスシーンはなかったかw

本作2人の花嫁がダブル主演なんだけど、一方はいかにもウブで愛くるしい少女のような可憐な女性(プール)、可愛らしいんだけどもう1つ頭が足りてないってのか(ヲイ)世間知らずレベルを越えて自分がこれからの人生を歩んでいくハズの嫁ぎ先の住所(村の名前)もロクに覚えていないという体たらく。ただし「嫁」として一通りの躾?はしっかり叩き込まれているようで家事スキルは高く、路頭に迷った末に厄介になる駅のホームの売店では即戦力で料理作りまくってお役立ちになっていました。
一方、取り違えられた家に連れて来られたものの自分の家に戻るでもなくちゃっかり居候しているもう1人の嫁(ジャヤ)はキリリとした表情のいかにも知的レベレの高そうな、パッと見た感じ宝塚の男役っぽいクールビューティー。もういかにもワケあり感がバリバリで(苦笑)、彼女を巡るすったもんだ…彼女の秘密を暴こうと村の警察官が尾行したり、彼女自身も妙な動きしまくっているシーンが本作中盤のメインネタ(→そして大オチへの伏線)になっています。

で、プール側とジャヤ側の様子を交互に見せていきながら話は進行していくんですが、そこにインドの結婚観や夫婦観、ダウリー殺人(花嫁持参金が少ない花嫁が婚家でサリーに火を付けられて殺されたりするケースが多発していた)、男尊女卑と貧困による女性の就学困難事情、四肢欠損の乞食問題、公職への袖の下文化等々…なんかこう書き出してみるとインドどんな酷い国やねん!ってなっちゃうんだけど、これらの問題をさりげなーく(なのか?)見せつつもあくまでも「ほっこりニッコリ人情劇」に仕立て上げてあるのが凄い!

特に本作のキーマンになっているのが駅の売店のBBAと、いかにも!な風貌の悪徳警察官…いや悪徳警察官の皮を被った人情オヤジだからね!多分本作で一番の愛されキャラ✨
売店のBBAはある意味「これからのインドを生きる独立した進歩的女性」として描かれていたと思うし、無茶苦茶感じ悪い体で登場した「見た目悪徳警察官」は実は物事の本質をきちんと見極める曇り無き眼を持った、人情溢れる好人物でクライマックスの「大岡裁き」シーンには誰もが快哉を叫ぶ!という感じ。

2001年のインドはこの映画の中に登場した様々な問題があったのだろうけど、23年経った今のインドはどうなっているのかな?
多くのネガティブな問題は解決しつつも本作に登場する様々な優しさや思いやりや人を思う心は変わらずにあって欲しい。いやきっと残っているからこその本作の設定が2001年なんだろうと思いますよ。本当に誰もが優しい気持ちになって幸せをお裾分けして貰える…今年屈指の良作だと思いますね😊
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「シビル・ウォー アメリカ最後の日」@50作目

2024年10月04日 | 映画感想
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」

予告編を2~3回見て「うわぁー多分苦手分野のネタだなぁーでもスルー出来ないっぽいヤツだコレ」と思った作品(ナニコレw
主人公の戦場カメラマン「リー」を演じるのはキルスティン(キルステン表記も有り)・ダンスト。でも予告編で彼女が出演しているというアナウンスはそれほど表立っていなかった感じがする…と言うか本作観る直前で本作について調べるまで彼女が主演だと気付いていなかったよ自分orz

あらすじ
近未来のアメリカ。19の州が連邦政府から離脱する中、国内では大規模な分断が進み、カリフォルニア州とテキサス州が同盟を結んだ「西部勢力」と「政府軍」による内戦へと突入する。戦場カメラマンのリーをはじめとする4人のジャーナリストチームは、戦場と化した道をニューヨークから1,000キロメートル以上も走り続け、大統領が立てこもるホワイトハウスがある首都・ワシントンD.C.へと向かう。(Yahoo!検索情報から丸パク)


という訳で、個人的にかなり久し振りにキルスティン嬢をスクリーンで見た気がしたんだけど、彼女と言えば何つってもサム・ライミ版スパイダーマンのヒロインを演じたのが最も印象に残っている、と言うかそれしか記憶にないんだけど(と思って今フィルモグラフィ調べたら自分他にも彼女の出演作結構見てたわw)、スパイダーマン出演当時「誰このおばはん?およそヒーロー物の彼女役やるツラぢゃねーだろ」と吠えまくっていたのですが(ヲイコラ)一周して今見ると全然変わってなくて「やっぱりおばはん面だけにむしろ劣化してねーな」という印象でした。って、キルスティン嬢のファンをいきなり敵に回したな自分!💦

まーそんなこんなで映画の内容になかなか入りませんが(苦笑)
正直言って予告編見て自分が想像してたんとかなり方向性が違った作風でした、としか言いようがない。コレは自分が勝手に勘違いしたのが悪い…と言うよりも、日本の配給会社さんが本作の作風をまんまに予告編で見せてしまったら集客望めないかも?と思ったのであろう、明らかに観客を錯誤させる予告編を作ったのだな、と💢

前置き長過ぎて最早本作の内容に触れる気も起こらなくなっている訳ですが(ヲイ)、本作は「何故多民族国家のアメリカで今内戦が起こってしまったのか(しかも州毎の分断)」という核心部分に触れるものではなくて、あくまでも「アメリカで内戦が起こってしまったのです!(ジャジャーン)」という大前提で、それを報道する立場の戦場カメラマンが政府軍側の大将・大統領に直接インタビューを取れれば大スクープ間違いないぜ!ってな感じでおよそ1300キロoverの道のりを仲間4人(内1人は飛び込み参加してきた新人カワイコちゃんカメラマン)で大統領の居るワシントンD.C.まで行脚しながら内戦の様子を撮影していく、という「実録!ロードムービー」な体のお話でした。

だから予告編見ながら「はえぇ~…ポリコレだのBLMだのLGBTQだのDEIだのそれでなくてもクッソ面倒臭い事になってるアメリカさんが今このネタやって、どの勢力VS勢力で内戦起こしてどっち目線の立ち位置で物語進行させる訳!?」って思ってたんだけど、ソーデスカなるほど「報道する側はどちらの勢力にも付かずニュートラルな立ち位置で両陣営の様子を等しくただただカメラに納めていくのですヨ」というだけに徹している…まあ要するにドンパチやってる姿をカメラマンがただカシャカシャやってるだけ、という絵ヅラに終始していた訳です。

まあコレが面白いのか?と問われると「うぐぅ…」としか言いようがないのですが(←何だよこれw)
どの立場にいようが少なくとも「人と人が殺し合う状態は異常だし見ていて不快」というのは全世界全人種全人類共通認識だろうと思います。人によってはもっともっと世界平和的な事に思いを馳せたり色々情緒豊かな事を考えたりするのでしょうが、正直自分はスクリーンを眺めながら…この心持ちをどう言葉で表現すれば一番的確なのか自分でも分からないのですが、敢えて文字に起こすとすれば…ただただ「無」でした。
この殺伐としたシーンに合ってるんだか敢えてハズしてるんだか(多分意図的だろう)意味不明な組み合わせのBGMすらも何も感じられない、ひたすら「虚無」という感じでした。

んー。本作が訴えかけたい(事があったのか?)本質に多分自分は全く触れられなかったんだろうと思います。まあ端的に言えばバカなんですね、はいすんまそん💦
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【映画2024】「ヒットマン」@49作目

2024年09月20日 | 映画感想
「ヒットマン」

またしてもグレン・パウエル君だー!今年彼の出演作何本見てんだ?って位ホントーにしょっちゅう彼の作品ばっかり公開されるイメージだよ(苦笑)
という訳で、グレン・パウエル君演じる主人公「ゲイリー・ジョンソン」という人物は実在するそうで(残念ながら2022年に他界)映画冒頭でもこの作品が実話ベースである…がかなり大胆に脚色しているという注釈が入り、また最後のスタッフロールのトコロで生前のゲイリー・ジョンソン氏のお姿が映し出されます。

あらすじ
ニューオーリンズで2匹の猫と暮らすゲイリー・ジョンソン(グレン・パウエル)は、大学で心理学と哲学を教える傍ら、地元警察に技術スタッフとして協力していた。あるとき、おとり捜査で殺し屋役の警官の代役を務めたことをきっかけに、彼はにせの殺し屋としておとり捜査に関わることになる。さまざまなタイプの殺し屋に成り切り、依頼人たちを次々と逮捕へつなげていくゲイリーだったが、夫の殺害を依頼してきた女性・マディソン(アドリア・アルホナ)と出会ったことから運命が狂い出す。(Yahoo!検索情報から丸パク)

大学で心理学や哲学の講義を行っていた傍らで副業の囮捜査官をやっていた、というトコロまでは事実に則った部分で、エロい主婦マディソン嬢と出会ってからのエピソードが丸々ゴッソリ脚色されたモノなのだろうと容易に推察出来ます。何故ならこの部分まで事実だったとしたら間違いなく制作者は遺族から訴えられているだろうと思われるからですw

まーそんなこんなで、ゲイリー・ジョンソン氏はひょんな事から地元警察の囮捜査官に抜擢され、次々と容疑者を罠にハメて逮捕しまくって行く訳です。ここら辺りのくだりはなかなか面白かった。日本では盗聴も囮捜査も禁止されているし、それらをきっかけに逮捕したとしても証拠にならないのですが、アメリカでは囮捜査OKなので本作のように「コレって明らかに犯罪方向に誘導しとるやないかい!」と思われる部分がモリモリに描かれているのですが、どうやらアチラではそれも織り込み済みのようで(苦笑)、後の裁判の段階で弁護士があーでもないこーでもないと難癖付けて容疑者を無罪放免にしようと画策しています。法廷シーンも本作で度々登場しますが、コレもなかなか洒落てて面白かった。

で、最初こそ「もし囮捜査官だってバレたらどーしよう!><」みたいにガクブルってたゲイリーも、こなれてくると対象容疑者のプロフィールや生活環境等を徹底リサーチしてプロファイルし、対象者が望んでいるであろう「理想の殺し屋像」にコスプレしてまるで囮捜査を楽しんでいるかのような七変化っぷりを披露して行きます。ここら辺りのくだりは元々の職業…心理学や哲学に精通しているというゲイリーの素の部分が生かされているというエピとして秀逸だったと思いますね。
そして…このくだりが奇しくも自分が先日観た「スオミの話をしよう」と若干被っていて草💦

で、エロ主婦・マディソン嬢が登場してからがさー…最初の内はウフフキャハハなエロっぷりで「ムフフ♪」だったんだけど、個人的にオチがどーにもしっくり来なかったんだよな^^;

多分だけど…マディソン嬢の雰囲気というか人間性?を知れる程のエピでもなかったけど、まあ何となく彼女が醸すキャラクターかな、が、好きになれなかった。
そもそもが旦那の殺害依頼してくる段階で「いやエロい美人だけど一目惚れとかどーなんよ」と思って観てたものの、一旦は落ち着いてゲイリーといい感じに盛り上がってヨシヨシだったんだけど…元旦那(いや現旦那か)と偶然バッティングしてからの彼女のキャラがどーにもイラ付いたんだよなー。ゲイリーを殺し屋だと思い込んでいるから(←まあ、コレは素性を明かせないゲイリーにも問題あるけどなw)それまで旦那の暴力やパワハラにオドオドしてたハズのマディソンがまるで虎の威を借る狐にでもなったかのようにエラソーに旦那に吹いたりしてて「カチン☆」と来たわね。こーゆー「男の地位が自分の価値」みたいに振る舞うオンナ、大っ嫌いなんよ💢

その後の展開も…いやぁーコレは流石にないっしょー!のオンパレード。そして最後の大団円って、いや大団円でいい訳ねーだろ!ですよw
なんで「まんまと旦那の保険金をゴッソリ頂いて2人は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし」になってんだよハリウッドは勧善懲悪がセオリーだろ!みたいな…って考えると、本作なかなかヒネッた挑戦的脚本だったのかもしれませんねw

いや!だからって自分全然スッキリもしてなければ納得もしてないからネッ💦
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする