「型破りな教室」
2011年にメキシコで実際に起こった出来事を素に制作された作品。2023年サンダンス映画祭フェスティバル・フェイバリット賞(映画祭観客賞)を受賞したそうです。
実話ベースの話は基本感動系が多いし本作も正しくその王道ど真ん中な作品です。でもいつでも人を感動させる話って実話だったりするね。事実は小説より奇なり。
実話ベースの話は基本感動系が多いし本作も正しくその王道ど真ん中な作品です。でもいつでも人を感動させる話って実話だったりするね。事実は小説より奇なり。
あらすじ
麻薬絡みの事件や殺人が日常的に発生するメキシコの町マタモロス。国の学力試験で最底辺の位置にある小学校に、出産で退職した教師に代わってセルヒオ・フアレス・コレア(エウヘニオ・デルベス)が赴任する。フアレスは生徒たちにユニークな授業を行い、生徒たちも学ぶことに意欲的になっていく。(Yahoo!検索情報から丸パク)
メキシコって…行った事ない人にとってはどんなイメージなのかな?アメリカと国境を接していて巨大麻薬組織がザクザクあって巨悪の権化のようなイメージ?
自分は一度だけメキシコ行った事ありますが(メキシコシティとカンクン)、カンクンはメキシコ屈指のリゾート地で最も治安がいい地域だと言われているので安心して夜遅くまで出歩いて夜中に路線バス乗ったり結構やりたい放題でしたけど、滞在中一度だけカンクンのダウンタウンで発砲事件があって地元警察とツアーガイドさんがピリ付いていた記憶がありますね。まあそんな感じの国です←全く何の参考にもならない話ぢゃねーか💦
ま、そんな訳で日本だったら最も治安の悪い地域でも年に1度も発砲音なんて聞く事ないでしょうけど、メキシコ行っちゃうと最も治安のいい地域でも数日に1度程度の頻度で発砲音が聞こえるレベルには治安が悪いという事です。そんな国の中で最も治安の悪い地域と言えばもうそりゃーディストピアの何物でも無い状態なのは想像に難くない。
「朱に交われば赤くなる」とか「割れ窓理論」って、治安の悪い地域の話をするとよく耳にする言葉ですよね。正に治安の悪い地域が何故ずっと治安が悪いままなのかを端的に説明している言葉だと思うのですが、生まれた時からずぅーっと貧しくて、生まれた時からずぅーっと治安の悪い状況下で生きているとそれが当たり前になって誰も上を向こうとしなくなるんですよね。むしろ誰かが上を向こうとすると周囲が必死でそれを止めるような…「一緒に落ちて行こうゼ」的な足の引っ張り合いになって行く。
この状況を打破するのは本当に本当に難しい事だと思うんです。
本作ではこの掃き溜めのような地獄の中に一条の光を差し込む事に成功した希有な事例を取り上げている訳です。
正直…本作が取り上げている話は2011年に起こった事で、今現在のマタモロスがクリーンで治安のいい地域に生まれ変わった…訳がないんですが(ヲイィ~)、大事なのは次の時代を担う子供達に「学びたい」という意欲を植え付けた、そしてその芽が小さいながらも少しずつ今も芽吹いているという事だと思うのです。
映画の内容について殆ど触れていないのですが(映画レビューを名乗る資格ないなコレはw)本作はそういう世界中の誰にでも訴えかけたい事を見せているのです。
正直、途中に起こる事件等も「まあ、この地域のこの状況下なら充分想像の範囲内の出来事ではあるな」と思ってしまいましたが、子供の学習意欲を引き出す事、子供の興味の羽根を広げさせてあげて更にそれを支えてあげる事の重要性を本作は余すこと無く表現していると思います。
コレを実現させるには1人の教師の存在だけでは到底ムリな話で、気概ある教師とスタッフ、そして子供の夢を実現させられる為に行政がどれだけ理解を示して動いてくれるのか、更に…親が我が子の可能性を信じて守り、支えてあげるという事が最も重要なキーになると思います。このどれもが揃っていないと実現は難しいと思いますね。
全ての大人に本作を観て欲しい。勿論「諦めない強い心」を知って欲しいので子供達にも観て欲しいけどね!
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