天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」@53作目

2021年12月08日 | 映画感想
「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」

マーベルの中では割と異色系キャラ「ヴェノム」の続編。
ところで本作のタイトル、この長々した副題を邦題に作り替えずにそのままカタカナ表記にしたのね。結構珍しいパターンじゃね?

あらすじ
地球外生命体のシンビオートは、ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)に寄生したものの、食欲を制限されてストレスを溜め込んでいた。そんな折、未解決事件を追うエディは、刑務所に収監中の死刑囚クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)と再会する。猟奇殺人を繰り返し、死刑執行が迫るクレタスは突然エディの腕にかみつき、彼の血液が普通の人間とは違うことに気づく。(Yahoo!Movieから丸パク)

本作、完全なる続編なので1作目(←クリックすると過去レビューが別窓で開きます)観てない人には結構厳しいんじゃなかろうかと思われ。
「ところでヴェノムって何ですのん?シンビオートって?」って人が本作いきなり観てもサッパリ着いて行けない可能性大なので、必ず1作目を鑑賞してから観に行きましょう!

という訳で本作。
すっかり共同生活も板に付いてきたエディとヴェノムですが、ちょっとした事から口論になり仲違いしたヴェノムはエディの身体を離れて別の寄生先を探しに行きます。
ところがそもそもなかなか自分を受け入れてくれる身体がなくて四苦八苦していたヴェノム(エディしか上手く寄生出来なかった)なので、次々と身体を乗っ取って行くものの誰とも上手く行かずに人間の身体の方が先にダメになってしまう、を繰り返してヘドヘドになって行く。
平行して、死刑囚キャサディに噛み付かれてエディが出血してしまい、そのエディの血を舐めたキャサディにもシンビオートが寄生。つーか血でシンビオートは増殖出来るルールだったのか知らんかったわ!だったらエディが献血したら恐ろしい世界が出来上がるって事だなこえーな(滝汗)
考えてみるとヴェノムが増殖してる、という事よね?それなのにヴェノムよりもキャサディに寄生してるシンビオートの方が圧倒的に強いのは何故!?
うーん…寄生した人間のスキルもある程度シンビオートに影響を及ぼす、と考えるのが妥当か?

まあそんなこんなで一話完結ネタなので前作の「ヴェノムとは何ぞや」という部分さえしっかり押さえてあれば誰もが楽しめる仕様になっております。
最初にキャサディと面会した時に一瞬彼の独房に描かれた絵を見たヴェノムが絵を丸々覚えてて、家に帰ってから物凄いスピードで絵を再現してくシーンとかツボった。
エディとヴェノムがちゃんと二人三脚で謎解きしていく様子がバディ感出てて個人的に好き♪^^
あの前半のバディ感がクライマックスでキャサディとシンビオートが実はあんまり相性良くなくてしっくり来てないトコロといい対比になってたんだなーと今になって思う。
「エディ×ヴェノム」は2人ともアンが大好きでアンを守りたいと思ってるけど、「キャサディ×シンビオート」は決してキャサディの彼女・フランシスを2人で愛している訳ではなく、むしろシンビオートの苦手な周波数の音を出すフランシスをシンビオートは嫌って「次声出したら食ってやる」とか言って脅してる。
やっぱり身も心もシンクロ出来ないとWin-Winで人間とシンビオートは寄生し合えないのだなーと妙に納得してしまうエピソードでした。

全体的に絵ヅラが不気味仕様なもののコメディ寄りのエピソードを結構な割合で盛り込んでクライマックスでシリアスアクションモード、という手合いなのでビジュアル苦手な女子でも割と楽しめる作品なんじゃないかと思いますわ。個人的にはマーベルキャラの中でもヴェノムは好きな方です😊

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※CAUTION 以下、見る人が見たら思いっきりネタバレなので必要以上に情報欲しくない方はスルーでお願いします!



ところでですね、まあお約束通りマーベルなので最後のスタッフロール中に「おまけ映像」がある訳ですが、コレに「え!」というキャラクターが登場しまして。
殆どの場合、おまけ映像は「次回作への布石」的ネタ、もしくは「次回のアベンジャーズシリーズネタのヒント」みたいなのが流れるパターンなんですが、そもそもヴェノムはアベンジャーズ入りはしないであろうと言われているキャラクターでして(大人の事情でw)、にも関わらずその大人の事情で共演出来ないと言われていたヴェノムにとっては本来重要であるキャラクターが登場したので「マジか!もしかして次作の某キャラのシリーズにヴェノムも登場するって事か!」と色めき立ってしまったワ…

という話を友達にしていたら「あー今回のNews weekにマーベルネタの記事があったんだけど読んでも全然意味分かんなくてさー。ぴよさんなら分かるかな?と思って」と言ってNew week(日本版よ英語版なんてこのアホのアタクシが読める訳がないだろうてw)持ってきてくれたんすけどね…



コレ、12/7号なんですが、いきなり記事中におまけ映像の内容とは言え超重要な「ネタバレ」してやがったわ!びっくりしたわ。
今現在公開中の映画の内容のネタバレを雑誌が出しちゃっていいもんなのか?言っちゃアレだがマーベルシリーズは最後のおまけが一番面白いと言うマニアだっているんだぞ
自分がこの記事読んだのは本作鑑賞後だったからまだいいものの、コレもし自分鑑賞前にこの記事読んじゃったらかなりショックだったと思うし!^^;

という訳で、本作鑑賞予定でおまけ映像も楽しみにしている方は先にNews week読まないようにしましょう。
コメント (2)
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【映画】「ずっと独身でいるつもり?」@52作目

2021年12月02日 | 映画感想
「ずっと独身でいるつもり?」

作家・雨宮まみ氏のエッセイを原案に漫画家・おかざき真里氏がコミック化したものを実写映画化。ちょっとややこしいなw
4人のそれぞれ違った立場の女性にフォーカスして描いています。一番核になるキャラを演じているのは最近役者としての露出が増えている元・局アナの田中みな実さん

あらすじ
10年前に発表したエッセイが思わぬヒットとなり、一躍有名作家なった本田まみ(田中みな実)。生きづらい女性たちの本音を代弁し読者の支持を集めてきたが、近ごろはヒット作を書けず作家活動は迷走気味だった。さらに36歳で独身であることを周囲から「一人でかわいそう」と心配され、結婚を前提に交際している年下の恋人とはすれ違いも多い。キャリアや今の暮らしに不満はないものの、まみは「ずっと独身でいるつもり?」という周囲からの「雑音」に揺れ動く。(Yahoo!Movieから丸パク)

4人の女性の内訳
1.36歳の作家、10年前に書いた大ヒット本から先が書けずに迷走中。年下彼氏はいるものの漠然と将来に不安を感じている→本田まみ(田中みな実)
2.推定30代前~中盤、独身彼なし(少し前に同棲寸前の彼に振られた)、主に不満や鬱憤をTwitterにつぶやいて「いいね!」貰ってストレス解消→佐藤由紀乃(市川実和子)
3.由紀乃の大学時代の同級生、既婚子供1人生後8ヶ月。シンプルライフ系をSNS発信するカリスマ主婦が表の顔、子育てと夫との関係に不満→高橋彩佳(徳永えり)
4.26歳就職歴なし。パパ活とギャラ飲みで六本木でブイブイ言わすものの年齢的にそろそろパパ活も厳しくなってきて…→鈴木美穂(松村沙友理)

田中みな実さん演じる「本田まみ」のエピソードが中心ですが、まみに絡んでいるようで絡んでいないような微妙な状態で他3人のエピソードが挿入されています。
コレはね、多分上記のどれかに当てはまる立ち位置の女性が観ると(特に本田まみと佐藤由紀乃辺り)物凄いツボるんだろうなぁ~と思います。
今って成人女性の非婚率どれくらいなんだっけ?特に都心部だとかなりの%行ってるよね確か^^;
まあ要するに田中みな実さんと同世代の独身女子に一番刺さる作りなんじゃないかと思いますわ。

という訳で「既婚者(しかも割と早くに結婚したクチ)・子無し」の自分に共感する部分ほぼ無し(苦笑)
ただね、友達にアラフォーアラフィフ独身(戸籍が傷付いた事なし)、バツイチ独身の子は何人かいますから、彼女達の話(グチ)を聞いているとなんとなく想像は付く。
まー年齢的に本作よりももーちょっと(かなり?)上世代なので結婚に関してはもう完全に諦めちゃってる友達多いですけど、でもそれこそ田中みな実さんが憧れ!みたいな感じで自分磨きに余念の無い「意識高い系女子」やってる友達やっぱ居るもんね。アレは別に婚活の為じゃなくて自分磨きが単純に生き甲斐みたいになってんのかな。

本作は基本的に「結婚しようがしなかろうが(出来なかろうが)、自分が1人で立って幸せを感じられるような生き方をして行こうよ!」というメッセージ性が強い訳ですが、でも正直言って結婚に対してかなりネガティブな見せ方をしているなーという印象を受けました。
特に独身女性へのエールのような側面の強い作風だった事もあって「結婚したからって決して幸せになれるってもんでもないよ」という部分を強調してましたね。
まあ、結婚ってゴールじゃないですからね、人生の通過点の一つでしかありませんしね。むしろ結婚してからの方が違う環境で生きてきた赤の他人と一緒に生活していかなきゃいけないんだから独り暮らしや親元で温々生活してるよりも苦労が多くて当たり前だと思いますよええ。

4人の中で唯一既婚者の「高橋彩佳」のエピソードがまあ個人的には一番刺さるモノがあった訳ですが(4人の中で一番自分に近い立場だしな)、大学の同級生だった由紀乃に仕事を辞めなければよかったと愚痴るシーンがあって、子育てしながら旦那の収入にぶら下がってる状態だから旦那と対等な状態で話し合えない的な事言ってましてね…それはちょっと違うんぢゃねーか?と個人的には思ったんですが。お互い仕事してるから対等になれるの?そんな事言ったらお互い働いてても収入の差で立場違って来ない?とか。
あと、由紀乃が大学時代の元彼と再会して食事に行くシーンはツボったな。「過去の記憶は美化されがち」なの超うなずける!w
…という訳で、26歳パパ活女子にだけは1mmも響かなかったわなー流石に^^;

まーぶっちゃけると「コレ、わざわざ映画化する意味あんのか?番組改編期辺りにぶっ込まれる特別ドラマ2時間枠で充分じゃね?」というのが本音ですが(苦笑)
ある意味本作を観て共感出来る層が割と限定的なので、敢えて金払ってまでも本作を観たい!という人に向けて強くメッセージを打ち出しているのだ、と思えばまあ納得か。
因みに本作上映後に出演者+監督さんのおまけトーク動画が流れますので、エンドロール始まっても直ぐに席を立たないようにしましょう😊

それにしても田中みな実さんは局アナ時代に「ぶりっこキャラ」を強要されて随分苦労されたんだろうなぁ~と思いますが、近年すっかり「意識高い系大人女子」として認知されて上手い事キャラ変に成功されたな、という印象ですね。ちょうど今クールで自分がハマって観てるドラマ「最愛」にも辛い過去のあるやさぐれたフリーランス記者役で出演されていますが(て言うか先週あぼんされましたがw)なかなかいい表情していて好感持ってますよ。これからももっともっと演技の幅広げて役者業も頑張って欲しいですね。
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【映画】「ベロゴリア戦記 第一章:異世界の王国と魔法の剣」@51作目

2021年12月01日 | 映画感想
「ベロゴリア戦記 第一章:異世界の王国と魔法の剣」

ディズニー・ロシア制作のファンアジーアクションアドベンチャー大作シリーズ第一作、だそうだ!
もう色々ツッコミ入れたくてウズウズするんですけどー、とりあえず本作の予告編とか一切観た事がなくて、たまたま「暇だから何か映画観ようかなー」ってご近所映画館のタイムスケジュール片っ端から調べてたら本作を見つけた、という訳でして。

あらすじ
口先だけで世間を渡ってきたイワン(ヴィクトル・ホーリニャク)は、魔術も使えないのに魔術師としてテレビ番組に出演する。ある日、うそがばれて追われた彼は、プールのウォータースライダーに逃げ込むが、気がつくと見知らぬ世界、ベロゴリア王国が目の前に広がっていた。そこに現れたある老人がイワンに彼がこの王国で生まれ、伝説の戦死イリヤが人間界に隠した息子であることを告げる。(Yahoo!Movieから丸パク)

先ず、「ディズニー・ロシア」ってのがあるんですね!そんな事すら知りませんでした。^^;
日本でもたまにディズニー配給付く作品あると思うけど、思いっきりあのディズニーのお城のロゴから始まるって事はないじゃない?本作ガチガチのディズニーでしたよ。
一応ロシア/アメリカ合作という体ですが、出演されてる役者さんも監督さんも制作もほぼほぼALLロシアみたい。うーんこのパターン初めてかもー。
そしてポスター等にもデカデカと書かれた「アクションアドベンチャー超大作!シリーズ第一弾」のPOPがw
この海のモノとも山のモノとも知れない、世界興収どんなもんになるのか予想も付かないいかにも香ばしい感じの(コラコラ)作品がいきなりシリーズ化決定してて観る前から超大作扱いというのがもうどこからどうツッコミ入れていいんだか苦笑の嵐しか巻き起こらないというな。

そんな訳で本作ですが。
ザックリで言うと、最近WEBコミックでよくみかける「異世界モノ」ジャンルの色んなパターンを切り貼りしてる、って感じ。日本の同人コミックにありそうな感じ。
だからという訳でもないけど、実はそんなに取っかかり難い訳でもなく、むしろ割と世界観とかすんなり理解出来るんだな。
主人公のイワンは孤児の施設育ちで家族愛とかに飢えてるタイプ。で、ハッタリかましまくっててお調子者でやる事なす事周囲の足引っ張るばっかりで若干イラつくヤツw
何がきっかけなんだかよく分からないけどある時現実界から異世界の「ベロゴリア王国」にすっ飛ばされて来て、とりあえず知らないジジイが近寄ってきてイワンは元々この王国の人間で、英雄イリヤの息子なんだとかイリヤの形見の指輪持っとけだとか「異世界での立ち位置」辺りをレクチャーされて放り出されて後はとっ捕まったり逃げ出したりして冒険していく訳ですわ。

ちょっと面白いなーと思ったのがさ、このベロゴリアという国の今までの生い立ちっつーか今どういう状況になってるのかとかの詳しいレクチャーを主人公のイワンは地下牢で出会った本来だったら悪玉側の人に教えて貰っていて、更にはその悪玉が仲間の手引きで脱獄する際には「俺も連れてってー!」って悪玉側に着いてくんですわなw
ディズニーの話にしちゃーちょっとひねくれ過ぎてないか?と思うんですが、本作全体的な雰囲気が本当に「ディズニーっぽくない」んだな。

あと、色々設定がガバガバw
まずもってイワンの父親「イリヤ」という人物がこの王国内でどういう権力を持ったどういう人物なのか今一つ分からない。
どうやらめちゃ強い戦士だった、という事は分かるんですが、例えばですがイワン達(というか悪玉ご一行)は伝説の剣探しの旅に出る訳ですが、伝説の剣はイリヤ一族の人間にしか探す事が出来ない、更にはイリヤ一族以外の人間がその剣に触ると一瞬で死んでしまう、という謎情報が話が大分進んでから「アナタそんな事も知らされてなかったの!?」と当たり前の常識のように語られます。イワンも驚いていましたが観てるコッチも「聞いてねーわ」ですよw
つーかイリヤはただの戦士って訳じゃないの?一体どういう一族やねん!と脳内モヤモヤ。
それからあの小屋に鳥獣の足みたいなのが付いたヤツ、あれは「生き物」なんですか「建物」なんですか「乗り物」なんですか???
そもそもが映画冒頭から白いフクロウが飛んでくるから「まさかのハwwwリwwwポwwwタwww」と思ったら、それが弩級のヒールだったという(爆笑)
まあ色々と設定が煮詰められてないのかそれとも説明不足が過ぎるのか、とにかくそんな感じで本筋の内容が分からないという事はありませんがもう1つ詰めが甘い感じ。

ま、そういう重箱の隅つつくような事しなければ、実はそこそこ楽しめる作品になっていたと思いますね。
主人公とヒロインのロマンスあり、ハラハラドキドキのバトルシーンもあり、ふんわり友情を感じさせるシーンもあり、愛と友情と成長付冒険活劇!の体になってます。
何にしろ、この全く無名の(ごめん自分が知らないだけで世界的名優揃いなのかもしれません!)役者集めて作っていきなり「超大作シリーズ」呼ばわりした挙げ句に既にちゃんと2作目が出来上がっててどうやら日本では第二弾が2日後(12月3日)全国公開らしいんです!展開早過ぎるぅ~^^;
て言うかー。本作ロシアでは2017年に公開になってるらしい。コロナ禍のせいなのか?それにしては日本公開に4年も掛かってるとはこれ如何に(謎)

もうこうなったら2作目も観に行くしかないな!いや結構楽しかったよマジでw
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