Falling In Love (movie.1984) - Ending scene
Vol.46「ずるい男?」はこちら。
70代の女性。老夫婦の性生活についてご相談いたします。
子どもたちは独立し、同年代の夫と2人暮らしです。夫とは50年前に恋愛で結ばれました。夫婦ともに体調は問題ありません。
性生活には年齢制限はないと思われますが、回数が減り、行為もマンネリ化。心が満たされず、一抹の寂しさと切なさを日々痛感しておりました。
大胆で過激な行為を加え、昼夜を問わずに励んだ結果、一心同体のように親近感が増幅しました。その反面、恥じらいも失せて、若い頃のような甘いムードは減少。コロナ禍の影響で、家でゴロゴロしている夫は
「夫婦の営みは欲求不満の解消になる」
「認知症予防と腰の運動には最適だ」
などと言っています。
人生100年時代ですが、一般的な観点からすれば私たち夫婦の行為は異常でしょうか。愛を確かめ合うために体を重ね、愛されている実感を肌で感じたいと思うのは私だけでしょうか?
(京都・F子)
……先日の「ずるい男?」の相談者に聞かせてやりたい事例。なんというか、絶句してしまいました。で、どうにもわかりにくい。
誰でも知りたいのはこの2人の「大胆で過激な行為」を「加え」のくだり。いったいどんなプレイを加えたのでしょう。妄想はふくらみます。おそらくはもっと具体的な描写もあったのでしょうが、さすがに読売は隠したのだと想像します。
心療内科医の海原純子さんは
「自由に励まれてはいかがでしょう」
と回答。基本的にはわたしも賛成です。誰に迷惑をかけているわけでもなし。究極の性行為をめざしてがんばってほしいと思います。
でも、それでは不満なんですよね。そこに愛はあるのかと。
自分は夫の性欲の対象でしかないのではないか、あるいは逆に夫の性欲を便利に自分は利用しているだけではないかと。
こんなとき、わたしが推奨するのは、ロマンティックな映画を夫婦で見ることです。過激な性行為ぬきでも愛が確かめ合えるような。
そうだなあ、ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープの「恋におちて」はいかがでしょう。そしてまちがってもマーロン・ブランドとマリア・シュナイダーの「ラストタンゴ・イン・パリ」だけは選ばないように。
Vol.48「三流の人たち」につづく。