ワーナーブラザースの日本映画製作は順調に推移しているようだ。
「デスノート」「銀魂」「るろうに剣心」などの少年ジャンプ関係でしっかり稼ぎながら、邦画メジャーではなかなか実現できない「アウトレイジ」「藁の楯」(あ、これも大沢たかおと松嶋菜々子が主演だ)のような、リスキーにもかかわらず構えの大きな作品を提供してくれている。
洋画興行が厳しい現在、邦画製作に積極的なワーナーの判断は(今のところ)正しかったのだろう。
さて、「AI崩壊」。妻(松嶋菜々子)と共にAIの研究を進めていた桐生(大沢たかお)は、その妻を亡くし、治療のためにふたりの研究の成果であるAIを使わなかった自責の念から、娘とともにシンガポールに移住する。
日本では義弟(賀来賢人)の会社によって、AIは生活インフラとして欠かせないものとなっていた。
久しぶりに桐生と娘が帰国したその日、人間のためにつくられたはずのAIが暴走を始め、その犯人とされたのはなぜか桐生本人だった……
縦横に張り巡らされた監視カメラ網をどうかいくぐるか、どのようにAIを修復するのか、AIルームに閉じ込められた娘を24時間以内に救出できるのか、いろいろと仕掛けは考えてある。「逃亡者」+「マイノリティ・リポート」+「24」って感じ。
ただし、もうちょっとしゃれたセリフの応酬などのユーモアを仕込むべきではなかったか。役柄からしかたがないとはいえ、大沢たかおは最初から最後まで泣くか叫んでばかりいる。これがあの「キングダム」で王騎を豪快に演じた役者かと思うくらい。だから昔ながらの刑事を演じた三浦友和が出てくるとホッとする。
にしても、こういう大作の監督に、あの「SR サイタマノラッパー」の入江悠が起用される時代なんだなあ。さすがワーナー、バクチ好き(笑)。
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