その128「MIU404」はこちら。
江戸川乱歩賞受賞作であることを知らずに読み進める。なんか面白そうな雰囲気があったので。
主人公の設定が面白い。超高学歴で社会科学の博士号まで持っている女性刑事。なにしろ楽しみのためにマックス・ウェーバーを読むような人なのだ。彼女が学問の世界から離れたのには、ある理由があって……
未解決の誘拐事件の真相と、捜査資料の漏洩問題がからんでくる展開がいい。
この作者は初の投稿で受賞している。乱歩賞受賞作の場合は、巻末に選考委員たちの選評が載るのが通例。そしてなんとみんながこの小説を「下手くそ」とけなしている。しかしそれでもなお賞をゲットしたあたり、やはり魅力的な作品なのだった。
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