「2ガンズ」というハリウッド製アクション映画が異様に面白かった。ところが、監督の名前になじみがない。いやそれどころかバルタザル・コルマキュルっていったい何系の名前なの?……アイスランドでした。ハリウッドは世界中から才能をかき集めてきたわけで、それが北欧の小国にまで及んだというわけだ。
彼がハリウッドで監督することになったのは、自国で主演した「レイキャビク・ロッテルダム」が「ハード・ラッシュ」(原題Contraband……密輸品のこと)としてリメイクされ、その監督に選ばれたから。こうなるとそれも見なくては、ということでディスカスでポチッ。
主演は「2ガンズ」と同様にマーク・ウォルバーグ。あまりそうは見えないけれど元は凄腕の運び屋。奇想天外な手段で密輸することで名をはせていた。しかし今は愛する妻(ケイト・ベッキンセール)と息子たちのためにすっかたぎで生活している。しかし、妻の弟が欲をかいたせいで、ギャングと組んで偽札を密輸することになってしまう。
とにかく全篇が絶体絶命。常に時間を区切られ、常に裏切られ、しかしそれでも仕事を完遂することを微塵もあきらめない主人公。偽札の隠し場所も発見され、船長(J.K.シモンズ)からは沿岸警備隊に密告され、家族は脅迫され、それでもなお……いやープロはこうでなくっちゃ。
ストーリーのためだけでなく、画面には緊張感がみなぎり、シーンとシーンのつなぎの間(ま)とセンスがいい。これなら金をもっとかけて大作を監督させようという製作者があらわれてもおかしくない。それが「2ガンズ」だったわけだ。
製作費がどうであろうと、コードがどこかハリウッドとは違っている外国人監督の肌合いがすばらしかったので、まずは彼を抜擢した製作者が慧眼だったということだろう。え、製作はウォルバーグなの?まったく、人は見かけによらないものなのでした。
「THE DEEP」につづく。
ありがとうございました。
おかげで「ザ・ディープ」という掘り出し物まで
堪能。
マーク・ウォールバーグは本当にわからない人ですよね。
やんちゃな経歴がありながらクレバーな作品選択
も行っている。
根っからのプロデューサー体質?
でしょでしょ、なかなかの出来だったでしょ。
脚本がうまい!
私的には、キャスティングもばっちりで、楽しみました。
ムービーオンで、ひっそりやってたのを見逃さなかった自分はえらい!と思っております。