雪国の作法2022PART4はこちら。
「どわわ」
「どうしたんですか伍長」
「職場の正門前でタバコを吸ってたらな。いきなりこいつが登場。んで逃げないのよ」
「歩いて来たってことすか」
「まさかあ。いろいろあったけど飛んでった。どうやら脳しんとうだったみたい」
「どっかにぶつかったんですかねえ」
……学校の正門前でタバコをいっしょに吸っていた講師が
「あはははは」
いきなり笑い出す。なんだよ。
目の前に白鳥がいるんでした。一羽だけ。ペタペタと歩きながら
「おれ何やってんの?」
的な顔をしている。
学校事務職員的な思考をするわたしは
「これ、市役所に電話しなきゃいけないんだっけ」
鳥ウンフルエンザがらみで。
そのときにやって来た生徒はかたまっている。学校に来たらいきなり目の前に白鳥がいるんだよ(笑)
「白鳥って、大きいんですねえ」
川とか田んぼにいるときは気づかないけどな。かなり大きい。白鳥の町である酒田に住んでいても、それは気づかないのかも。
技能士たちと講師が逃げないように包囲。環境衛生課が保護に来るから。
ところが、あっさりと飛んでいったそうだ。
「飛べないんじゃなかったの?」
「どっかにぶつかって脳しんとうを起こしてたんじゃないかと」
なるほどー。でもFacebookにアップしたら、こういうことはけっこうあるらしい。へー。これでも酒田市民。
今年の豪雪は、白鳥にとってしんどいことだったらしい。田んぼが雪に覆われているのでえさ不足。シベリアまで帰り着けるのか。いいのかプーチンの国で。あ、よけいなことでした。
「桜切るバカ」につづく。
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