PART7山形市篇はこちら。
◆上山市
この本において上山はほぼボロクソに描かれている。財政状況最悪、温泉衰退、競馬場切り捨て、すべてを逆転できる好機だった山形市との合併も、その財政状況が嫌われてご破算。
うーん、どうなんだろう。酒田市民であるわたしからすれば、上山とはすなわち温泉の街だった。伝統の村尾旅館、温泉宿ランキングで常に上位に入る古窯など、メジャー感ありあり。えーと確か村尾旅館には昭和天皇が泊まったんじゃなかったっけ。
しかし団体客を数多く集めるタイプのむかしながらの温泉は、時代に合わないために衰退は必然。そのさびれゆく下界を、某芸能人カップルが一部屋買ったことで知られるスカイタワー41が見下ろしている。
そしてまたこのスカイタワー41にも県政界をまきこんだスキャンダルが語られていて……例の「地方消滅」(中公新書)で、市部ではもっとも消滅の可能性が高いと名指された上山市(2位は酒田市)に、明日はあるのか。
画像は、去年上山から置賜に向かったときのもの。巨神兵っぽくて感動。哀愁の山に霧が降るのだ。
次回は東根市篇。