第15話「笑わない女」はこちら。
「名探偵。皆さん名探偵といえば誰を想像しますか?……シャーロック・ホームズ、エルキュール・ポアロ、エラリー・クイーン……。日本にも様々な探偵がいます。日本の名探偵に共通する特徴なんだかご存じですか?実はみんな名字は洒落てんですけど名前がどうも田舎臭いんですね。例えば、明智…小五郎。金田一…耕助。そして、古畑……任三郎。」
アバンタイトルでまず笑わせる。今回の犯人の名は乾研一郎。かっこいいですな。
ちなみに、名前のかっこよさだけで大笑いさせてくれたのは江口寿史が「すすめ!!パイレーツ」に登場させた新聞記者、深町総一郎。
「くーっ、シリアス。いつ聞いてもその名は泣けるっ」
と同僚たちにはやし立てられていた。キャラクターの名前の傑作です。
さて、その乾はダーツやビリヤードなど、ゲームが達者な医師。売れっ子ミステリ作家である花見(藤村俊二)とその妻(一色彩子……なつかしー)を、ミステリマニアらしい手法で偽装心中させる。
よく考えてみたらこれまで複数の人間を殺した犯人はいなかったので、かなり陰惨な話なのである。でもそんなイメージが微塵も感じられないのは、乾を演じる草刈正雄の軽さのためだ。
草刈といえば、わたしはデビューのころから知っている。資生堂のモデルとして「サンデーヒットパレード」(日テレ)というしょーもない歌番組(司会が和田アキ子だったので悪く言ってます)でハムスターをいじっていた美貌だけが売りのタレントが、こんなに軽妙で味のある役者になってくれたとは。
後半は古畑と乾、というより田村正和と草刈正雄という新旧美男スターの完全なふたり芝居。
乾:いつもわたしはこうだ。小さな勝負には勝つくせに、肝心なところでしくじる。
古畑:人生は、ゲームじゃありません。
くわえて「なぜ奥さんの方まで殺さなければならなかったのか」という古畑の問いへの乾の回答は凄みがあった。
お手伝いさん役は松金よね子。よけいな知識でしょうが、タモリによれば彼女は芸能界屈指の美乳の持ち主だそうです。
第17話「赤か、青か」につづく。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます