「ヒックとドラゴン」How to Train Your Dragon
「ヒックとドラゴン2」How to Train Your Dragon 2
「ヒックとドラゴン 聖地への冒険」How to Train Your Dragon: The Hidden World
ドリームワークスアニメーションによる、このシリーズは北米では大ヒットしていて評価も高い。でも日本では、マニアなファンは多いようなのにあまり客は入らず、第2作にいたってはまともに劇場公開もされていないくらいだ。はて、それはどうしてだろう。
原作はイギリスの女性児童文学者、クレシッダ・コーンウェルの連作。凡庸と思われていた鍛冶屋で修業中(この展開はあとで活きる)の少年とドラゴンの出会いがもたらす数々の冒険譚だ。
1作目を見て、展開のみごとさに驚いた。ヒックのつくった仕掛けによって羽根が傷ついてしまったドラゴン。ヒックはナイトフューリーという種類の稀有なそのドラゴンのために知恵をめぐらし、再び飛行できるようにする。そしてヒックはトゥース(原語ではトゥースレス=歯なし)とともにバイキング世界を救う。
ここまでは、ありだ。
しかし悪者との戦いの果てに、ヒックは片足を失ってしまうのである。前にも特集したように、大いなる善をなした者が、それゆえに何かを失うというテーマは深い。勧善懲悪、因果応報といった日本的な味とは違っていることが、興行的にふるわなかった理由だろうか。
2作目ではそれはそれは巨大なドラゴンが登場し、3作目のストーリーはまるで「十戒」。ドラゴンとの共存のために新天地をめざすバイキングたち。あいかわらず深い。
なにより、さまざまな種類のドラゴンが人間を乗せて飛翔する、それだけで映画的な興奮にみちている。レンタルなら一気に三作見れますよ。ぜひ。
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