第二十六回「三淵の奸計」はこちら。
京を焼かないで、とお駒ちゃん(門脇麦)は願う。光秀(長谷川博己)はそれに応えようとある程度は思うけれども……なお話。織田がどう入京するか、武装しないという堺の今井宗久(陣内孝則)との約定が守られるのか。
陣内孝則が出てくるたびに大河ドラマは躍動する。彼はこれまであの「太平記」で佐々木道誉、「軍師官兵衛」で宇喜多直家などを演じている。ここはもう勘所ですよね。わたしは特に佐々木道誉の活け花に影響を受けました。影響っていうか、投げ入れとか何でもありなんだと。
あの思い出がなかったら、自分がまさか花を活けようなんて思わなかったはず。やはり太平記は傑作。
で、織田信長。染谷将太がまたしても絶妙に。実は今日、この大河を見る直前まであの「ヒミズ」を見ていたんですよ。園子温監督の、とにかく暴力的で魅力的な映画。
最初はおいおいこれって最後までおれ見ることができるのかと思うぐらいに暗い話。染谷将太と二階堂ふみが、どちらも親から消えてくれと思われている。東日本大震災が、実は旧世代が遺した罪悪で、中学生であるふたりに被災者たちが希望を託すと。
感動。
ラストで泣いちゃいました。園子温の巨乳好きが炸裂していることもあって、まさか大河ドラマファンにストレートにお薦めはできないんだけど、染谷と二階堂がその後に織田信長と淀君を演ずることになるなんて。
信長も、実はそう親に愛されていたわけでもないあたりに勝手に思い入れ。それに比べれば、ひたすら偉くなりたいと願う木下藤吉郎(佐々木蔵之介)は無邪気に思える……ように見えて明智光秀に格で勝ってるあたりが怖い。にしても、まさか柴田勝家が安藤政信とはっ!すごいセンス。この大河はやっぱり面白い。
第二十八回「新しき幕府」につづく。
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