「フォール」と呼ばれる地球と火星との間の没落戦争から300年。地球は、かつて数多く存在した空中都市のなかでただひとつ現存するザイアと、その廃棄物で埋もれる地上との分断された世界となっていた。
医師ダイソン・イド(クリストフ・ヴァルツ)はその廃棄物のなかから少女の頭部の部品を見つける。そのなかでは、脳がほぼ完全な形で機能していた。
イドはさまざまな部品を寄せ集めて……な展開はもちろんフランケンシュタインの怪物をいただいているし、夜中に出かけて血を浴びて帰ってくるイドは切り裂きジャックのようでもある。だいたい、イドという名前からして、娘を愛しすぎた「禁断の惑星」の自我を引用しているのだろう。
ジェームズ・キャメロン製作、ロバート・ロドリゲス監督というこの豪華な布陣の映画は、このような映画的お遊びに満ちている。ラストはほとんど「タイタニック」だし、ザイアに迎え入れられる唯一の方法であるモーターボールというスポーツ、というか格闘技は「ローラーボール」(75年……02年のリメイク作は大コケ)そっくりだ。
イドの死んだ娘の名前、アリータと名付けられた少女は、そのモーターボールにおいて頭角を現わし……
とにかく画面が派手。スピード感もはんぱない。これは映画館で見るべきだったなあ。北米の興行成績がいまひとつだったのは、わたしが映画館で観なかった理由といっしょだろうか。アリータ、ちょっと気持ち悪くないですか?
原作は日本の漫画。そちらのビジュアル的引用にちょっと失敗したのではないだろうか。にしてもこれだけ面白い作品はめったにない。
「グリーンブック」「ドリーム」のマハーシャラ・アリ、「ノア」のジェニファー・コネリー、そしてノンクレジットだけど大物も出ていますよ。
これ以後、三川で3Dって上映ご無沙汰のような…?
迫力ある映像で満足ですがまだ続きそうですかね?
おかげ様で鶴岡まちなかキネマへの署名は
10,619筆も集まりました!署名の御協力、
誠に有難うございました!次なるステップに
繋がっていく事を願うばかりです。
3Dに関しては、イオンは最初から及び腰。子どもの目に悪いってのが最大の理由、というかそういう姿勢を見せたいんだろうなあ。