第30章「ローマ帝国の滅亡」はこちら。
ユダヤ人の流浪の物語。とくれば「十戒」や「栄光への脱出」が思い出されるけれど、この作品は原題が示すように救われない展開。紅海が割れたりはしないし、イスラエル建国はまだまだ先の話なのである。
1939年5月13日。ハンブルクよりドイツ客船SSセントルイス号がナチ・ドイツから逃れようとする937名のユダヤ人を乗せて出航。目的地はハバナ。しかし政治的状況は不安定でキューバは上陸を拒否。つづいてアメリカも……
ナチスは受入れ拒否を働きかけることで、世界においてユダヤ人がいかに嫌われているかの宣伝にこの船を利用したのである。
絶望した乗客たちのなかには死を選ぶものもいる。ドイツに帰れば、強制収容所が待っているのだから。
船長はわざと座礁して乗客たちを救おうとまで考えるが、ユダヤ人救済機関の働きかけによって……
とにかくキャストが豪華。大好きなフェイ・ダナウェイ(彼女のためにレンタルしたのだ)とリー・グラント。そんなきつい顔好きのわたし向けの女優以外にも、マルカム・マクダニエル、ホセ・フェラー、キャサリン・ロス、ベン・ギャザラ(彼はユダヤ問題を描いた「QBセブン~ロンドン裁判所第7号法廷」というすばらしいドラマにも出演していました)、マリア・シェル、ジェームズ・メイソン、ウェンディ・ヒラー、そして船長役にマックス・フォン・シドー、加えてオースン・ウェルズまで!
わたしの記憶では、確かこの作品はTVムービーだと思っていたんだけど、勘違い?もちろん最後にみんなハッピーエンドになるわけではなくて……
第32号「エリザベス」につづく。
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