第二十回「家康への文」はこちら。
さあ桶狭間。こんなわけのわからない漢字三文字で誰もが「おけはざま」と読める。歴史上のエポック。信長は一気にメジャーに。
決戦シリーズ(絶対に意識してますよね)などで信長の勝利の背景にいろんなこと(気象とか)があったのは承知していても、今回のは説得力があった。
今川義元は海道一の弓取りとして名をはせ……ん?海道ってなに。ああ東海道のことなのか。つまりはここを制した人間が覇者となると。うーん、むかしは京都との距離が激しく影響したと思ってたけど、それだと北陸勢や中国勢だって同じことだしね。
それはともかく海道一の武士だった今川義元は、それだけにいろんなことに手配をすることを怠らなかった。だから、言うほど桶狭間において今川と織田とのあいだには戦力差がなかったことを数式までテロップで出して解説。なるほどー。
今日は朝からアメリカシロヒトリの防除というまことに田舎くさい作業。軽トラで助手席の先輩に、この大河がいかに面白いかを伝授。
「いやー、とにかく帰蝶って女が悪くて悪くて(笑)。信長あやつりまくり」
「へー」
でも違いましたね。濃姫にあやつられてばかりの男ではありませんでした信長。冷静に向こうの戦力を削いでいくあたり、凄みがありました。
ちゃっかり他の女との間に子をもうけているのもしっかりしています。腹黒い妻は、すでに女ではなくて母なのだと。自分にとってあれほど冷たかった母の代替品。
演出も極端なクロースアップを多用して、キャラを強調して見せる。今井翼も久しぶりに気持ちよさそうに演じていて、ジャニーズ系のファンを安心させてくれてました。あ、もう彼はジャニーズの人じゃないのか。
戦国とはつまりトーナメント戦であり、最後に生き残る勝者が家康であることは誰でも知っている。要するにこの大河は、あの気弱そうだった青年(風間俊介)に負け続ける敗者たちのお話なのだ。いいですなあ。
おっと来週からはお休みですか。ふ、わたしが何もネタを用意していないとお思いですか。極私的大河ドラマ史再開です。
にしても、ラスト近くの堺正章と門脇麦のやりとりは、「時間ですよ」の天地真理とのそれを……門脇麦がギターを持ち出すんじゃないかと(笑)
第二十二回「京よりの使者」につづく。
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