レンタル屋に行っても、さして面白そうな作品が見当たらず、そのまま帰ってくることが増えた。
甘かった。まだまだスルーしていた映画のなかにも、大当たりのやつはある。それがこの「ヘイル、シーザー!」。
ジョージ・クルーニーとジョシュ・ブローリンが主演で、それどころかスカーレット・ヨハンソン、レイフ・ファインズ、ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマンド(どこに出ていたかわからないけれど)、ジョナ・ヒル、チャニング・テイタム、そしてナレーターがマイケル・ガンボンという豪華版。
おまけに監督がコーエン兄弟なのである。いったいどうして見逃していたんだ。
まあ確かにコーエン兄弟は当たりはずれの大きい監督だけれど、兄のジョエルの奥さんであるマクドーマンドが出ているときは(どこに出ていたかはさっぱりだけど)当たりが多いのにな。
で、「ヘイル、シーザー!」面白かったああ。
いわゆる、映画界内幕もの。映画会社のトラブルシューターであるエディ(ジョシュ・ブローリン)は朝から八面六臂の活躍。おかげでロッキード社から誘いを受けている。
でも観客は予想する。エディは転職しないだろうと。こんな小咄がある。劇場の緞帳を上げ下げする老人。わずかな収入に同情した劇場主が違う仕事をあっ旋すると
「おれをショービジネスから離そうというのか」
それだけ、魅力的で悪魔的な業界。
狂騒と混乱のハリウッド。ヘイル、シーザー(ベン・ハーがモデルらしい)の撮影中に誘拐された主演のベアード(ジョージ・クルーニー)は誘拐犯たちの共産思想にあっという間に感化される。で、エディによってあっという間に元に戻る(赤狩りの暗喩)。妊娠したディアナ(スカーレット・ヨハンソン)は……
ああ、やっぱりショービジネスは楽しそうだな。
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