事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

アベ政治PART2

2015-07-21 | 国際・政治

The Pointer Sisters: Fire - Live on Midnight Special 1979

PART1はこちら

百歩ゆずってこのたとえ話が有効だとしよう。ことここに至ってもまだ現内閣を支持している人は多いようなので、国際情勢の変化(というのはつまり中国の台頭という意味だろう)にしたがって日本の自衛隊のあり方も変化して当然だ、あるいは、単に中国や北朝鮮が怖いからとする人々にとって、この法制は福音に聞こえるのかもしれない。

でも、だったらどうして憲法を改正して、あるいは改正する提案をしてことを運ばないのだ。

それができないのは、いまの日本人にそれを諮っても実現しないとふんでいるから。しかも拙速にやらないと(支持率が高いうちにやらないと)この中途半端な法案すら危ないと知っているからでしょう?

安倍晋三という人は、実はこれしかやりたくないのが見え見え。アベノミクス?あの野放図な財政出動が政策などであるはずがないし、本音では経済などより極右的性向をむき出しにして改憲に走りたかったのだろう。でも(官房長官にでもいさめられたか)最初は安全運転に終始した。

しかしもう止まらない。

思えばやり方が姑息だった。正々堂々と自説を主張するならともかく

「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」

という憲法99条を蹴飛ばし、

「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。」

という96条のハードルを1/2に下げようとした。それが失敗すると……以下次号

本日の一曲はスプリングスティーンつながりでポインター・シスターズ「ファイア」。ここまで来るとスプリングスティーンのソングライティングがいかにポップだったのかがわかりますよね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アベ政治PART1

2015-07-20 | 国際・政治

Blinded by the Light ~ Manfred Mann's Earth Band with lyrics

なんか、ほんとに嫌な感じがする。国会で行われていることを冷笑で受け止めていられる段階を過ぎたというか。例の、安全保障関係法案とやらで。

まず、わたしの正直なところを言っておきます。この法案(複数=10存在する)って、なんだかよくわからない。あなた理解できますか?外務省の懇切丁寧な(つもりなのだろう)解説でも

「いわゆる安全確保業務」

「いわゆる駆け付け警護」

など、微妙な問題をはらむ肝心なところが何とでも読めるようになっている。

いまの首相はたいそう親切な人だから、ちゃんとネット上で解説してくれている。

アベくんには友人の「スガさん」「アソウさん」がいる。スガさん宅に強盗が入ったと仮定し

「『アベさん、家に来て一緒に戦って』と言われても、私(アベくん)は家まで行って助けることができない」

「『アベは生意気だから今度殴る』と言う不良が来て、いきなり前を歩くアソウさんに殴りかかった。私もアソウさんを守る。これは今度の法制でできる」

……本当にこうやって解説したとか。うーん、これでもよくわからないな。アベくんは日本なのは確実。確かに近ごろ生意気だし。ではスガさんは誰なんだ。アソウさんは誰?で、不良として想定されているのはどこの国家なのだろう。

いや、ある程度はわたしだって理解できる。不良として仮定されているのは中国、あるいは北朝鮮なんでしょう?特に中国の不作法が目に余るから今回の法案が必要なんだというのだけははっきりしているのだから、そう印象づけたいんだよね?

でもこのたとえ話において、アメリカは誰なんだ。スガくん?だとしたらアベくんはスガくんの家に行って戦うことになる。それはおよそ現実的な話ではない。

やはりこのたとえ話は一見してわかりやすそうだけれども、出来は悪い。以下次号

本日の一曲は、マンフレッド・マンズ・アース・バンドの「光に目もくらみ」。ブルース・スプリングスティーンの曲であることを微塵も感じさせないプログレ色。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

極私的朝ドラ史PART5

2015-07-19 | テレビ番組

PART4はこちら

山形県民の期待を一身に集めた「いちばん星」の主演女優、高瀬春奈が体調を崩して降板してしまい、五大路子に交代。やはり朝ドラで主演をはるのは大変なのだ。

高瀬はちょいと邪悪な感じがあって好きだったのに、五大さんはいかにも善人なのでちょっと残念でした。佐藤千夜子は複雑な人物のようだったのでよけいに。

まあ、五大さんは大和田伸也夫人としてよき主婦なのがうなずけます。今はドラマの舞台だった天童の薬局のCMで、山形県民はご尊顔を拝することができます。

高瀬春奈の方は、その後も沢田研二版「魔界転生」で細川ガラシャ役が決定していたのにそれも病気で降板。おいしいところを佳那晃子に取られてしまいました。ついてない人だなあ。

もっとも、それから何かをふっきったかのように「卍」で樋口可南子とレズシーン、「お葬式」では山崎努と後背位青姦をリアルに演じてくれて、それはそれでうれしかったですけどね(なんかこのシリーズ、女優のヌードばかり追いかけているような気がする)。

第20作品目の「風見鶏」(77年後期 主演新井春美)は神戸のパン屋さんのお話。なんにも記憶に残っておりません。

その次の「おていちゃん」(78年前期)は、沢村貞子の一代記。最高視聴率50%。主演の友里千賀子は、見るからに誰からも愛される福々しいルックス。お茶の間に受け入れやすかったろうし、人気も確かにあったが、どうだろう沢村貞子の若き頃というキャスティングは。

おまけに彼女はNHK受けしたものだから、大河ドラマで静御前の役までやっている。うーん。

にしてもこの企画自体はいいよね。沢村貞子は気合いの入った人生を送ってきた人だし、エッセイもすばらしかった。あの、伝法な語り口だけでも粋を感じさせる。いつか再評価の波がやってくるぞきっと。

つづく「わたしは海」(78年後期)は広島のお話。さっぱりおぼえてません。主演の相原夕子は、のちに財テク指南が本業になったのでびっくり。

さていよいよ「マー姉ちゃん」(79年前期)登場。このドラマには語りたいことがいっぱいある。以下次号

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」 Avengers: Age of Ultron (2015 ディズニー)

2015-07-18 | 洋画

さあ今年もやってまいりましたマーベル漫画まつり。あの、全世界で大ヒットしたのに日本ではいまひとつの興行成績(それでも、すごいんだけど)だった第一作に比べ、第二作は、肝心の北米の興行成績が予想を下回った(それでも、すごいんだけど)。

「アベンジャーズお願いしまっす!」

「3D吹替版ですね。メガネお持ちですか」

「はい!」

決めてたんじゃん。

アイアンマン」「マイティ・ソー」「ハルク」「キャプテン・アメリカ」という、なんというか人間だかなんだかわかんない連中+どう考えてもアベンジャーズの弱点である普通の人間ホークアイ&ブラック・ウィドウ。

もちろん映画としては普通の人間の方でドラマを構築しております。ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソンは遠慮なしにエロく撮られてます!)とハルクの恋愛については、この異様な設定のドラマでなければ許されないセリフまで出て来ます。いいのかなぁ。

「バードマン」を見たあとなので、ロバート・ダウニー・Jr.の減らず口には苦笑できるし、ジェレミー・レナーに「ブロードウェイが待ってるってよ」と声をかけたくなる。

何より、「ウィンター・ソルジャー」にまいってしまっていたので、キャプテン・アメリカが融通のきかないあたり味わい深い。そうだよな、恋人を待たせちゃいけない……って確かにあんたほど待たせた人はいないわけだけど。

ごひいきアーロン・テイラー=ジョンソンが「GODZILLA」につづいて大活躍。ちゃんと稼いで年上の奥さんに貢献してる。そして吹替版では理解不能なキャスティングとしてポール・ベタニーまで登場。

ストーリーは二の次。例によってアイアンマンがロクでもないことを思いついての右往左往。最後の展開はラピュタですか!てな突っこみもやめときましょう。画面がドル紙幣でできているような豪華さにクラクラ。面白いですこれ、くやしいけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明細書を見ろ!2015年7月号 12年後。

2015-07-16 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2015年6月期末勤勉手当号はこちら

昨年の5月号で「6年後」と題して学区改編室がまとめた酒田市の中学校別生徒数の推計をお送りしました。そのときは平成27年度から平成32年度まででしたが、今回はさらにその先をお送りします。

※いくらなんでも例によってまずいような気がするので割愛
 
……いかがお考えでしょう。まあ、これはあくまで推計だし、年度末には否応なしに人数が増減するので、参考程度にしておくのが正しい態度なのかもしれません。生徒数が減少するとはいえ、どの学校もある程度の規模はキープできているし。

しかし小学校は違います。たとえば市内の某地区(おまんじゅうのおいしいところね)では、この数字をもとに「仮校舎」「新築」など生臭いことばが飛び交っているので無視もできないのです。

それに、もうひとつ忘れてはいけないことがあります。田川地区で壮絶に学校統合が進行するらしいこと。

・三瀬小、小堅小、由良小が統合して豊浦小へ(今年度)

・大網小があさひ小と統合予定(28年度)

・五十川小、山戸小、福栄小、温海小があつみ小として統合(28年度)

・羽黒四小、羽黒三小が統合し、広瀬小に(28年度)

・加茂小、大山小が29年度に統合

……と、この三年でこれだけの動きが。これらは、たとえば学校事務職員のような少数職種には露骨に影響するので戦々恐々。

ちなみに、本校の事務職員は、これまで勤務してきた7校のうち、5校がなくなっているという縁起でもない男として有名です。

本日の一冊は山崎ナオコーラ「指先からソーダ」(河出文庫)朝日新聞の連載をまとめたエッセイ集。信用できる書き手はここにいる。

2015年8月号「業務用口座」につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これでいいのか山形県PART19 最終回

2015-07-14 | まち歩き

PART18 酒田VS鶴岡 おばちゃん篇はこちら

さて、庄内地方はもちろん酒田と鶴岡だけで成り立っているわけではない。真ん中に庄内町と三川町があり、北に遊佐町がある。平成十六年ごろに、それぞれ市町村合併でもめた経緯がある。

おおざっぱな印象はこんな感じ。

・旧立川町の財政は厳しかったので、旧余目町の方は合併して庄内町になるについては逡巡があった。

・三川町が鶴岡との合併から離脱したのは、三川中学校の校舎改築の優先順位を鶴岡が上げてくれなかったから。

・遊佐町と酒田の破談は、水道管の負担問題がこじれたから。

……ということにはなっているけれども、それぞれの首長の思惑と、それぞれの職員、そして住民の感情が入り組んでいて何が何だか。

つまりは、同じ庄内でもこれだけもめたのだ。分断、と称するけれども、それはやはり普遍の性向なのではないだろうか。

しかし地元との差をあげつらって自分を守ろうとするのは都会でも田舎でも実はそう変わらない。

洗練された都会人は内心では田舎者を嫌っているし(洗練されていない都会人は露骨に態度で示す)、京都人などは最初から他の地方を本気で相手にはしていない。

つまり“分断”と騒がれるだけ山形県人は無邪気なのだろうし、娯楽の選択肢が少ないものだから地域性に拘泥する割合が大きいのかもしれないと思っています。わたしのことです。

さあ来年は山形県で全事研の全国大会が開催されるし、クミアイの東北ブロック研も山形だ。他県からたくさんの人たちがやってくると、山形県人は思い切り結束します。日ごろ仲が悪いくせにね(笑)

みなさんぜひ山形にやってきて、そのあたりの微妙なニュアンスを感じとっていただければ……そんなことのために来る人はいないでしょうが。

【これでいいのか山形県 おしまい】

本日の一冊は、ああ本当にこの人と同郷でうれしい藤沢周平の「周平独言」。肝心の、彼がなぜ小説を書き続けたのかはぼかしてある。地元紙に掲載された稿も多いので、おなじみの名前が突然出て来てびっくり。そうか小松先生と同級生だったんだねぇ……

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

極私的朝ドラ史PART3

2015-07-13 | テレビ番組

PART2はこちら

さあ70年代のはじめ、世間が政治の季節だったときにNHKは女性路線で朝ドラをふたたび国民的大人気ドラマにすることに成功した。

第一弾が「繭子ひとり」(71年。原作三浦哲郎、主演山口果林)。自身も恩師である安部公房と二十年以上の不倫関係にあったことをカミングアウトした山口が、不倫の果てに失踪した母親について思い悩むお話。

オンエア当時は、その母親を誰が演じるかで大騒ぎ。草笛光子と発表されたときは「おお」とビッグニュースに。でも「光子の窓」も見たことがなかった小学生にとっては「誰ですかその人?」って感じでした。

つづく「藍より青く」(72年。主演真木洋子)は山田太一脚本。これまた大ヒット。前作が北の青森だったので今度の舞台は熊本。ちなみに、朝ドラで舞台になったことのない都道府県はひとつもありません。大河ドラマと並んで、受信料ゲットのためのキラーコンテンツとなっている。

で、このドラマでわたしおぼえているのは、おそらく朝ドラ初のベッドシーン。新婚初夜という設定だったと思うんだけど、発情しはじめていたわたしはドキドキ。まわりも妙にドギマギ。真木洋子(ひろこ)は、その後も盛大に脱いでくれたりして好きな女優だったのに、白血病で早逝してしまいました。

次の「北の家族」(73年。主演高橋洋子。脚本の楠田芳子は木下恵介の妹さんです)はホームドラマに回帰したが、それも無理はないと思う。

この時期、民放では「ありがとう」(TBS)が50%超の驚異的な視聴率をたたき出していたのだ。受信料を朝ドラでねじふせて取る立場のNHKとしては、ドラマのTBS(そんなことを言われていた時期もありました)の後塵を拝するわけにはいかなかったろうし。

そして74年、あの「鳩子の海」がオンエアされる。主演は藤田美保子だけれど、少女時代の斎藤こず恵の方が誰にとっても印象深いはず。わたしは中学生になっていて、朝ドラとは関係のない人間になっていたけれど、

「ニッポンよぉニッポン、どどんがどん!」

という歌は何度も何度も耳にした。あの曲、書いたのはウルトラセブンなどでおなじみの冬木透。少女時代の鳩子と海辺を歩いていたのが夏八木勲。鳩子の夫になるのは現東映グループ会長の岡田裕介でした。以下次号

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

極私的朝ドラ史PART2

2015-07-12 | テレビ番組

PART1はこちら

いくらわたしが若くないと言っても、60年生まれで朝ドラ第一作「娘と私」(61年)は観てないです。テレビもきっとなかったはずだ。

最初に意識したのは4才のときの「うず潮」だろうか(主演林美智子)。嘘だろう?と思われるかもしれないけれど、近所のテレビでやっていたそのドラマが「うず潮」で、そのうちの電話がハンドル式だったことまで覚えています。ええそうですとも昭和な男です。

わたしの世代にとって圧倒的だったのはやはり「おはなはん」(66年)。樫山文枝主演のこのドラマはとにかく大人気。一家中が食い入るように見てました。

顔が四角い樫山がブレイクした以上に、「太閤記」で織田信長を演じた、やはり顔が四角い高橋幸治の人気がすごかった。

にしても、あのドラマってどんなストーリーだったんだろう。樫山文枝が木の枝にのぼって未来の夫(高橋)を見物するシーンだけは覚えているんだけれど。え、おはなはんは最初、森光子がやる予定だったの?これ以上彼女に当たり役があってどうすんですか。

つづく「旅路」(67年。主演日色ともゑ、脚本平岩弓枝)、「あしたこそ」(68年。主演藤田弓子、脚本橋田壽賀子、原作なんと森村桂の「天国にいちばん近い島」)あたりで朝ドラが国民的な存在になったようだ。視聴率常時40%以上、最高視聴率50%越えがこのころは当然だったのである。

それにしても、原田知世で思い出される森村の原作を、あの橋田壽賀子がドラマ化していたとは。



つづく「信子とおばあちゃん」(69年。大谷直子、北林谷栄……だと思ってたらおばあちゃん役は「山椒大夫」で壮絶に怖かった毛利菊枝さんでした)「虹」(70年。南田洋子、そして小柳ルミ子のデビュー作)がホームドラマ調で少し視聴率低下。

ご家庭の主婦はもっとヒロインに怒涛の苦難が襲わなければ満足しないとNHKは判断したらしく(当時のお偉いさんがそう発言したのを覚えている。わたしはホームドラマの方が好きだったのでちょっとがっかり。っていうか小学生の頃から新聞の芸能欄に耽溺していたのか)、次作からは装いを変える。

この路線変更は成功し、またしても朝ドラ黄金時代が始まるのだ。以下次号

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

極私的朝ドラ史PART1

2015-07-11 | テレビ番組

「連続テレビ小説読本」(洋泉社)は、朝の連続テレビ小説が近ごろ(放送時刻変更と軌を一にして)絶好調なので、それをあてこんだ安易な企画本かと思ったら、資料充実、出演者や脚本家へのインタビューもするどく、気鋭のライターの原稿も興味深い。とてもお得な本でした。図書館で借りたんだけど。

連続テレビ小説が、実はラジオの「連続ラジオ小説」から派生したものだって知ってました?だから基本的にナレーションが多用され、画面を見ていなくてもストーリーを把握できるようになっている。炊事洗濯などで忙しい専業主婦をメインターゲットにしているので、これは必然ともいえる。

もっとも、実はわたしは朝ドラのいい視聴者ではない。ゴールデンのドラマをワンクール見るのも苦痛な男なのに、毎日15分、半年間も見続ける?無理無理。絶対無理。

それでも、よほど気に入らない朝ドラでもないかぎり、父親は必ず朝ドラにチャンネルを合わせているので(というかこのオヤジはNHKしか観ない)、オンエアの時間帯にうちにいれば(つまりは土曜日か祝日)必ず食卓でいっしょに観てはいます。しかも朝1回、昼の再放送1回。

様子がわからないので、となりに座る妻に

「で、今度の朝ドラは面白いの?」

と小声で訊くと、五分五分でほめたりけなしたりって感じ。現在の朝ドラは、東京と大阪(JOBK……ジャパン・オーサカ・バンバ・カドッコの略だと芸人たちは笑っています)が交互に制作しているが、彼女は大阪作品への評価が厳しい傾向にある。もっとも、「ちりとてちん」でその評価は思い切りくつがえったのだけれど。

そんなわたしが多少なりとも熱心に見続けたのはもちろん「あまちゃん」だが(近ごろの能年玲奈へのバッシングはどうしたことだろう)、他にも朝ドラの思い出はてんこ盛りにある。以下は極私的朝ドラ史。

PART2につづく

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

育休退園その3

2015-07-10 | ニュース

Everything But The Girl - Time After Time

その2はこちら

所沢の藤本市長が有名になったのは、育休退園問題よりも前に、学校のエアコンの話があったじゃないですか。

自衛隊基地があるために、市内の多くの学校が二重サッシになっている。そのため、防衛省の補助金でエアコンを設置する流れになっていたが、2011年に市長となった藤本氏は

「私たちはこれまで快適さ、便利さを追求してきましたが、そこに大震災が起こりました。原発は止めた方がいいと思いますし、それなら、東京でどんどん電気を使っていることを見直さなければいけません。また、地球温暖化に配慮して、二酸化炭素をなるべく出さない努力も必要でしょう。生活スタイルを変える時期に来ており、いろんな人からも情報を集めて、エアコン設置を止めた方がいいと考えました」

……すばらしい発言、のように感じる。彼はこうも言う。

「騒音はしょっちゅうではない」

あ、そうなんですか。しかもエアコンへの予算を彼は

「教育は人だ」

として小学校の相談員や中学校の支援員などに予算を付けることにしたという。まっとうな意見、にやはり聞こえる。

待てよ、こういう正論のつるべ打ちでまわりを疲弊させる職業の人たちをわたしはよく知っているぞ。そうです。この藤本市長は教員出身なんだよね(笑)この人が校長だったら、子どもがいるうちは職員室のエアコンも使わせないに決まってる。

彼の頭のなかでは、自分が誰よりも教育のオーソリティであり、現場を知っているという自負が渦巻いているのだと思う。子どものためになることは、生半可な政治家や行政マンよりも知悉していると。

しかし実は所沢における入間基地の離発着の騒音は70デシベルを超える轟音で、中学生は(なにしろ埼玉は暑い)汗だくで授業を受けているのが現状。住民投票まで持ち込まれたのも無理はない。

退園問題にしても、子どもは母親といるべきだという彼の信念は、現在の親にとっては単に迷惑な話にすぎないのが、この人にはわからないのか。

いや逆に、財政問題を教条的に考えこみ、視野狭く突っ走っているだけなのかもしれない。

エアコン騒ぎにしても、退園問題にしても、施策を文字どおり市民に“施してやっている”という上から目線なのがなによりもたまらないのだ。

本日の一曲は、名曲「タイム・アフター・タイム」のEverything But The Girlのバージョン。もちろんシンディ・ローパーやフーターズのバージョンもすばらしいけれども、わたしはアルバム「アコースティック」所収のこの版がいちばん好き。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする