7月の上映会は特別企画。午後6時の回に講演会を行います。タイトルは「酒田遊所の光芒」。光丘文庫古典籍調査員の田村真一さんをお迎えして、地元酒田における遊所の盛衰を語っていただきます。
ご存じのように港町として栄えたここ酒田。金が集まり、人が集まればそこには遊所が必然のように興る。悪所であり、同時に芸能の華が開いた酒田の遊所とはどんなものだったのか。
全国遊所番付の前頭二、三枚目に位置付けられた妓楼街。そのなかでも、明治27年の酒田地震で壊滅した今町にスポットを当てます。入場は無料です。ご自由にご来場ください。
また、上映会はいつもどおり入場料1000円(会員)で。会員以外の方は1200円となっています。7月の上映作品はクラシックを。
「羅生門」は、芥川龍之介の短篇「藪の中」「羅生門」をアレンジした黒澤明の代表作品。敗戦で気落ちしていた日本人を、この作品のヴェネチア映画祭金獅子賞受賞がどれだけ勇気づけたか。平安時代に起こる強姦と殺人。しかし登場人物たちの語る『真相』はすべて違っている……出演は三船敏郎、京マチ子、森雅之。黒澤の演出と宮川一夫の撮影が彼らを光り輝かせています。
「ライムライト」は、赤狩りのためにチャップリンがアメリカで撮った最後の作品となりました。失意の若きバレリーナを、落ちぶれた道化師が励ます言葉は、同時に観客をも励ましてくれます。
「必要なのは、勇気と、想像力と、そして少しのお金。」
サイレント喜劇の王だったチャップリンは、語りたいことが山ほどあったのでしょう。初めてバスター・キートンと共演した作品でもあります。
7月11日(土)
大劇場 12:00 15:00 「羅生門」
小劇場 12:00 15:00 「ライムライト」
18:00 講演会「酒田遊所の光芒」