散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

ライムピール

2007年07月07日 20時15分24秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
地下鉄ですすきのに移動、バー「N」へ。こちらも私が最初の客になった模様。Nさん独占で色々話をする。

最初の一杯はフレッシュパイナップルを使い、アルゴンクイン。マンガ「レモンハート」で知ったカクテルなので、少々面映い。ベルモットとパイナップルで予想より軽やかな仕上がりである。

カウンターにある全日空の機内誌を読んでいて、ふと昔読んだオキ・シローの話を思い出してジャマイカマティーニを注文。Nさんに「ライムピールを浮かべると本で読んだんですが、ぜひそれで。普通にオリーブ入れられたりするんですよね」と言ってみると、力強く「ジャマイカマティーニはライムピールじゃなきゃダメですよね」とのお言葉。そして冒頭の写真が完成作。まだ客が他にいないので、撮影してみた。

ジャマイカマティーニはダークラムかと思っていたが、オキ・シロー作品ではホワイトラムなんだな。これにシェリーの風味、ライムピールと夏の味わいだ。

3杯目は大量入荷したというミントを使ったショートカクテルを作ってもらう。ブランデー+クレームドカシス+レモン+グレナディン+オレンジリキュールの濃・酸・甘にミントの香り。中々面白いカクテルだ。

最後にアラスカ。割りとグリーンアラスカの方が飲む機会が多いのだが、シャルトリューズジョーヌを使った普通のアラスカも悪くない。アルコール度数が低い分、味わいがしっかり感じられるな。

以上、飲みすぎで店をでる。いつしか座席も満席に近づいていた。散歩がてらすすきのから円山公園まで歩く。いい気分。

北24条

2007年07月07日 18時38分26秒 | 飲み歩き・その他札幌市内
私は札幌市の中心部、琴似以外では北24条に足を運ぶことが多い。学生時代には北20条、社会人になってからは北25条に住んでいたからである。その頃から通っている焼鳥屋さん「T3」に久しぶりに行ってみた。現在でも、とある会合は必ずこの店で行われるのだが、たまたま行けていないのだ。

開店1番目の客となり、まずビール。通しは豆腐サラダ。居酒屋の通しには納得いかないという人もこの世の中にはいるだろう。私も業務用の貧弱なものには納得が行きにくいのだが、この店はいつも違う一品が出てくるので嬉しい。



続いて鯵のたたきを取り、日本酒(大山)にチェンジ。マスターと野球・サッカー話をする。私も日本のサラリーマンなので、一応普通にスポーツ観戦の話はできるのだ。その後はダラダラと漫画を読む。昔と変わらずビッグコミック、モーニング、オリジナルの三誌が置いてあるのを順番に片付けた。

4コマでちょっと笑ったのが、登場人物が自分の若い頃の日記を久しぶりに読み「俺が若い頃、インターネットやブログがなくて良かった! だって絶対鼻持ちならない文章を全世界に公開してたよ!」と叫ぶ話。多分私もそうしていたと思うので、非常に共感できる。高校生の頃、ロック評論家になろうとしていたもんなあ、私。



そして、焼鳥6本セット。20年来食べつけているので、これが私のスタンダード味だ。今日もレバーが旨かった。もう一つ日本酒(酔心)を頼んで、鳥わさで締める。



鳥ササミをさっと湯通ししてわさび醤油で合えたものだ。18歳の時の私は、先輩の注文で初めてこれに出会ったとき、感動したものである。

マスターの孫(1歳になったばかり)の話も聞いて、まだ6時半。もう一軒行こう。

20070707ギャラリー巡り

2007年07月07日 16時23分07秒 | ART
本日は近美→平沢貞道人権記念館→コンチネンタル→北大総合博物館→北海道画廊→ユリイカ→ivory→さいとう→三越→時計台→STV北2条→たぴお→大同→富士フォトサロンの13箇所。

■近美「野田弘志展」。こういう画を何気なく見ることができるのはとても贅沢である。奥の方で何だか声がするなあと思っていたら、ご本人が自作解説をしていた。最後の部分だけ話を聞くことができた。一番最後に展示されている作品、ロシアのモデル、アナスタシアさんという人を描いたものらしい。ロシアでは就労ビザが出ないため、3ヶ月の観光ビザで2回来てもらっているが、画としてはまだ未完成とのこと。

野田氏曰く「モデルが綺麗で普通に書くと下手な美人画になってしまう。ギリシャ的な形の美を追求するのももちろんだが、”深さ”も同時に追求したい。この作品は既に売れているのだが、最後に”深さ”のために手を加えると『いらない』と言われるかもしれない」ということであった。

コレクション展も足早に回る(2回目)。



■平沢貞道人権記念館「絵探しの旅展」。平沢氏は画家として過小評価されているという話がある。その反面、私は悲劇の画家として過大評価されているのではないかとの疑問を持っている。それを確かめるには、本物を直接見るのが一番であろう。マンションの1室で行われていた展覧会であるが、図版複製が多かったかな。私が思った平沢作品への感想は、ここには書かない(←えっ!?)。

■コンチネンタルギャラリー「北翔大学美術サークル米-YONE- 夏休み直前追い込み美術展」。展覧会情報でいつもお世話になっているヤナイさんのブログを見て、行っておいて正解である。山谷美由紀の作品は顔がアニメ・実在の人物調なのが物足りないが、期待感を持たせる。古典的なテーマ(静物、ひまわり畑)を描く石井貴子、遠近法にそって機械的パターンを並べる大道雄也も面白かった。

一番気に入ったのは石川潤の「発ッ日」である。花火のような、紙細工のようなカラフルな色彩を真ん中に配し、周囲のモノトーンで引き締めている抽象作品。橋本真里栄の「合掌」もお地蔵さんの可愛い作品。若い熱気が感じられ、珍しくもアンケート用紙に熱い感想を書いておいた。

■北大総合博物館「ファーブルにまなぶ」。子供の頃はよく虫取りをしたものであるが、今の私は虫恐怖症だ。ちなみにファーブルは生国フランスでは知識人に知られている程度で一般的な知名度はとても低いらしい。





こんな蛾(写真で見るより大きいのだ)が顔にくっついたら、「さあ、仮面舞踏会の始まりよ!」とボケる暇もなく気絶してしまうだろう。日本の昆虫食としていなご(食べた。旨い)・蜂の子(食べた)・ざざむし・繭子・蚕の蛹の瓶詰めが置いてあった。この辺なら何とかなるのだが、海外で食べるタガメとかは勘弁してほしい。

■北海道画廊。一原有徳の版画は良いなあ。砂澤ビッキの木彫りの蝶もなかなか。

■ユリイカ「インド細密画」。インド古典楽器を描いた作品は楽器の模様も細かく素晴らしい。また象牙に描くと一段と色気が増すような気がする(象牙を使うことの良し悪しは置いておいて)。

■さいとう「陶・鈴木健司 花・黒沼美春」「夏の女性展」。鈴木健司氏だろうか、会場にいた男性に、現在窯をかまえる大分の写真ハガキを頂いた。「夏の女性展」もいくつか面白い小品あり。

■三越「千住博版画展」。版画ではない自筆の作品は大体1200万円か。ふーん。

【三越の屋上に上がってみた。寂しい】


■時計台「香西富士夫個展」。少し作風が変わったような感じ。作者が友人と話をしているのを立ち聞き。「目ばかりギョロギョロするのを押さえるために、絵の具を散らしてみた。それから手の動きも重視してみたが、写楽っぽいかな。タイトルは色々想像してもらえるようだが、単に記号だね。まあ『あ・ん(案、餡)』『い・ん(印)』…とやっていくと全部日本語になるなあと思ったり」

■STV北2条ビル「鴻上宏子彫刻展」。何ともまたビルのエントランスが異世界にチェンジ。通り過ぎる人が「ゲッ」と言っていたのが印象的。

■大同「北海道版画協会展」。石川亨信「26-39」。ギャラリー巡りを始めたころに彼の作品をみて「抽象版画って分からん」と思ったものであるが、今見ると良いなあ。木曽淑子「標本5」9つの石にも木材にも見える物体を配置。水野恵子「水界Ⅰ」水のゆらぎが表現され、世界観がある。宮井保郎「ABYSS-13」こちらも水世界ものだな。

雑多な感想であるが、以上。なお、作者談の部分は聞き違いがあったら申し訳ない。

中華と寿司

2007年07月07日 12時30分22秒 | 食べ歩き


近美を出て、昼食の時間。以前から気になっていた店「Y」へ初めて行ってみる。この店は中華料理と寿司の両方を出すところで、グルメ本などでも全く見かけたことがないが、夜の料理は相当贅沢らしい。まずは昼飯を食べてみることにしよう。

店内に入ると、近所のサラリーマンらしき人たち(土曜休みでないひとも沢山いるのだな)が大勢いる、気さくな雰囲気。メニューを見ると基本は中華料理だが、寿司も確かにある。

迷った末に、ラーメン三味の中で一番上に書いてある塩ラーメンを注文。本場中国料理店の麺類も良いが、日本的中華料理店のラーメンは侮れないものがある。すばやく出てきた塩ラーメンを早速食べる。



麺がちょっと柔らかいが、優しい味のスープで具も豊富。こういう普通のラーメンが良いと思うのだ。周囲で食べられていたバラ丼、チャーメンも美味しそうだった。夜も来てみたいが、昼もまた来よう。