散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

暖かい東京(14)

2015年11月07日 21時27分28秒 | 飲み歩き・東京
さて、蒲田の夜も最後だ。最後にはバー、そして失敗して心残りがあってはならない。ということで、再度、JR蒲田駅の西側まで歩いて、初日に来た「CT」へ。時間がまだ早いせいか、先客無し。おととい来た時とは違う、女性バーテンダーが迎えてくれた。

1杯目は「スコッチのハイボールで」と様子を見て、タリスカーのハイボールを頂く。2杯目は前回来た時に飲もうと思っていた、アクアビットベースのシルバーブリット。まあ、これで少し面倒くさい客だということが分かっていただけただろう。

3杯目は苦いリキュールを探してもらいつつ、相談。なかなか珍しいガンメルダンスクがあったので、それで何かとお願いすると、ガンメルダンスクのモスコミュールスタイルというのがやってきた。

 

おお、これは苦い中にも爽やかな味。なかなかいい味だ。かなり酔っぱらってきて、もう一丁ということで、ジン+チナール+ベルモットロッソのカクテルを作ってもらう。



これもしっかり苦い、私好みの味だった。これ以上飲むと危ないので、ホテルに戻る。なお、本日のバーテンダー氏は近いうちに職場を変わるそうである(自分用メモ)。

ホテルに帰る途中、コンビニに立ち寄り、アイス購入。

 

多分、早く寝たと思う。

暖かい東京(13)

2015年11月07日 18時28分46秒 | 飲み歩き・東京
さて、つぎはホテル方面(京急蒲田方面)に少々戻り、こちらも気になっていた居酒屋「SG」へ。1階は立ち飲み、2階は椅子があるらしいのだが、軽めに1階へ行こう。

飲み物は酎ハイを頼み、メニューから目に付いた、さわらあぶりを注文。料理は2階でやっているようだ。





なるほど、炙りと言ってもほんの少し皮を炙ってあるだけで、ほぼ刺身と言ってもいい状態である。食べてみると、白身と青魚の中間のようなさわらは、なかなかいい感じである。

カウンターには数名の客がいるが、私の向かいは私と同様、わざわざこの店に来た1人客であるようだ。それ以外の3人は会話からしていわゆる常連の模様。それにしてもその中の1人がエンドレスで喋っていて、さすがにいかがなものかという気になる。そのオッサン(お爺さん?)が出て行った後に、残された常連が「○○さんいなくなると、とたんに静かになるな」というくらいだからなあ。本当に、常連はもう少し店の雰囲気に気を配るべきだよなと思ったりして。

飲み物をジャワ割(焼酎をジャワティーで割ったもの。私はジャワティー好きなので、これは旨い)に切り替えて、穴子白焼を追加する。少々時間がかかったが、登場した白焼はこんな感じだ。



かなり身は厚く、ほどよい塩気。ちょっとだけ醤油をつけても旨かった。これ以上食べるのは無理なので、この辺で。


暖かい東京(12)

2015年11月07日 17時13分09秒 | 飲み歩き・東京
渋谷から品川、そして蒲田に移動。今回の旅は神田に行ったのを除いては、徹底した蒲田攻めだ。大衆居酒屋としては申し分のない「T」を再訪。



ちょうどピーク時間だったらしく、1階は満席。2階に上がると、かろうじてカウンターに2席空きがある。その中でもカウンター左端の1席に座り、酎ハイとサービスを注文。



前回(2日前)来た時に、メニューに「サービス(200円)」とあって、一体何なのか気になっていたのだが、入店するときに入口にその内容が貼ってあるのに気がついた。前回は何かの刺身が出ていたようだが、今回は生海苔酢なのである。葱のかかった生海苔酢をちびちび食べ、注文のタイミングをうかがう。

私の前に2階から1階に料理の注文を通す伝声管(と言っても、注文のメモにクリップをつけて落としていた)があるので、定期的におばちゃん達は私の前に来る。そのすきを狙って、青柳刺しを注文。



しまった。写真を取る前に半分くらい青柳を食べてしまったよ。実はこの時、青柳が2個下から上がって来て、おばちゃんに「あんた、2回注文したんじゃないの」疑惑をかけられたのであった。しかし、その前のヒレカツか何かも2個上がってきたのだから、パニクっているのはおばちゃん、もしくは1階の料理人なのである。

ま、気を取り直し、前回とても気になっていたメニュー、ナポリタンとオムライスの2品からオムライスを注文。



オムライスはありがたいことに、飲み屋仕様。380円で少々量が少なめなのである。見るからに古典的な(玉子しっかり、中はケチャップライス、上にケチャップ大量)オムライスをお代わりした酎ハイのつまみ兼夕食にするのであった。

他にもまだまだ気になるメニューのある「T」であった。店を出るときに入口を振り返ると、サービスは刺身に切り替わっていた。

暖かい東京(11)

2015年11月07日 15時52分20秒 | ART
乃木坂から渋谷に移動。前回来た時と同様、なぜか道に迷いながら(何度も行ったことがあるのに)、Bunkamuraザ・ミュージアムの「風景画の誕生」へ。ウィーン美術史美術館所蔵品ということで、なかなかの作品があった。

南ネーデルラントの画家「東方三博士の礼拝」:まずは1520年頃の意外と賑やかな作品から。黒人の召使が描かれているのが興味深い。
ホーホストラーテンの画家「聖母子と聖カタリナと聖バルバラ」:かなりの細密画。いいね。
アドリアーン・イーゼンブラント「エジプトへの逃避途上の休息」:建物が端正でいい。

ヤン・ブリューゲル(子)「エジプトへの逃避途上の休息」:こちらは光と影、という感じ。
ヨアヒム・パティニール「聖カタリナ車輪の奇跡」:拷問用の車輪が破壊されるという奇跡は隅に置いておいて、船や建物、海や岩がパノラマ的に描かれている。
ヤン・ブリューゲル(父)「キリストの誘惑が描かれた山岳風景」:思わず木々に見とれる。

イル・ガロファロ「ノリ・メ・タンゲレ(我に触れるな)」:キリストとマグダラのマリアなのだが、お宮と寛一的な人間味にあふれている。
ヒエロニムス・ボスの模倣者「楽園図」:ボスではないが、ボス風の作品。いわゆる奇想画が嬉しい。
レアンドロ・バッサーノ「1月」:農村の12カ月を描いた「月暦画」と言われるもの。かなりの大作である。作品の中央には黄道12宮の星座が描かれているのだが、「2月」ではポンと2匹の魚が置いてあり、違和感があることおびただしい。「6月」の蟹座はザリガニのような形で、日本とはイメージが違う。

ルーラント・サーフェリー「果物売りのいる山岳風景」:この植物フェチっぷりは凄い。
ルーサント・サーフェリー「木こりのいる山岳風景」:中国の水墨画に通じる所もあり、イエスの「リレイヤー」ジャケットに通じる所もあり。
カナレット「ヴェネツィアのスキアヴォーニ河岸」:この写実感、細やかさ。建物の直線と船の曲線の対比が鮮やか。

ヨーロッパにもちゃんと四季があるんだという「月暦画」など、新たな発見のある展覧会だった。



次の2点は、ボスの作品に登場するキャラクターらしい。これも記念になった。

 

暖かい東京(10)

2015年11月07日 14時25分55秒 | ART
歩いて新国立美術館へ。正直なところ、行こうかどうしようか迷ったのだが、ま、「ニキ・ド・サンファル展」に行ってみるか。ということで入場。さほど混雑はしていなく、楽に見ることが出来た。

「無題(ジャクソン・ポロック風の抽象絵画)」:遠目に似てるなと思ったのだが、自分からポロック風って言ってるんだもの。
「長い射撃」:初期のライフル芸術作品。白い石膏ボードに絵具のチューブを貼り付け、ライフルで撃って偶然の色彩表現をするというもの。アートというか、ショウというか、少し痛々しい感じもする。
「大聖堂」:花、車、兵士、ガーゴイル等のオブジェを埋め込んだ、レリーフのような作品。これは面白い。

「ポジティヴ・ネガティヴ・ドラゴン」:ポジティヴな方は金地にカラフルな飛び出すドラゴン、ネガティブな方は銀地にグレーで窪んだドラゴン。
「モンスターのハート」:ここで作風は一変し、重苦しい雰囲気が漂う。何しろまだ封建的家族体制が色濃く漂っていた時代。女性としての生きづらさ、悩みがねじれた感じで噴出。見ているのが苦しい。
「リリ、あるいはトニー」:しかしやがて、友人が妊娠し出産するまでの姿を見て、何か吹っ切れたらしい。作品も爆発的に明るくなる。良かった!

「走る小さなナナ」:上半身は正面を向きつつ、横に走るナナ(欽ちゃん走り?)。
「ニキ美術館のための模型」:途中で「ニキとヨーコ-日本との出会い」とあったので、まさか「ヨーコ・オノ」と出会ってしまったのではと思ったら違った。日本の増田静江(発音しづらいので、通称ヨーコとした)がニキの作品に衝撃を受け、作品のコレクションを始め、やがて、お付き合いも始まったのだとか。美術館を那須に開いたのだが、この模型のようなド派手な美術館には、国立公園法のために出来なかったのだとか。
「絵手紙」:ニキとヨーコの間の絵手紙。ニキの飾り文字で「ドウモ有難ウ」と書いてあるのがいい。

「魂の自画像」:頭からヘビが飛び出し、動物や人が練り歩いている像。
「ギルガメシュ」:エジプトモチーフか?
「ガネーシャ」:インドに旅行した時にインスピレーションを得て作ったのだとか。割と節操がないというか、迷いがない。頭についているランプがバカっぽくて素敵。

「ブッダ」:まさにカラフル大仏。一つ目なので、ショッカーの首領を思わせるところもある。小さな石やタイルを張り付けた、デカイ中にも細やかな作品。そして、これが何と撮影可能なのである。



「スフィンクス(女帝)」:最後に彼女のタロットカードシリーズが登場。日本の十二神将を思わせる所もある楽しさ。また、「ジョジョの奇妙な冒険」ファンにはたまらないのでは。
「大きな蛇の樹」:ヘビの頭が12個。ミラー張りなので、ぜひ前衛的ディスコに置いて欲しい。
「「ニキ・ド・サンファルによるタロット・カードの彫刻」のためのドローイング」:このタロット・カードを作ってミュージアムショップで販売すればよいのに。

最後にイタリアにあるというニキの彫刻を立てた「タロット・ガーデン」の映像が流れていた。なぜか旅行ガイドには一切載っていないそうで、突然このガーデンに出会ったら、あまりの非現実感に頭がくらくらするだろう。

最後にもう一枚、撮影可能だった「翼を広げたフクロウの椅子」。記念撮影ができる展覧会は、かなり嬉しい。

 

これは見るべき展覧会であった。

 

暖かい東京(9)

2015年11月07日 12時06分23秒 | 食べ歩き
二日酔いにはカレーである。何とか朝食を食べた私であったが、どうにも胃が重い。胃が重い状態で腹が減ってきたので、今日はカレーにしよう。六本木には私のお気に入りのインドカレー店があるのだが、あそこは量が多すぎる。今日はあっさり「M」屋で良いんじゃなかろうか。

ということで食券機でオリジナルカレー(330円)を購入。



おお、味噌汁もついている。インド+日本合同の二日酔い対策昼食だ。食べてみると、このカレー、しっかりと辛い。辛いのが苦手な人は、もしかして相当苦しむのではなかろうか。



大分、具合が良くなった。

暖かい東京(8)

2015年11月07日 11時49分10秒 | ART
蒲田から浜松町、歩いて大門に行き六本木へ。本日の一発目はサントリー美術館「逆境の絵師 久隅守景展」からである。国宝マニアの私としてはとても残念なのだが、あの有名な「納涼図屏風」は展示終了なのであった。東博から来ているんだから、全期間出品してほしいよな。

「四季耕作図屏風」:紅葉と太陽の紅が少し入った作品。米作りの1年間を屏風にしたものだが、一体どういう層が見たのであろうか。そこそこの金持ちが「よく、やっとるわい」という感じで見たものか。
「鷹狩図屏風」:植物と動物が細やかに描かれている。鷹狩に興じる人の躍動感もあり、画の隅々まで命がふきこまれている。
「海棠に山鵲図」:どちらかというと地味な水墨画家というイメージなのだが、この作品は奇麗な花鳥画である。色彩センスもいい。

「鷺図」:白鷺がほぼ白抜きで描かれている。なかなかのテクニシャンだ。
「猿猴捉月図」:水面を覗き込む猿と、上に手を伸ばした猿でイメージを膨らませ、あえて月を描かない。
「六歌仙画貼」:ざくっと描いた作品が多いと思っていたら、これは意外なほど繊細な作品。何でも描ける人だ。

「許由巣父図屏風」:松の葉、人物の衣、岩に太い線。力の入った作品。
「霊照女図」:線がシャープでぼかしもいい。むやみに上手いね。

この他に彼の二人の子供の作品も展示されていた。

「納涼図屏風」に代表されるようにほのぼの・朴訥画家だと思っていたのだが、いやはやどうして驚くほどのテクニシャン。色彩のセンスも素晴らしいのであった。一見の価値ありである。ちなみに国宝出品が終わったせいかどうか分からないが、全く混雑していなかった。

 

この後、すぐ近くにあるフジフイルムスクエアで「ナショナルジオグラフィック 地球の真実」展を見る。「世界最大の結晶洞窟 メキシコ」は、想像もしたことのないような驚きの風景。これもみる価値があった。

暖かい東京(7)

2015年11月07日 09時37分33秒 | 食べ歩き
昨日は結構飲みすぎだった。本日は土曜日、目的は美術館とあって少々ゆっくり起きる。ホテルのロビーでサービスの新聞を受け取り、ホテルの建物の1階にある「Y」へ。東京では時々みかけるが、札幌にはないであろうチェーン食堂である。

通常の定食はなかなかいい値段がするねと思いつつ、当然ある朝食のセットから目玉焼き朝食というのを選択する。



目玉焼き朝食なのに、ソーセージがついているね。ご飯お代わり可能だし、これは十分な内容だ。軽めに2杯目のご飯には、目玉焼きを乗せる。黄身の周辺に切れ目を入れて、ここに醤油をかけよう。



普通の朝ご飯が嬉しい朝だった。



ホテルの部屋に戻り、美術館の開館時間に向けて少し休憩。曇りのため、感覚的にはちょうど良い気温の中を出発。