散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

春の東京(15)早めに帰ろう

2017年03月04日 21時03分47秒 | 飲み歩き・東京
新橋の2軒目はバー「LBA」へ。2回目の訪問である。



1杯目はジンソニックでスタート。



先客2名がアメリカ人で、店主があれやこれや会話するのに巻き込まれてしまい、東京から札幌まで列車で行った場合どうなるのか、説明させられる。どうやら彼らはニセコにスキーをしに行くらしいのだが、スキーもしないし、ニセコも詳しくない私はやや困惑状態であった。

2杯目はジンNo.3を使ったネバダ風のカクテル。あまりアルコールがきつくなく、爽やか。



3杯目はどっしりと、デュワース12+PUNT E MES+エルメスオレンジビターズのカクテル。エクスプレスカクテル(エスプレッソカクテル)という名前らしいが、確かに食後に締めで飲むのにはいい味わいだと思う。



段々疲れてきたため、もう1軒くらいと思っていたが、羽田空港に向かうことにする。幸い、今回は株主優待券を使用していたため、乗る飛行機を1時間前倒しにすることができた。

移動中に小腹がすくだろうと思い、空港で穴守おこわいなりを購入。飛行機の中で一瞬目覚めて、これを食べて再び寝る。

 

幸い、その後は予定通りに移動し、最近の出張のパターンより1時間早く家に帰ることができた。

春の東京(14)刺身で

2017年03月04日 16時55分58秒 | 飲み歩き・東京
空港へ移動することも考え、目黒から新橋に移動する。今日は安定の店、「KU」でいいかな。

かなり混雑するこの店だが、まだそれほどではなく、白ワインと刺身のぶつ切り盛りを注文。



刺身はタコ、サーモン、マグロ、赤貝、鯛、ブリ、玉子焼き、蒲鉾という品ぞろえ。またしても鯛を食べることになったが、これが一番美味かったように思う。皮のところを上手い事湯引きして、良い味わいが感じられた。

結構これで満足感が出てきたのだが、もう一品位ということで、はんぺんの黄金(ウニ)焼きというのを注文。



単純に焼いただけではなく、出汁をしみ込ませた後にウニソースをかけて炙ったものだろう。これには酒がいいということで、広島の宝剣をもらう。うむ、やはりウニには日本酒だ。

もう一品気になっていたよだれ鶏という料理があったのだが、隣の客に出ている量を見て断念。盛りが良すぎるのだ。これで勘定をしてもらうと、「サービスです」ということでスープが出てきた。



酒も冷えたものばかりだったので、これはいいかもしれない。


春の東京(13)七宝

2017年03月04日 15時38分06秒 | ART
■東京都庭園美術館「並河靖之 七宝」。今回はこの展覧会が一番見たかったのである。

並河靖之帰属「兎雉図花瓶(一対)」:きらきら光っているのは気泡なのかなあ。
並河靖之「雀茗荷野菊花瓶」:並河と言えば黒らしいが、時々あるウグイス色の釉薬もいい。
粂野締太郎「群蝶文蓋月小壺」:小さな数えきれない程の蝶が描かれているが(七宝で、たぶん千匹単位?)、羽根の上下で色を変えているという細かさなのだ。
林小伝治「百花文七宝大皿」:二階に上がると、直径80cmから1メーターはあろうかという驚きの大皿。

 

この展覧会では、ありがたいことに、単眼鏡の貸し出しをしている(要身分証明書)。展示物の細かい所は単眼鏡がないと見えないのだが、このおかげで大分助かった。また、自分で単眼鏡を買うべきか、双眼鏡を買うべきかの参考にもなった。



そして展覧会もすごかったのだが、美術館である「旧朝香宮邸」が驚きの建物なのである。レリーフ壁やラリックのライト、部屋ごとに異なるシャンデリアと天井の形。驚きである。書庫だった部屋もあるのだが、さすがの私の本も置ききれそうなくらいの広さであった。またそれにつながる書斎が、8角形の部屋に円形ドーム型天井で、昔の家というよりは宇宙船の館長室(相当大きい)のような、未来的デザインだった。



 

また、名前がついているだけあって、「庭園」もすごい。安田侃「風」、ザッキン「住まい」が置いてあった。

 

日本庭園もこんな感じ。



ちょっと面白かったのが、「並河衰弱」。並河靖之の七宝作品による、神経衰弱ゲームである。



この展覧会はお勧めなのだが、余りにも展示物が多く(下図を含めると140点)、建物も見どころ満載なので、集中力が続かなくなること間違いなしだ。正直なところ、途中からキツかった。今日3つ目の展覧会だったのも良くなかったかもしれない。

春の東京(12)高麗仏画

2017年03月04日 13時36分41秒 | ART
■根津美術館「高麗仏画」。見ているうちにじわじわ来るいい展覧会。日本と高麗の違いが少しわかったような気がする。

「阿弥陀如来像」:根津美術館のものだが、これはいい状態で残っている。如来のパンチパーマと目鼻が真中に集まった顔立ちが怖い。台座の飾りはちょっとだけアール。ヌーボーを感じさせる。重文。
「阿弥陀八大菩薩像」:全員でちょっと左側を向いているので、圧力が弱くゆるめの感じ。若冲が描いた仏画の肌色や子供っぽい顔にちょっと似ている。
「阿弥陀如来像」:高麗では仏は右から左に来迎するらしい。さっきのもそれで左を向いていたのだ(日本は左から右だな)。

「地蔵菩薩像」:日本の地蔵のイメージとは違い、半伽のポーズをとっている。大体、日本では民を救うために歩き出そうとしている地蔵が多いように思っていたのだが、すわっているんだね。重文。
「地蔵十王像」:地蔵菩薩が四天王、梵天、帝釈天、道明、無毒鬼王、十王を従えているという、珍しいもの。
「地蔵菩薩像」:頭に布製の帽子のようなものをかぶり、首飾りや法衣も華やかな感じ。こんなに地蔵のイメージが違うとは思わなかった。

「紺紙銀字妙法蓮華経」:お経の見返絵なのだが金の線がびっしりで、空白恐怖症ではないかとさえ思えてくる。
「水月観音像」:日本ではピンと来ない水月観音だが、驚くような存在感である。周囲の風景もたっぷりと描かれた大作。
「水月観音像」:光背が細長い涙滴形というのが珍しい。色もほのかに光るような緑で、素晴らしい。

「青磁陰刻蓮華唐草文浄瓶」:ガラス状の表面に文様が浮かんでいるかのように見えるいい作品。重文。

この他、2階の常設室では「更紗の魅力」という展示をやっていた。布製品にあまり興味のない私だが、茶道具と共箱とそれを包む更紗という構成だったので、思った以上に楽しめた。

 

春の東京(11)草間彌生

2017年03月04日 11時23分45秒 | ART
晴れではあるが、結構寒い蒲田駅からスタート。有楽町まで行ってから、六本木に向かう。いつもは浜松町(大門)で乗り換えていたのだが、この方が歩きが少なく、電車賃も安いらしい。



■国立新美術館「草間彌生 わが永遠の魂」。ド迫力! 一見の価値あり。ニキ・ド・サンファルと勝負できるのは、草間彌生だ。


→美術館の前から草間ワールドがスタート。


→驚くべきは、ちょっとした体育館くらいある第一室。連作「わが永遠の魂」132点! と立体の「真夜中に咲く花」「明日咲く花」が中央に展示されている。これには「おおっ」と声を上げざるを得ない。作品は所によっては3段がけで、この写真で見るよりはるかに圧力が強い。


→裏庭にはシンボリックなカボチャ。

「玉葱」:背景が黒と茶色のチェック模様であること以外は、割と普通の写実的な玉葱だ。
「残夢」:人間の腕のようなヒマワリの茎。大地の赤も印象的。
「Untitled(No.White A.Z.)」:細かい網目をひたすら描いた作品だが、人間からこれだけ息苦しいものがでてくるのか。

「Airmail Stickers」:「VIA AIR MAIL」というステッカーが所狭しと張り付けられたコラージュ作品。
「マカロニ・コート」:表面に様々な形のマカロニが張り付けられた、金色のコート。
「自己消滅」:自分の写真に水色のドットを打った作品。これも息が詰まるようだ。

「草間の自己消滅」:16mm映画作品。サイケデリックで、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド的な(他に表現が思いつかない)音楽が流れている。寝そべっている猫に葉っぱを置き、すごく嫌がられているのが可笑しい。
「死の海を行く」:銀色のボートに男性器を模したともいわれるモコモコした形をたくさんつけたもの。しかし銀色のせいか、ライティングがいいのか、非常にかっこよく見える。
「南瓜」:壁に貼られた、メタリック南瓜3連作。金色、銀色、瑠璃色が主である。

「水玉脅迫2017」:キメッキメのマネキンに赤い水玉がついている。君たち、自分が変だって気が付いている?
「生命の輝きに満ちて」:暗闇の中、様々な色彩のライトが点滅する、黙って美しいと言い切れる作品。すべてのライトが赤になる瞬間も素晴らしいし、一瞬の暗闇の後、すべてのライトが点灯する瞬間も素晴らしい。
「最後の晩餐」:食卓に例のモコモコがついている。しかもそれは「可愛い」としか言いようのない色と模様なのだ。

「天上よりの啓示」:黒い地の中に赤い線と黄色の点。オプアートに近いかもしれない。
「我ひとり逝く」:天井と床の鏡の間に、はしごをかけた作品。分かっていても床をのぞき込んだ時の景色には、思わず声を上げさせられる。
「よみがえる魂」:黒の極小から2cm程度までの点を、波打つように描いた気合の入った作品。

「黄樹リビングルーム2017」:展示室全体が黄色の中、壁・椅子・テーブルにコップや皿までもが黒地に黄色の点で装飾されている。スタイリッシュだが、ここにいると頭がおかしくなりそうだ。

展覧会の会場は10時のはずだったが、券の購入も入場も10時前に始まった。誰かが柔軟に取り計らったらしい。もっとも、開場前は2~300人程度の行列だったように思えるが、私が出た時には行列は無しであった。

比較的見やすい展示会場で、大きな作品も多いため、あまりストレスは感じなかった。なお、かなり広大な第一室は写真撮影が可能なのだが、一般的なカメラは使用不可で、携帯電話・スマホによる撮影のみOKとのこと。いったい理由は何だろうか…。カメラはシャッター音が消せるから、それがかえってよくないということなのだろうか(スマホもシャッター音を消すアプリがあると思うが)。それとも、あまり本格的なカメラ機材を持ち込まれるのを予防するためだろうか。

 

乃木坂から表参道に移動。

ここで腹が減ってきたのだが、表参道ではいつも食事に困る。何しろ私が入るような店が全くないのだ。普通の食堂・レストラン・喫茶店でいいのだが…。15分くらい迷走した結果、結局3回目の訪問となるコンビニでおにぎりを1個買い、それで終了。まあ、少し腹を空かせて夜に備えるか。

春の東京(10)変化

2017年03月04日 09時15分10秒 | 食べ歩き
ホテルの朝食だが、決して悪いわけではないが2日間で飽きた。もともとパンはほとんど食べないのだ。ということで、ホテルから十数秒のところにある「Y」へ行ってみる。

いろいろ迷った結果、豆腐ぶっかけ飯に牛小鉢を加えたセットを注文する。



さて、豆腐ぶっかけ飯とは何ぞや。ご飯に豆腐、揚げ玉、葱を載せて、味もついているようだ(今、調べると鯛出汁がかかっているそうだ)。しかし、汁気はそんなにないため、揚げ玉がそのまま口に入り、食感がもう一つだ。

牛小鉢の肉でご飯を食べた後、汁を少しかけてみた。鯛出汁も台無しというかんじだが、汁気が揚げ玉にしみ込んだ方が良い感じがする。



ホテルに戻り、美術館の空き時間まで休憩する。