魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

クロソイ

2023年01月27日 19時23分19秒 | 魚紹介

スズキ目・メバル科のクロソイといえば、このぶろぐでも10年くらい前に取り上げてきた。ただしその時はたしか「クロソイを購入した」というところまでしか取り上げてこなかったと思う。ということで今回はあらためてクロソイのご紹介。

クロソイは北海道や東北地方で多く漁獲される魚である。全長40cmを超え、同じソイ類としてはタヌキメバルやキツネメバルと並んで大型になる種といえる。しかし、これらの種類とは頭部のある部分を見れば一発で見分けることができる。それが涙骨である。キツネメバルやタヌキメバルではこの涙骨の棘はあまり顕著ではないが、クロソイでは顕著な棘が3本あるので見分けることができる。また名前がよく似ていて紛らわしいクロメヌケも涙骨棘はあまり顕著とは言えないので見分けられる。ちなみにクロメヌケは標準和名には「メヌケ」とついているものの、別名では「青そい」と言い、「ソイ」の名前がついている。

クロソイの分布域は謎がある。主に北海道や東北、北関東などで釣れることが多い。だが、分布は案外と広いようで、日本海岸ではほぼ全域、太平洋岸でも北海道~銚子のほか駿河湾、愛知県、三重県、土佐湾で採集され、また瀬戸内海にもいるという。海外では中国、朝鮮半島、極東ロシア近海に生息しているなど、やはり北方性が強い印象がある。クロソイは沿岸では小型魚が多く釣れるが、大きいのは船で狙うことが多い。利用法はほかのメバル類同様で、煮つけや焼き物、刺身などにして美味である。この個体は愛知県の柳橋市場で購入したものであり、鰭などがちょっとばかりぼろくなってしまっている。もっときれいなのが入手出来たら、また紹介したいと思う。

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