ついに長年の夢をかなえることができた。HN「ふじさん」さんに栃木県某所のフィールドに釣れていってもらったのであるが、ここで色々な淡水魚に出会うことができたのであった。
タナゴ
コイ目コイ科タナゴ亜科タナゴ属。通称「マタナゴ」と呼ばれる関東の特産種であるが、この標準和名はウミタナゴ科の魚である、ウミタナゴのいち亜種の標準和名として使用されているため、本種を「マタナゴ」と呼ぶのはあまり正しいといえない(ただし、口頭では「マタナゴ」と言ってしまうことがある)。私が採集した個体は体が青緑色に輝き吻部が白いという、婚姻色と目立つ追星のでた雄の個体である。しかしこの腹部の黒い様子も見てほしい!日本国内のタナゴ属の魚はタビラ(5亜種をふくむ)・ゼニタナゴ・イチモンジタナゴ・カネヒラが知られているのだが、カネヒラ以外はこれまで採集してこれなかった。これはカネヒラ以外は絶滅危惧種であり場所も限定的、九州歴が長かったのでカネヒラ以外のタナゴ属には縁がなかったのである(セボシタビラ・イチモンジタナゴは採集経験なし)。今回はこの雄のほか雌も見られたが、採集出来たのはこの個体だけであった。
ギバチ
こちらも初採集種のギギ科の淡水魚。九州でアリアケギバチを採集していたのだが、それ以外に採集した経験がなかったギバチ。今回はついに出会うことができた。多数入ったが3個体のみお持ち帰り。私も2匹採集できてうれしい。写真は家に帰ってから撮影したもの。九州のものよりもずんぐりした感じで、採集時は茶色が強く、あまり黄色斑がないように感じた。アリアケギバチとは完全に別物であるのだが、従来は同種とされていた。
カワムツ
今回タナゴ以外で唯一採集できたコイの仲間。オイカワが一切見られなかったのは驚きだった。東日本ということで「はや」といえばアブラハヤなのだが、そのアブラハヤさえ1匹も見ることはできなかった。このアブラハヤも私にはなかなか縁がなかった魚で、静岡県に引っ越すまで採集することはできなかった。なおアブラハヤの飼育はいまだに経験がない。このカワムツは外来魚でありそれによりアブラハヤのニッチに侵入、アブラハヤの生存を脅かすなんてことがなければよいのだが。もともとは餌用にお持ち帰りしたのだが、残念ながら食べてくれなかった。
魚の種類は多くはなかった(もともと東日本の純淡水魚の種類はあまり多くはない)が、東日本らしい魚類が色々と採集することができて喜ばしい。とくにギバチは関東地方以北の河川に産するもので、2005年にアリアケギバチを初めて採集して以降、本種を採集することは長年の夢・目標であったのだが、今回ついにかなった。この夢をかなえさせてもらったHN「ふじさん」さん、ありがとうございました。
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