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魚のぶろぐ

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ドジョウ

2017年05月24日 15時36分46秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

先週の金曜日に採集へ出かけました。1月にもでかけた場所でした。前回採集したタモロコやヤリタナゴはほとんど採集することができませんでした(タモロコは1匹採集しただけ)。昆虫類は多く、写真のモンキアゲハなど数多く見られました。

採集して写真を撮った魚はたったの2種類。そのうちの1種がこのドジョウ。ドジョウは北海道~九州までの広い範囲に見られるようですが、残念ながらどこまでが在来でどこまでが移入かははっきりしないよう。特に北海道や北日本、琉球列島のドジョウ類はドジョウとは別種とされます。最近になって、以前このぶろぐでもご紹介した「日本のドジョウ」で和名が提唱されました。ドジョウは北海道にも生息しているようですが、それは外来の集団である可能性が強いそうです。

髭が長くカラドジョウかと思いましたが、ドジョウのようです。カラドジョウとドジョウは日本産淡水魚類愛護会のHPに見分け方が掲載されておりまして、それを参考にするとよいでしょう。雄の胸鰭の骨質板で見分けるのが確実といわれますが、雌ではこれは同定形質としては使えません。

 

尾柄の膜鰭部がよく発達しています。これもカラドジョウではないか、とおもった根拠のひとつです。もっとも、今では「ドジョウとカラドジョウの交雑個体」なんていうのもいるようですが...ドジョウは同様にもその名前が登場し、各地で愛されてきた魚です。しかし近年はドジョウの生息地が埋め立てや開発などで消失、食用とする文化は外国産ドジョウの輸入で生き永らえた感がします。現在はそれらの放流により、あらたなる危機が到来しているといえます。放流は慎まなければなりません。

こちらは7年ほど前に岐阜県で採集したドジョウ。明らかに上のドジョウよりも尾柄が低い感じがします。今年岐阜県でふたたびこのタイプのドジョウを採集しましたが、その時は写真も撮影せず、リリースしてしまいました。

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ミナミメダカの卵

2017年05月12日 23時15分21秒 | 魚介類飼育(淡水)

ミナミメダカが卵を産んでいました。親から隔離です。うまく育つかな?

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プレコの仲間

2017年05月11日 21時18分07秒 | 魚介類飼育(淡水)

ロリカリア科のサッカープレコ。沖縄で帰化しているマダラロリカリアと同属のようだが学名は不明。しかし1年でだいぶ大きくなった。去年の8月に水槽のコケ取り用としていれた。コケはよく食べてくれるのだが、プレコ用のタブレットフードはなかなか食べてくれない。

2018年更新

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カスリイシモチ

2017年05月10日 16時22分59秒 | 魚紹介

昨日はユカタイシモチを紹介したので、今日は私が出会った日本産ヒトスジイシモチ属のもう一種をご紹介。スズキ目テンジクダイ科ヒトスジイシモチ属のカスリイシモチ。

昨日のユカタイシモチとはまず体高がやや高めであることで区別できる。体側には縦帯が一本あったり、腹部に多数の暗色斑が出ることがある。この褐色斑は死後明瞭になるかもしれない。他のテンジクダイの仲間と同様夜間に釣れるとラメが入ったようできれいだ。なお魚類検索では「第2背鰭基底部に鞍掛状の暗色斑がある」とされているが、不明瞭なことも多いので注意が必要。このほか体側の縦帯は出ることも出ないこともあるようで、これの有無でユカタイシモチとは同定できない。黒色斑の位置やサイズなどでヒトスジイシモチと見分けるのは可能そうだ。

テンジクダイの仲間は多くの種が口腔内で卵を保護することで有名だが、本種もそのような卵の保護をするようだ。そのため卵は分離浮性卵を産むような魚に比べたら生き残る率は高いだろうが、分散が難しいかもしれない。その中でも分布域が広く、紅海・南アフリカのアルゴア湾から中央太平洋のピトケアン諸島まで広い範囲に生息している。ハワイ諸島にもいるようだ。ハワイには本種の近縁種であるApogon menesemusもいるが、背鰭と尾鰭の模様が本種と異なるようである。尾鰭は本当に格好いいよ!ちなみにハワイには意外なほどにテンジクダイ科の魚種が少ないが、固有種が多い。

日本における分布域は伊豆諸島、和歌山県、高知県(この個体も高知県産)、屋久島以南琉球列島、小笠原諸島。日本においても広い範囲に生息しているようである。

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ユカタイシモチ

2017年05月09日 13時52分15秒 | 魚紹介

今日のぶろぐ記事は久しぶりのテンジクダイの仲間。スズキ目・テンジクダイ科・ヒトスジイシモチ属のユカタイシモチ。

奄美大島産

喜界島産

ユカタイシモチはヒトスジイシモチ属Pristiapogonの魚である。属の綴りはアカヒレイシモチ属Pristiconに似ているが、同じ族の別属である。ヒトスジイシモチ属は世界で7種が知られていて、日本には本種のほかにカスリイシモチと、属の標準和名にもなっているヒトスジイシモチの3種が知られている。このうちカスリイシモチには出会っているが、ヒトスジイシモチとはまだ出会っていない。ヒトスジイシモチは和歌山県以南に分布するといわれ、宇和海にも生息していて「えひめ愛南お魚図鑑」では水中写真が撮影されているので、ぜひとも釣りたい魚である。

奄美大島の個体の尾柄部

喜界島の個体の尾柄部

ヒトスジイシモチとの区別の方法だが、尾柄部にある黒色斑と、体側にある一本の縦線の位置関係により見分けられる。ユカタイシモチの黒色斑は縦線よりも上方にあるのに対し、ヒトスジイシモチでは縦線の先にあり、黒色斑もユカタイシモチのそれよりも大きくてはっきりしている。ヒトスジイシモチの写真は有していないが、魚類写真資料データベースなどを見て頂きたい。

奄美大島の個体の眼(昼間釣れた)

 

喜界島産の個体の眼(夜間釣れた)

 

分布は愛媛県の室手以南であるが、屋久島、奄美諸島以南の琉球列島に多く分布する。海外では紅海からフレンチポリネシアに至るインドー太平洋域に広く分布している。これまでは奄美大島、喜界島、石垣島でこの種に出会っているのだが喜界島では同じ場所で毎年のように釣れている。奄美大島の個体は瀬戸内町で同町在住の少年と一緒に釣りをした際に釣れたもの。昼間に釣れたためか、夜間釣れた個体とは若干色や模様が変わっている。体側の縦線や黒色斑が薄くなっていて、眼の様子も、喜界島の夜釣りで釣れたものとは若干違うものとおもわせる。夜間釣れるテンジクダイの仲間は昼間とは色彩が違っていたりすることが多い。

夜釣りで釣れるのであるが、残念ながら食用にはなっていないようだ。また観賞魚として流通しているところも見たことがない。観賞魚として飼育されるテンジクダイは小型のものが多く、本種のように全長10cmを超えるような大きめのテンジクダイはあまり観賞魚としては人気がないのかもしれない。

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