先週の金曜日に採集へ出かけました。1月にもでかけた場所でした。前回採集したタモロコやヤリタナゴはほとんど採集することができませんでした(タモロコは1匹採集しただけ)。昆虫類は多く、写真のモンキアゲハなど数多く見られました。
採集して写真を撮った魚はたったの2種類。そのうちの1種がこのドジョウ。ドジョウは北海道~九州までの広い範囲に見られるようですが、残念ながらどこまでが在来でどこまでが移入かははっきりしないよう。特に北海道や北日本、琉球列島のドジョウ類はドジョウとは別種とされます。最近になって、以前このぶろぐでもご紹介した「日本のドジョウ」で和名が提唱されました。ドジョウは北海道にも生息しているようですが、それは外来の集団である可能性が強いそうです。
髭が長くカラドジョウかと思いましたが、ドジョウのようです。カラドジョウとドジョウは日本産淡水魚類愛護会のHPに見分け方が掲載されておりまして、それを参考にするとよいでしょう。雄の胸鰭の骨質板で見分けるのが確実といわれますが、雌ではこれは同定形質としては使えません。
尾柄の膜鰭部がよく発達しています。これもカラドジョウではないか、とおもった根拠のひとつです。もっとも、今では「ドジョウとカラドジョウの交雑個体」なんていうのもいるようですが...ドジョウは同様にもその名前が登場し、各地で愛されてきた魚です。しかし近年はドジョウの生息地が埋め立てや開発などで消失、食用とする文化は外国産ドジョウの輸入で生き永らえた感がします。現在はそれらの放流により、あらたなる危機が到来しているといえます。放流は慎まなければなりません。
こちらは7年ほど前に岐阜県で採集したドジョウ。明らかに上のドジョウよりも尾柄が低い感じがします。今年岐阜県でふたたびこのタイプのドジョウを採集しましたが、その時は写真も撮影せず、リリースしてしまいました。