いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

朝、ネギ猫を見た、あるいは、「太陽の照らすところで、戦争をしない民族があるとは考えられない」

2012年02月15日 20時35分25秒 | ねこ

朝、道端にねこ発見。

ネギねこ。

「太陽の照らすところで、戦争をしない民族があるとは考えられない」

 

最近、知ったこと。ナポレオンは琉球にコメントしていたらしい。

週末、のんべんだらりんと本を読んでいたら、書いてあった。19世紀の初頭にバジル・ホールという艦長の乗った軍艦が琉球王朝を訪れた。しばらく滞在して滞在記も書いたらしい。それにとどまらず、母国の英国に帰る前にセント・ヘレナ島に立ち寄った。失脚したナポレオンが軟禁されていた島だ。没落したナポレオンに会って、話をしたらしい。そのとき、琉球王朝の話もした。19世紀初頭の琉球は尚真王(wiki)の統治下で、武器というものがなかったらしい。wikiによれば「地方の按司(豪族)らを首里に集居させて中央集権化を図ると共に、叛乱を防ぐために琉球版刀狩りなどを実施した」とある。

バジル・ホールは書いているらしい;

「ナポレオンとの談話のなかで特に彼を驚かせたのは、琉球には武器がないと私が話した時のこと、こればかりはさすがのナポレオンも理解に苦しんだようであった。
 ナポレオンは、『武器とは大砲のことで、小銃ならあるだろう』と言った。『いや、それもありません』と答えると、『では投槍のようなものはあるだろう』 『いいえ、それもありません』 『それなら弓矢はあるだろう、小刀ならあるはずだ』とたたみこんで尋ねる。『何もないのです』と答えると、ナポレオンは拳を固めてふるわしながら、大きな声で『武器がなければ、いったい何で戦争をするのか』といった。私は答えて、
『いや、戦争をしたことがないのです』というと、彼は冷笑して眉をひそめてこう述べた。

『太陽の照らすところで、戦争をしない民族があるとは考えられない。不思議なことだ』と」 [1]


「太陽の照らすところで、戦争をしない民族があるとは考えられない」 (画像元;愚記事
干戈は北から来る「外来種」、しかもハイブリッド⇒愚記事: 南の島⑧ 干戈のこと;闘いうどんは泣きながら啜れ 

この話は有名な話らしく、先日初めて知ったおいらは、ネットで検索してみると、たくさん出ていた。上記の引用はどうやら、バジル・ホールの『大琉球島航海探険記』という本に書いてあるらしい。Amazonで32,800円もする。

そして、孫がチェンバレンと知る。 (関連愚記事;「薩長ちんぴらにいちゃん」たちの赫々たる業績は2皇帝の奪取と3国王の生け捕り

うたかたの琉球帰属;

150年後、「琉球」はどこに帰属しているのでしょう? 150年前に「琉球」は"日本"に帰属していたわけではありません。そもそも国民国家という制度も意識も確立していなかった状況で、薩摩の勢力ベクトルと清朝の勢力ベクトルが合力された状況。20世紀初頭は大日本帝国の完全勢力下。支那が衰退したから。

20世紀中半は米国に帰属。事実上の日米共同管轄で現在に至る。20世紀末、日本政府は必死にサミットなど重要国際会議を沖縄で開催し、沖縄が日本領であることの実績作りに励んできた。

でも、今の最も注目すべき歴史的事実。支那の復活。150年後、「琉球」はどこに帰属しているのでしょう?

なにより、米中が東アジアで覇権争いの戦争をしているでしょうか?150年後。そもそも、ぬっぽんはあるのでしょうか?

ただし、福一はかたずいていないでしょう。

 愚記事より。


 [1] 福田恒存企画監修、「国家意識なき日本人」の勝田吉太郎の談話。