(― 大学卒業者にとって日本は天国である ― 森嶋通夫、『なぜ日本は行き詰ったか』、原著 2000年、訳本2004年 [1] )
― W-G、商品の第一変態または売り。商品体から金体への飛び移りは、(中略)、商品の命がけの飛躍である。この飛躍に失敗すれば、商品にとっては痛くないが、商品所持者にとってはたしかに痛い。 ― 『資本論』、第3章、第2節 流通手段、A 商品の変態
就職活動生の1割「本気で死にたい」 若者の「就活自殺」なぜ急増
ニュースで、就職活動をする大学生が、その就活がうまく行かないと死にたくなるという話。
このニュースをダシに、よしなしごとを....。
就職活動の指南でよく見る常套句;
これを踏まえると、新卒の就職活動は、初めての、命がけの飛躍、ということになる。
就職活動は、労働力商品をその商品所有者である商品所持者が、商品体から金体への飛び移り=W-G=商品の第一変態=売り=内定獲得を目指すことに他ならない。
だから、この飛躍に失敗すれば、商品にとっては痛くないが、商品所持者にとってはたしかに痛い。
そして、この飛躍に失敗し続けると、死にたくなるのである。
おもしろい点は、「本気で」死にたくなりことである。 つまりは、今までは、本気で命がけの飛躍をしたことがなかったのである。
さて、上記「第一変態」の変態とは、形態が変わることである。 特殊個別な価値形態から一般的価値形態への変化である。
それにしても、不思議な話だ。商品体から金体への飛び移り。100円でカルビーポテトチップスは買えますが、カルビーポテトチップスで100円は買えません、と昔あった。これを踏まえると、ある人が握りしめていた100円硬貨でカルビーポテトチップスを買ったとき、つまりは、W-G=カルビーポテトチップス―100円、この「商品体から金体への飛び移り」において、飛び移ったものは何なのだろう。 商品体から金体へと何かが飛び移ったということなのだ。
(後述:あーそうか、何かは「カルビーポテトチップス」から、それまで握りしめられていた100円硬貨に飛び移ったのだから、元々、100円硬貨を握りしめていた人には、関係ないんだ。)
それにしても、飛び移る「もの」は何なんだ!
変態または売り: さて、「変態」に異常に反応した御仁には、まだ、言葉はある。 「第一変態」とは、何より女王さまの前での「変態」だと思う御仁である。そう思うことが、変態だ。
そんな変態さまは、心配ない。
女に成ったあたしが 売るのは自分だけで 同情を欲した時に 全てを失うだろう
なにやら、たくましそうではないか。
■ まとめ
自分でも、何が言いたいのか、よくわからない。
[1] 2000年には、まだぬっぽんは本当には「行き詰って」いなかったと、どん詰まりの今となっては、わかる。 もっとも、この現状を「どん詰まり」と言っていること自体が楽観なのかもしれない。 わくわくどきどきだな、今後のぬっぽん。