いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

新しい街でもぶどう記録;第50週

2015年10月10日 18時51分11秒 | 草花野菜

■ 今週の看猫


奥の三毛ちゃんもよろしく。

■ 今週の草木花実

■ 今週の武相境斜面

住んでいるところから1.5km先の森林公園に、初めて、行った。

昭和の団地を抜けた向こう側にはこういう世界があった。

山伏とすれ違ったらどうしよう?とびびったが、出会わなかった。

その森林公園で振り返ると昭和の団地。

■ 今週の中国女

 
今年のノーベル医学・生理学賞に中国人として初めて女性薬学者の屠ユウユウ氏(84)が選ばれ、中国国内で反響が広がっている。[1]

今年ノーベル賞をとった中国人研究者、屠 呦呦(Tú Yōuyōu)さん(wiki)。対象業績は、抗マラリア薬であるアーテミシニンとジヒドロアルテミシニンの発見。この研究は1960-70年代の支那文革(中華人民共和国の文化大革命:1966-1978)最中に行われた。背景は、ベトナム戦争に参加していた中共軍兵士がマラリア死んでいたので、その対策。毛沢東の指示で行われたとされる(毛沢東は523計画という新薬開発の秘密プロジェクトを1967年5月23日に立ち上げた[同上wiki])[2]。そして、抗マラリア成分はよもぎから抽出されたのだという。この発見には漢方薬の経験的知見の成果集積が寄与している。

さて、呦呦。呦呦とは鹿の鳴く声らしい。『詩経』にあるとのこと;

呦呦鹿鳴  呦呦(ユウユウ)と鹿鳴きて     呦呦と鹿鳴きて
食野之苹  野の苹(へい)を食む         友呼びて野の白よもぎ食む
我有嘉賓  我に嘉賓有り             我もまろうどを集えたり
鼓瑟吹笙  瑟を鼓し笙を吹き           瑟を鼓し笙を吹く
吹笙鼓簧  笙を吹き簧(こう)を鼓し       笙を吹き簧(ふえ)を鼓し
承筐是將  筐を承(ささ)げて是れ將(すす)む  引き出物満てる箱ささげて
人之好我  人の我を好(よ)みせば        人々に贈りなむ かくて言いなむ
示我周行  我に周行を示せよ           まろうどよ 我を嘉したまはば
                             我に至道を教え給えかしと

http://www.tcct.zaq.ne.jp/tokuyohsu/kanshi/106.html

鹿は呦呦(ユウユウ)と鳴き、よもぎをはむ。そして、屠 呦呦さんはよもぎから抗マラリア薬であるアーテミシニンを抽出したのだ。

おそるべし、支那文字の暗示力;あるいは、やはり、本質(言葉)は現象するのか?!

 まとめ; やはり 詩 は大切だ。

[2] 文革時代に科学者、技術者は弾圧、迫害されたといわれている。確かにそうなのだろう。一方、文革時代は中国の核開発充実の時代であった。中国の最初の原爆実験は1964年の東京オリンピックの時。1966年文革勃発。でも、中国の核開発は毛沢東の肝いりで進められていた。なお、水爆開発・実験は中国の方がフランスより早かった(関連愚記事:マオさん、文革、核武装 -北京2006 ⑯-  )。

▼おいらは鹿鳴の音を知らなかった。ネットで知ったさ。こんなだ↓

鹿の鳴き声

■ 今週の中国のような国々: countries like China

TPP交渉大筋合意を受けて米国オバマ大統領は「中国のような国に世界経済のルールを書かせることはできない」(google)といった。

(we can't let countries like China write the rules of the global economy [google])

ここまで踏み込んで中国を名指した発言に、おいらは、びっくりした。

軍事も経済も余裕がなくなってきたNo1の米国は、No2の中国の迫撃におびえ、No3のわれらがぬっぽんを出汁に、対抗していこうとしているのだろう。これは、米国の東亞での日中を天秤にかける伝統的な戦略の単なる調整である。1980年代のバブルの時代を経て、1990年代、同様に、日本は米国から「やられて」、今の停滞となっている。その時中国に大サービスしたのがクリントンだ。すなわち、米国の伝統的な外交戦略に従い中国にシフトしたのだ。Google:日本を脅威扱いしたクリントン。その政権中枢にいたらしいヒラリー・クリントンが今さら「習近平中国国家主席に恥知らず!」とか言っても、われらがぬっぽん人はしらける。ねぇ、覚えてる?クリントン政権の時代、約1年あまり、駐日アメリカ大使って空席だったことを。

バブル以降の日本の没落は、もちろん、それは日本がまぬけだったのである。戦後のぬっぽん主流派は、米国に追随すればよい、あるいは追随しないと滅亡するとい「アメリカ真理教」の下にあった。事実、それで暖衣飽食を我々は享受したのだ(関連愚記事:石油、民主、自由、アメリカ万歳!)。今もある。でも、時勢は変わったのだ。おいらは、早く日本が自分のための戦争ができるようになることを希っている。東亜は、三国志の時代なのだ!

日本は、米国か中国かではなく、両方とも時に敵であり、また、時に味方であるという当たり前のことを前提に、うまいこと処世してほしい。

 まとめ; やはり 古典 は大切だ;読め、三国志!

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[1] 中国人薬学者の屠ユウユウ氏は博士号も留学もない「三無教授」だった…中国で“偽物”じゃないと称賛の嵐

【北京=川越一】今年のノーベル医学・生理学賞に中国人として初めて女性薬学者の屠ユウユウ氏(84)が選ばれ、中国国内で反響が広がっている。

 中国人では最近、2010年に民主化活動家の劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞。12年には作家の莫言氏が文学賞を受賞した。しかし、中国本土の科学者がノーベル賞を受賞できない状況に、「中国に真の科学者はいない」といった自虐的な声が挙がっていた。

 屠氏の受賞が伝えられると、中国のネット上には「屠ユウユウは中国籍で、真の中国人だ。偽物の洋鬼子(西洋人)ではない」「本当の意味での、初めての中国人の受賞だ」などと称賛する書き込みが殺到した。

 屠氏は1930年、浙江省寧波市に生まれた。北京大医学院で、中国では人気が低かった生物薬学を学んだ。漢方薬などを研究し、中国中医科学院の主席科学者に就任したが、博士号や海外留学経験を持たず、学士院会員でもない「三無教授」として知られていた。

文化大革命の時代に、ベトナム戦争の戦地や中国南部でマラリアによる死者が増加。屠氏は、古来より伝わる中国全土の漢方薬を試し、1600年前の文献からマラリアに効果がある調合法を見つけ出した。

 2011年に、米国で最も権威ある医学賞でノーベル賞の登竜門ともいわれるラスカー賞を受賞した際、屠氏は「幼い頃、民間の中国医が患者を救う姿を目の当たりにした」などと、受賞の喜びを語っていた。

 ※ユウは「口へんに幼」