今夜プーチンが泊まる「長州」、現在の山口県にある、香月泰男、『北へ西へ』 (山口県立美術館蔵)
プーチン来日に合わせて鈴木宗男さんは情宣活動をしているらしい。
(鈴木宗男の愚民向けの情宣活動での「キーワード」が「頭づくり」。どうやら、鈴木宗男の達成したい状況を受け入れるような認知状況を持とうとすることを「アタマヅクリ」というらしい。露骨で笑える。 そして極めて的確。 情宣活動=プロパガンダの目的は、対象者どもの「頭づくり」。)
この情宣活動との関連は知らないが、(われらが???)孫崎享さんも、さかんに、「国後、択捉」はサンフランシスコ講和条約の全権である吉田茂が放棄したと、ラジオで云っている。
具体的には、①サンフランシスコ講和条約で日本は千島列島を放棄した、②吉田茂は「国後、択捉」は千島列島の一部と云っている;
故に、日本は「国後、択捉」の返還を要求する権利はない。
要求するなら、サンフランシスコ講和条約を破棄しなければいけない。
事実はそうなのであろう。
そして、日本外務省は、その後、サンフランシスコ講和条約で日本は「国後、択捉」を放棄してはいない、という主張に「変えた」。(変えた理由は、日本がソ連と歯舞、色丹だけで手を打って、平和条約を締結したら、米国は沖縄を日本に返還しない(どころか、米国領とする)と恫喝したからだ[愚記事])
この吉田茂による負の遺産の外務省の後処理はおもしろい。
▼
もっとすごいのが、日本の自衛の放棄である。
吉田茂は明治憲法のマッカーサー憲法への改正の時、9条についての解釈を国会でこう云った;
吉田茂 (内閣総理大臣@自由党党首):「国家正当防衛権に依る戦争は正当なりとせられるようであるが、私は斯くのごときことを認めることが有害であろうと思うのであります。(後略)」 (関連愚記事) 国家正当防衛権をも放棄したのがマッカーサー憲法であると云ったのだ。
これはのち、日本政府により解釈が変えられ、”ある種の自衛行為”は合憲らしい。もっとも、それは自衛「戦争」とは云っていない。現行自衛隊は「自衛行動」はしても、戦争はしないのだ。
かように、吉田茂は、その場での利益を最適化するために(?)、未来に禍根を残すことを、その場しのぎの策として、臆面もなく、やってきたのだ。
それでも、戦後長らく、今でも?、吉田茂が崇拝されるのは、現世的利益を国民にもたらそうとしてきたことだ。経済。神話は、軽武装経済大国日本の原理が吉田ドクトリンだそうだ。
そういう視点で安倍晋三政治を見てみよう。
アベノミクス。安倍内閣の支持率が高いのは、景気がよくなればいいなぁという国民・匹夫の声に基づくものだろう。
そして、日米関係; 日米の同盟化や海外での米軍支援の安保法案も吉田ドクトリン(日本が主権を放棄して米軍の補完勢力として米国に従属して、自らの安全を得る戦略)が死なないように時代と状況に合わせて調整する戦後日本が一貫して行っている政策なのだ。 しかも、安倍ちゃんはアベノミクスの経済第一主義だからね。吉田ドクトリンの嫡子だろう。 (愚記事)
さらには、今度、日ロ関係で、「国後、択捉」を放棄しようとしている(らしい)。やはり、われらが安倍ちゃんは吉田ドクトリンの徒なのだ。
■
それにしても、われらが安倍ちゃんは、プーチンと何度も会っているが、シベリア抑留については一度も話したことがないらしい。
ロシアから所詮ソ連の魂は抜けず、プーチンは、日ロ戦争の復讐ができたと喜んだスターリンの嫡子に違いない。
でも、日本人がよく見るべきなのはロシア人の「まぬけさ」だ。あんなに広い大地を持ち、あんなにすごい原油を産出しながら、「貧乏」なのだ。
技術がなく、怠けものなのだ。そのくせちっこい島は「譲らない」。
得意なものは戦争だ。今日のシリアのニュースをみよ。
● まとめ
改めて、まとめ、 吉田ドクトリンは永遠なり!