オバマ大統領の広島訪問を心から歓迎したい。原爆を投下した当時者であるアメリカの最高指導者が被爆地広島を訪れる意義は大きいものがあるからだ。それを実現させるのに骨を折った安倍首相は高く評価されるべきだろう。中共や韓国、北朝鮮は日本を「侵略者」とレッテル張りをしている。オバマ大統領の今回の決断に対しても、それを免罪することになると牽制している▼罪もない民間人を無差別に殺戮したのは、まさしく戦争犯罪そのものである。先帝陛下も終戦の勅書において「敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ頻ニ無辜ヲ殺傷シ惨害ノ及フ所真ニ測ルヘカラサルニ至ル」とお述べになられた。先の戦争をめぐっては、一方的に日本を悪者にする言説がまかり通ってきた。戦後の日本の保守も、アメリカに謝罪を求めることをしなかった。同盟国であるアメリカに、気兼ねせざるを得なかったからだ▼ようやく安倍首相になって、日本の国家意思がアメリカを動かすことになったのである。オバマ大統領が広島で哀悼の意を示すことは、謝罪の言葉を述べなくても、実質的にアメリカが自分たちの非を認めたのと同じである。アメリカも徐々に変わりつつある。歴史は新たな節目を迎え、ようやく戦後に終止符が打たれるのである。日米関係はより対等で成熟したものにならなくてはならない。お互いに自由と民主主義の価値観を共有する国家であり、歴史の解釈においても歩みよるべきなのである。
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